私が最高位戦プロテストを受けた理由

時々聞かれて困るのが「どうしてプロテスト受けたの?」という質問です。

私に言わせれば「どうしてトイレに行ったの?」と聞かれるくらい理不尽な話で
受けるも受けないもおいらの自由だろうが、、、と思っちゃうんですが、
最初に受けてみようと思ったきっかけの話があるので、それを書いておきます。

そう、それはもう3年近く、あるいはそれ以上昔のことでした。

私はある方達と麻雀をしていました。
ある方といってもいわゆる800番台の方ではありませんし、
もちろん有名人なわけでもありません。

が、かなり酒を飲んだ馬鹿者だったとは書いておきましょう。
(私は酒を飲んで麻雀を打つ生物を「人間」とは認めません)

その面子はそれぞれひじょーーーーーーーーーーーにマナーが悪く、

    先ヅモは当たり前、当然ガチャクリもやる。

    捨牌は一列18枚、時々13枚くらいで2段目に入る

    リーチ後のツモは全て手元に叩き付け、ツモじゃなければ河に捨てる

    負けてくると点棒を投げつける

    自分のいい手を流されると舌打ちして「セコイ手だな」と言う

    2半荘連続でラスを引き、席替えで同じ席になると「もう一度席替えしろ」と言う

    席替えを拒否すると「もうやめる」と言い出す

この他にもいろいろあるんですが、とにかくうざい。
当然、注意することになります。

    「先ツモしないで下さい」

    「ツモった牌はそれじゃないでしょ。左から○番目の牌を返して下さい」

    「ツモ以外の牌を叩き付けないで下さい」

    「人の和了に文句をつけないで下さい」

もちろん、実際にはもう少し穏やかに言っていますが、
そうすると最初のうちこそ「悪い、悪い」と言っていたものの、
負けがこんでくると酒の勢いを借りて出てくる台詞が

    「プロでもないくせに偉そうに注意するな」

もう、うんざり。
そんな面子なら打たなきゃいいだろう、、、と思うでしょうが、
そういう彼らの相手をする人がいなくて面子割れしているために、
強引に連れて行かれる形になっていました。

さすがに私も嫌気がさしていたので、ここらへんで何とかせねば・・・
と思うようになり、「プロでもないくせに・・・」と言われるんだから

    「プロになったら、文句言わずに従えよな」

という気持ちを込めて、プロテストの受験を決意したわけです。

それは、1996年の年の瀬のことでした。


私がその当時知っていたプロ団体はプロ連盟と最高位戦だけです。
そして、最高位戦の方が非常にゴタゴタしているということは、話として
聞いていました。最悪最高位戦がなくなるという話もありました。

「今は最高位戦を受験すると無駄になる可能性がある・・」

そう思った私はプロ麻雀の受験を検討することにしました。
試験は秋に行われることを知っていたので、それに合わせて
一発・裏ドラなしのいわゆる「競技麻雀」ルールの徹底的な研究を
始めました。と言っても、昔は競技麻雀っぽいことをしていましたので、
セオリーの復習と、最近のトレンド調査(笑)くらいのことですけどね。

競技麻雀のルールでは、行く・降りるをはっきりさせなければならないと思っています。
リーチのみの手で無闇に突っ込んでいくような打ち方はできません。
そして、手役をつくることも大事になります。
競技麻雀のルールでは罰符もないので、リーチで手を決める場面よりも、
ダマ聴でじっくり回していくことの方がはるかに多くなります。
門前で聴牌しても出和了りできない形なら崩すことだってあります。
そして安い手の聴牌なら終盤に手を崩して降りることも頻繁にあります。

門前で聴牌して喜んでリーチして、一発でツモって裏ドラ3枚で跳満!という打ち方が
「ド素人打ち」と言われるのは、競技麻雀のルールではこの打ち方では2000点の和了に
しかならず(符によって多少違いますけどね)、不確定要素に4翻も助けられているという
ことにあります。

そしてドラを切る場面もほとんどありません。ましてや役牌のドラが
序盤に場に出てくることなど、まずないと言ってもいいくらいです。

このあたりのセオリーの違いに合わせた打ち方を確認した後、
以下の課題を持ってフリーで実戦トレーニングを始めました。

1:打ち込みをしない
2:リーチのみの手を作らない
3:ラスを引かない

やってみれば分かりますが、この打ち方だとトップも取りにくくなります。
オーラスまで打ち込みなしで我慢してもツモられただけで点数が10000点しかない、、、
なんてことは頻繁に起きますし、リーチ負けの打ち込みがあるとラスも引きます。
これを「リーチをかける方が悪い」と納得するにはかなり時間がかかりました。

そうこうしているうちに、最高位戦の方の情報が入ってきました。
何と「一発・裏ドラあり」になるというではありませんか!

「これは最高位戦を受験すべきだ」

私は即座に方針を変更しましたが、この時既に1997年度最高位戦リーグは
スタートしており、私は1998年度のプロテスト受験をするしか道はありませんでした。


それから2年間のことについてはまた別の機会ということで・・・・


更新日 99/03/08
名前 lovedrunker