〜ハッカpipe駄文〜


「雨にまつわる話」


幼稚園児だった頃、雨が降るたびによく風邪を引いた。

体は強い方ではなかったが

体が病弱だったから風邪を引いたわけではない。

雨に濡れるのが好きだった。

髪の毛が重くなり額にへばりつく感じとか

Tシャツが胸にピタっと貼りつく感じとか。

目の中に雨粒が入り込んで目が開けづらくなるあの感じ。

降り注ぐ雨に向かってまっすぐ立つことで

私は雨とまっすぐな対話が出来た。


でも、靴下がびしょびしょに濡れて

  雨水が溜まったズックをカポカポ言わせながら

コンクリートの上を歩くのは好きじゃなかったなぁ。

家を意識した途端、足は重力に引きづられてしまうのだ。