読み切りエッセー「実録!飯田橋 東南荘」

なお、一部に記憶違いがある可能性もありますが、大筋に違いはないはずです。
脚色は最小限に止めてあります(笑)
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2/6・7は麻雀のプロテストを受けてきました。
そう、知っている人は知っている、知らない人は全くしらない(笑)最高位戦のプロテスト。正確にはCIIリーグ予選。
今年もまた懲りもせずに18000円かけて2回目のお受験です。

2/6の一次試験は筆記は。
一般教養から25点、麻雀問題が60点、小論文が15点になっていました。
去年は一般教養100点、麻雀問題が100点になっていたから、変わりましたね。多少麻雀能力を重視ということですか。
でも、一般教養が麻雀の半分以下というのはどうかと思います。

で、私はどうだったかというと、、、
愛媛県の県庁所在地は分からなかったねぇ。那覇は漢字で書けないし、、、、
「木曜日」を英語で書くことなんてないんだよねぇ。いつも「Thu」とか省略して書いちゃうから。
同じ理由で「12月」もnとmを間違えました。。。
ほかにも何問か間違えちゃったけど、何とかクリア。

全受験者70名前後、合格者49名。
昨年は40名合格でしたが、今年はC IIの陥落組が一次試験免除になっていて、再受験者が11名いたので、合計60人で二次試験となったようです。

ま、当日になったら2名欠席でしたが(笑)

で、2/7が二次試験でした。
合格者は21名ですから1/3の確率。
しかし、C IIからの降格者は当然優遇措置があるはずだし、昨年の例から女性優先があるのは明らか(笑)となると、10位以内が条件になりそうです。

案の定、昨年とは全く違うアナウンスがされました。
「今年は全部で21名取ります。上位5名が合格です。残りは筆記試験その他を加味します。」

#取りあえず「その他って性別ですか?」というツッコミはやめておいた。
#分かっていることなんだから(笑)

ちなみに、女性受験者は3名。
昨年一緒に受けた、田中さんと岩間さんがC II陥落で再受験。
後、一人が新規受験でした。

こうなると第1目標は上位5名。できれば10位以内。
昨年は20名合格のカットラインが55pだったので、この数値が目標か。
いや、女性受験者3名分を引いて18位がボーダー?(爆)
人数が増える分、点数がばらけるはずなので、実際には55pよりも低いスコアの可能性もありますが、逆に偏る可能性もあるわけですから、なかなか目標値の設定にも迷うところです。

昨年はこの実戦で、2着、4着、4着、4着という悲惨な成績になって、受験者中最下位(多分)という不名誉な記録を残しただけに、せめて1回はトップをとらないと・・・目標が低いか?(笑)

12:00、試験が開始された。

第1回戦

南家スタート。
上家が緊張しているのかド素人君状態になってしまっていて、牌が手についていない。
私は可もなく不可もなしの配牌と不可だらけのツモ(笑)で完全に守備に回る。しかし全員が睨み合い状態になって膠着し、そのまま全員ノーテンで流局。

親番になって私の配牌
三五七八九19(2)白發中中東南北

ここに2巡目に發を引いていきなり小三元が見えてきた。
更にネックとなりそうだった穴4萬をざっくり引き込んで、こんな感じ。

三四五七八九(2)白發發中中東

しかし、字牌が絞られてなかなか出てこない。
その間に(2)が(7)に変わり、更に5に変わる。
6巡目、發をポンして2枚切れの東を捨てる。

三四五七八九5白中中 ポン發發發

5を残しているのは3がドラだから。
しかし、次巡に西を引いて5と入れ換える。中も白も出てこない。

そして11巡目、西を引いて小三元を捨てる。打白。その瞬間に他家から連続で白が出てくる。
これは白単吊では和了目はなかったかも。正解なのかな?
しかし、西は2枚枯れていて、和了目は中のみ。聴牌料のみの可能性も高そう。。

12巡目、突然のように上家がリーチ。
13巡目に入って私がツモ切る。ドラまたぎの無筋。
どこまで突っ張っていいのか、まだ迷っている。西を落として回るべきか、親番を確保するべきか。。。
結論は14巡目、中をツモって4100ALLとなる。

2本場、上家の緊張君は完全に舞い上がっている。
私は中盤過ぎに5800を聴牌。しかしドラまたぎの待ち・・・・と思った途端に、上家が放銃。6400点。

3本場は、5巡目に下家が上家から5200+900の和了。この時点で緊張君は完全に撃沈。

東3局。6巡目に私はリーチ。9萬と西のシャボ。リーチのみの手。
今和了したばかりの親と対面への牽制の意味もある。
3巡目には6萬を切って引っかけてあり、西は1枚切れている。
この手を対面から和了するも裏なしで1300止まり。

東4局。場が膠着して流局。

南1局1本場。撃沈している親の強引な仕掛けに対して、対面がリーチ。私も勝負に行きたい場面。
結局、私の2萬で対面が3900を和了。

南2局。
打ち込んで持ってきた親だけに慎重に打ち回すも2600点親被り

南3局。
3900を打ち込む。これは完全にミス。

南4局。
トップを死守するものの、一時50000点あった点棒が40000点ちょっと。
2着がラス親で4000ちょっとUP。3着が3000点UP。
1000点でもOKの場面。ここで私の配牌がこれ。

一九23(7)(8)(8)中中南南西北 ドラ2

もうもらったも同然、、、なのに。
ここから、いきなり初巡に4をチー。打一
すると2巡目のツモが西。打九
3巡目、上家から中をポン。打北。
4巡目、対面から南をポン。打(8)でテンパイ(笑)

ところが、5巡目に下家が西を切ると何を思ったかポン!(爆)
しかも(7)を打って(8)単吊のフリテン待ち。

7巡目4を引いて牌を入れ替え。
8巡目5ツモ切り
9巡目5ツモ切り(爆)
10巡目6を引いて4と入れ替え。
11順目2を引いて6と入れ替え。これで倍満聴牌・・・っておい。。

12巡目親が6を合わせ打ってきたかと思うと、
13巡目にリーチ。そして一発ツモ。
4000ALLでまくられてしかも10000点も差をつけられる。

1ミスが取り返しのつかないことに・・・・・

・・・・・でもね、最高位戦には和了やめはないのよ(くすっ)

南4局1本場。

満貫ツモか跳満条件で私の手はこんな感じ

44(2)(4)(6)(6)(8)二三五東西北白 ドラ(6)

ここに(5)を引いてぐっと手がしまってきた。
ところが、ここで撃沈君が何を思ったか2をポン。
「死に馬に蹴られる展開か、、」と愕然とした瞬間に四を引き込み、(6)を引き込み、(3)を引き込み、あっという間にこんな手に変身。

44(2)(3)(4)(5)(6)(6)(6)二三四五

そして、ここに二を引き込んでついに満貫聴牌。
更にここに5を引いて打4。ダマ。

そして9巡目、当たり前のように3を引いて跳満。再逆転でトップ。

壮絶な叩き合い。。というか「新宿系自作自演屋(by 椎名林檎)」って感じ。
勝手に上下動して場を混乱させてしまいました。反省。

第2回戦は、当日欠席の受験者がいたための黒子が入る。
この黒子が、崎見百合プロ。しかも私の上家。
昨年も2回戦で当たっていて、しかも試験後に号泣し(呆)田中さんと2人でお茶の水まで送っていたという、私とはあまり相性のよくなさそうな人(笑)

案の定、私とは関係なく、他の2人が鼻の下をちょいと伸ばして?放銃しまくり、あっという間に40000点オーバー。。。。

ところが、南場にはいった瞬間に状況一変。

親がドラ切りリーチ。さらにドラをかぶり捨てるという豪華な捨牌で、ツモってみたらドラ2枚持ち(爆)の4000ALL。
これで流れが対面の親に移動。
流れが変わった瞬間に、崎見プロが放銃マシンに変身(笑)親の1500に連続で打ち込む。親も4本積んでトップに迫る。

ここで黒子にトップはやれん!とばかりに、下家がリーチ。
崎見プロが3枚切れの字牌を手出しすると見るや私が追いかけリーチ。

手に詰まって迷う崎見プロから一発で討ち取り。裏を乗せて8000点。
これで、崎見プロをまくって2着に浮上。しかしトップまでは更に7900点差。

崎見プロの親も私の親もつつがなく流れて行き(笑)
オーラス、まずは私が高目をツモれば逆転のリーチでドラ切り(發)
ところが、次のツモも發で大失敗。挙げ句の果てに3着から崎見プロのリーチ。
これは絶対トップ狙い、、打ち込んだら終わり、、、

と、親が一鳴きを入れる。
これで崎見プロのツモが私に流れてくる。放銃必然(涙)
こうなったら、安目だろうがなんだろうが和了する、、、とココロに決めるものの、ツモってくるのは危険牌ばかり、、、
泣きそうになっていたところ、突然のように親が500ALLをツモ。

命拾い・・・・・

#案の定、崎見プロの手はツモでトップ、どこから出ても2着でした。

1本場。あまりにも手が悪い状態でどうしようもない。
手なりにチャンタ三色に持っていき、重なった白を叩いて、ペン3の待ち。

直撃なら変わるが、それを待てる状況でもない、、、
結局聴牌即ツモで、2着確保。

3回戦はもう大失敗のオンパレード。
東1局は対々和、役牌3、ドラ3聴牌するも選択ミスで和了できず。
対面が300・500を和了。

東2局は対面が立直・一発・ツモの1000・2000。親被り。

東3局は、流局。

東4局は私に手が入るが下家にも手が入りぶつかる。
下家の萬子のしかけに萬子を切って勝負し、ドラを叩いて満貫同士のぶつかり合い。
しかし、キモの三を引かされてダウン。結局六を引き和了った下家が満貫和了。

南1局は対面のリーチを400・700で私が躱す。
しかし、リーチをかけて勝負に出るべきだった。
終盤ということもあったが、リーチの現物ではない以上、めくり合いに持ち込むべきだったようだ。

南2局、和了して持ってきた親にも関わらず手にならず、対面に2000点で流される。

そして、南3局、現在のトップ目の親。
ここで、私がどこから出ても2着浮上、高目ツモならトップもあるという手牌になってリーチ。

123二二三三四(1)(2)(3)(5)(5) ドラ2

しかし、北で親の5800につかまりラスへ転落。(混一、ドラ1)

もうラスを引いたらどうにもならない、必死にもがくも手にならない。
ところが、ここでトップ目の親がリーチ。
そこへ対面の2着目と僅差の3着目が四で追いかけリーチ!
この牌が親の一発になり(四七西待ち)、しかも裏3枚のって18000!!
一気にラスに転落。そして私は3着浮上?

2本場は、2着目がトップから2000点を和了してオーラスへ。

そして、私に456の三色が入る。

46四五五八(5)(5)(6)(9)(9)西発

これがドラ絡みかイーペーコーからみになれば、
2着目が親なので、跳満ツモで入れ替わる。なんとか育て上げたい。

初巡にいきなり5を引いて手が引きしまる。
更に3巡目に(4)を引いてくる。

5巡目、ドラが八なので早目に処理を考えて五を早切りしたところ
何とこれが当たり!!

「えー、だってずっとツモ切りで1回しか手出ししてないのに」

といったら

「うん、配牌イーシャンテンだった」

だとさ(涙)取りあえずトップ目の2000点の和了となって終了。

#結局、この彼(沖中さん)はトータル3位か4位で合格しました。

3着に終わるも、これはかなりのラッキーと思った方がいい。
展開的にはラスだったわけだから。。。。

この時点で40p強。目標にはあと10pちょっと足らない。
トータルトップは140p、5位で85p、20位が33pという発表がある。
ボーダーは越えているものの、3着なら圏外に落ちる。
最低2着、できればトップが目標になる。

そして運命の第4回戦。
全く手が入らなくなった。
しかも、上家が昨年までC IIプロだった奥田さん。
一昨年にC IIを見に行った時に非常に腰の重い打ち筋を見ているだけに仕掛けがききそうにない。

その間に対面が順調に和了を重ねる。ツモられてどんどん点棒が減って行く。

そして運命の東4局。東3局に親被りして25000点を切っていた私に手が入る。リーチで満貫の好形変則3面待ち。勝負に出る「リーチ!」

しかし、その牌で対面が満貫を和了した。残り15000点。

3着目まで13000点。2着目まで15000点。トップとの差は30000点強。
今までの私ならこの時点で勝負を投げていただろう。
残り4局、打ち込んでしばらく牌勢が戻らないとなれば、無理な手役をオリ気味にするか、それとも暴れるだけ暴れてみるかどちらかしかないのが今までの自分だった。そして大抵は無理な手役のイーシャンテンあたりで打ち込みをしたり、無造作なツモ切りで打ち込むというのが私のパターンだった。

しかし、今回は我慢した。一つはここ数週間、体勢の悪い時にどう打つかを常にテーマとしていろいろと試してきたということがある。自分としてはきちんとした方法論を見つけられたわけではないけど、ここで何かを試してみるべきだと思ったのだ。
そして誰もが少しでもスコアを伸ばしたいこの状況なら、何かの間違いだって起きないとは限らないという、ちょっと甘い読みもあった。

そして、その甘い読みは、確かに現実のものになった。。。

南1局、下家がまずトップ目から3900点を和了して親を流す。
南2局、上家の奥田さんが親番でリーチ。
私はその時そろそろペースを作らなければならないと必死になって前に出るも手が伸びず、親リーチで完全撤退した方がいいのでは、、、、と悩んでいた。
しかし、1巡前に悩んだ末切り遅れたドラ筋の5萬がどうにも打てそうにない。
完全現物を中抜きして休憩モードへ。

その時トップ目から5萬切りで追いかけリーチが入る。

「しまった、勝負所を間違えたのか!」

呆然なった瞬間、奥田さんの「ロン」の声。
この5800点の和了で、私以外の3人が浮きにまわる。
しかし、放銃を避けたことで私にも浮力がかかっている気分になる。

南2局1本場。
勝負所は次の局と決めて序盤から数牌を処理して、字牌を絞り込む。
結局対面がツモって1300+100を支払うも親に聴牌あるいは好形のイーシャンテンが入っている気配があっただけに、無事に通過という感じだった。

そして、やってきた親番、南3局。
私はとにかく聴牌したら即リーチで全員をひきずり降ろすつもりだった。

三四五345(2)(3)(5)(5)(7)北北

この手牌に(5)を引き込んだ私は即リーチに出る。
しかし手筋の話だけをすればこれは絶対に間違い。
北を落として回すか、手代わりを見てダマにすべきだろう。

案の定一発目が衝撃のツモ。「北」
これで三色の目をつぶしたことになる。

三四五345(3)(5)(5)(5)北北北

私は深くため息をついた。
しかし数巡後、煮詰まったのか奥田さんが(1)で放銃。
取りあえず親権確保の結果オーライ、2000点・・・・と思いきや

裏ドラが北だった。

この7700点で一気に勢いが復活した気分になった。

そして、1本場。

33555(1)(2)(4)(4)(4)(5)(6)(7)

ドラは(8)だが5巡目迷いなくリーチ。
しかし6巡目に奥田さんから追いかけリーチが入る。
ドラまたぎになる寒い(6)を持ってくるが無事通過。
しかもこの牌は通れば後引っかけになる。
そして、(4)でブロックしているので(3)の使い道は少ない。
ちなみに2筒は2枚切れになっているが1筒は1枚切れ。
更に、5を持って来てアンカン。新ドラは(7)で1枚乗る。

おそらく、奥田さんのリーチは58と踏み、
8を持ってきたら諦めようとココロに決める。

そしてついに対面がオリ打ち気味に(3)を放銃。
裏が全くのらないものの、4800+300+1000の収入。
かなりいい感じになってきた。すでにラスを脱出し、原点に近くなっている。

そして、2本場。
ついに、わたしにもチャンス手がやってきた。

2356(9)(9)南南中中xxx ドラ(9)

すでに満貫が見えている。親だからそれ十分なのだ。
この手に1を引き込み、4巡目に中をポン。
そして下家が6巡目に南打ちでリーチしてその牌をポン!
その後「ここが勝負、ここが勝負」と念じながら、
全ての牌をツモ切りで全ツッパ!!!!
無筋どころか、一枚も切っていない萬子を3枚立て続けに通し、
目を瞑ってツモ切りを続けた。

13巡目、下家が7を持ってきた。
12000+600+1000、、、、ついにトップまで浮上する。

しかし、3本場は中の仕掛けを間違えて、下家と対面に
次々とリーチが入り、一人ノーテンで流局。

オーラス、4本場+2000点の供託。
この時点で私と2着目の点差は200点。

じっくりと手を育てたいところだが、親の下家と対面が
激しい鳴き合戦。
結局親が2着目の対面に放銃。2着に転落になった。

結果は1着、2着、3着、2着で+61.4p。
当初の目標は達成できた、受験の目的が達成できたかは分からない。

結果は2/10にも発送されることになっている・・・・・


追記

2/14 不合格通知が届いた・・・

昨年は、余りにも悪い二次試験の成績もあったので、 不合格にも納得できたが、今年のように、二次試験の成績が 私より悪い人が10人も受かるようなことがあると、 さすがに不愉快である。

きっと去年も一昨年も同じような思いをした人が いたんだろうなぁ・・・