”GROUND  PUNK  NIGHTS  LIVE”(オムニバスLIVE)
 

1990年代初頭の関西パンクシーンの伝説的イベント。
"GROUND  PUNK  NIGHTS"のLIVE盤。
メンバーの私生活を最優先させていたMODERN  TIMESが唯一、
大阪、名古屋の2ケ所を廻った1991年、秋の陣。
かなり気合も入ってて、満員の客席にツバ&ちょっとした暴言を吐いたりして
挑発したんで、関西だからモメたりするかと思ってたが、
何もなく気分良くできた。後で聞いた話だと、呼んでくれた主催のJIMMY  GUNSの
ベーシストのてっちゃん(現R.I.P./これも必見必聴!)が、俺達のことを友達だと
紹介してくれてたらしい。THANK  YOU!! JIMMY  GUNS、てっちゃん、関西PUNKS

「NO  WAR ! REVOLUTION!!」
湾岸戦争へのリアクションとして作った曲。
MODERN  TIMESのテーマのひとつ、”戦争よりも革命を!”そのまんま。
俺個人としては、ツアー前に、録ったカセットの方が気に入ってた記憶もあるが、
当時、自分でいやだった生々しい声も、今聞くと、そう悪くない。

「戦闘開始!!」
1987年、結成してちょっとして作った曲。
初めての主催のLIVEのタイトルでも使ったし、バンドの実質的なスタートの曲。
ここで紹介した中ではこのCDが、LIVEだけあって、
唯一、当時の雰囲気が何となくわかるもので、それだけで存在価値があると思ってる。(唯一PUNKに聞こえる。苦笑)
 


”OUTSIDE  ROCKERS”(オムニバス)
 

ロックの復讐は、サムライの国の名もなき
反逆者たちの叫びから始まる
JAPANESE ROCK RESISTANCE WILL CHANGE THE WORLD !
”アウトサイダー”というレーベルを作り、これらの言葉とともに、
このオムニバス・アルバムを、世に送り出した。
当時の関東のストリート・パンク、レベル・ロックという
ジャンルとしては、最強のメンツが集まっていたと今さらながら、
自画自賛してしまう。
これに参加してたバンドが陽の目を浴びなかったことが、今の日本のロックシーンの
ブザマな姿につながってると断言しておこう。
メジャー、インディーズを問わず、ROCKをビジネスにしてる奴ら、名のあるバンドの
小判鮫ばかり追いかけてたファッション・パンクスどもを始めとする
”自称”ロックファンの見る目のなさには、うんざりだ。
(実際、俺はある時期から、バカバカしくなりシラケていた。)

俺達MODERN  TIMESを含めて、今ではこの中のほとんどのバンドが消えてしまった。
だが、バンドは消えても、歌は戦いつづけてる。

「カウンター・ロック」
1990年、ジョン・レノンの死から10年、仇討ちを誓い
作った歌。'60年代のムーブメントを思い浮かべ、その当時、ロックは、
カウンター・カルチャーと呼ばれてたらしいので、そこから取ったタイトルだったが、
このレコーディングもとっくに終わり、MODERN  TIMESの代表曲となった頃、
スタークラブのパンク・カバーアルバムの中に、水爆カウンターロックという歌詞が
あるのに気づき、落ち込んだ。不覚だった。(苦笑)
某DOLL誌で、路地裏の不良少年の歌っていうふうに評されたことがあり、
当時、もう25ぐらいだったので、少年はやめてくれ!と思ったが、
今、聞くと、本当にそんな声と歌い方だ(苦笑)。
あまりに素直に気持ちを込めてて、自分で思い出として聴くには、
初心に帰れていいが、人に聞かせるのはちょっと気恥ずかしい気もする。

「戦闘開始!!」
確かこの時、後に出すつもりだったMODERN  TIMESのフルアルバムのために
"NO  WAR!  REVOLUTION!!"を温存するつもりもあって、
古いこの曲を選んだような記憶がある。
バンドを始めた前後の思いつめた気持ちっていうのは、ずっと忘れてたけど、
最近、歌詞を見て、今も自分が同じような想いで生きてることに、
驚くと同時に納得した。
良くも悪くも俺らしい歌詞だと思う。
これも素直な唄い方だが、過去だと思えば、心地良い。

「OUTSIDE  ROCKERS」
映画のエンディング・テーマのようなイメージで歌ってる。
俺の中の最高のギターヒーロー、THREE  CARD  TRICKSのHALが最高の曲を作り、
最高のギターを弾いてくれた。MODERN  TIMESのベーシスト、
ヤマワキの弾くアコースティックギターも最高!
そして、それをTHREE  CARDの無敵のリズムセクション、TAKA&全次郎が支える。
歌詞も一番気に入ってるもののひとつ。
 


”REAL  PEACE”(シングル)

1985年、東京・新宿の歩行者天国で歌った俺自身のスタートの曲
"揺れ動く1985に"をリメイクしたもの。
"揺れ動く〜"は、MODERN  TIMESの初期の頃、
LIVEの中心的な曲だったが、パンク色が強くなってからは封印していた。
漠然とではあったが、バンドの最後にはまたこの曲を歌いたいと思っていた。
そして、もう一つ、歌詞で”愛”という言葉を使う時は、MODERN  TIMESの
最後の時だと心に決めてたような記憶もある。
・・・そして、その通りになった。

このレコーディングを決めたのは、うちがギターとベースが抜け、
THREE CARD TRICKSがドラムがいないという時期で、前から、
この曲のギターは、HALに弾いて欲しいと勝手に思ってた俺が、
今しかない!と思ったからだった。
別にこれで最後のつもりで作ったわけではなかったが、
これで終ってもいいつもりで歌詞を書き直したのも確かだった。
少し早いとは思っていたけど、これをバンドの遺言にする
つもりではあったと思う。
何か予感していろいろ事を運んだつもりはなかったが、
いざ、レコーディングという時になって、
今の俺の戦いの序曲が始まり、東京と岡山を往復する日々が、
まず、始まった。
歌入れの日も、東京駅から直行したか、前夜遅く東京に戻ったかで、
ハードだったが、とにかくテンションは最高だったと記憶してる。
もっとうまく歌えるはずだったが、結局、一番最初に通しで歌った
テイクを使うことになった。出来よりも、3番まで一気に歌い切った時のもの、
しかも、一発めというのが、俺はうれしかった。
いろんな意味で、この時にしかできないものを作れたという喜びは、
今も心の中にある。
これが完成した後、俺は自分のROCKを貫き通すため、バンド活動を停止した。

今聴くと、赤子が魂を絞り出したような声に感じて、人に聞かせるのは、
照れ臭い気もする。自分が歌になったようで、個人的には好きな歌い方だが・・・
一人でも多くの人に聞いて欲しい曲ではあるけど、感想は別に聞きたくない。
何か感じたら、自分のいるその場所で行動して欲しい。
無理のない範囲で、自分を大切にしながら。
それぞれが自分の幸せを望み、本当に幸せになれた時、
それを守ることを考えてくれれば、それでいいと思う。
例えば、血を流して、権力者や社会体制が変わるだけの革命を起こすより、
一つでも幸せな家庭というものが増えた方が、世界は本当に良くなったことに
なると思うし、マXー・テXXのところに少しでも寄付すれば、
わずかでも誰かを救うことはできるのだから。
自分の暮らしの中でできることをやってくれればいい。
誰かが何かを始めれば、その分だけ世界は動くし、誰かの心が少しでも変われば、
その分だけ世界は変わる。

このREAL  PEACEのクレジットは、
THE MODERN TIMES with PEACE MAKERSとしてある。
MODERN TIMESであってMODERN TIMESでない、MODERN TIMESの
ひとつの最後の形であると同時に俺にとってはMODERN TIMESの
”次”のものの始まりだった。