Carmen

Opera in four acts by Georges Bizet

San Francisco Opera

Sun. July 6, 2002, 1:00 pm
 at War Memorial Opera House






ハバネラを歌うMarina Domashenko
(リハーサル風景 プログラムより





余りにも有名なオペラ「カルメン」。 大体の筋は知っているけど、オペラはどれもこれも同じような筋だから他のオペラとこんがらがってる部分もあった。

主人公はタバコ工場で働くジプシー、カルメン。そのカルメンと恋に落ちる純情青年は兵隊のドン・ホセ。この二人を中心に、後々カルメンが乗り換える闘牛士エスカミーロと、 ドン・ホセの許婚ミカエラが絡んで、話はよくあるパターンで進んでいく。

チャンチャカチャカチャカ、チャンチャカチャラララ、チャンチャカチャカチャカチャーン…という、よく耳にする前奏曲が終わって幕が開くと、 舞台は警備兵たちが退屈を紛らわせる為に通りを行きかう人をからかっているという場面から始まる。

カルメンを演じるメゾソプラノのMarina Domashenkoが、あの有名な歌「ハバネラ」で登場。この歌ではちょっと声量が足らないような気がしたけど、 芝居が進むに連れて調子が出てきた。その後はもう余裕でカルメンをうまく演じ、歌いきった。
今まで考えたことがなかったけど、なるほど、メゾソプラノじゃないとあの擦れたカルメンの感じが出ないんだと納得。 作曲家はちゃんと考えてるのだ、当然だろうけど。

Marina Domashenkoは世界のあちこちで歌っているが、サンフランシスコ・オペラには初登場ということだ。 声も見栄えもよくいい歌手だと思った。ドン・ホセ役のRichard Berkeley-Steeleとエスカミーロ役のDenis Sedovがちょっと霞んでしまった感じ。 何と言ってもカルメンが主役なんだから仕方がないといえば仕方がないか。

人がごった返す闘牛場入り口前が舞台となる第4幕の幕が開いたとき、奇麗な照明の中でごった返している人たち全員が静止していて、まるで立体的な絵画のようだった。 ため息が出るほど…。最初のコーラスが終わったらまた静止して、これもまた2枚目の絵画になった。中々憎い演出だ。

舞台美術や演出も含め、いい仕上がりだった。来シーズンもまた、オペラをいくつか観に行こう。

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