【製造】 野球ボールほどの大きさのプルトニウム239のボールを、 入手する。このボールのまわりを、固形パラフィン(中性子を保持す るため)の層で覆ってしまい、金属の反射版――料理用のアルミ製ボ ール2つの両端をあわせて球状にしたもの――をパラフィン球を むように置く。プラスチック層(組成C-4)で、アルミボールの まわりを包み始める。 これでいわゆる臨界質量(保持されている中性子が、 プルトニウム239 の熱を上昇させやまむまま、そのまま放っておくと遂に爆発させるが、 ここでわれわれが欲しがっているのは大爆発だ)を作り出せる。 臨界質量に達すると(ガイガー・カウンターで計測して確認しなけれ ば、ならない)プラスチックの包装を停止する。 この時、爆発物は厚さ約15センチになってないよう。 起爆薬100ヶをお互いに等距離にこのボールの表面前面にならべ、 並列回路にで配線し、スイッチ系と電源に接続する。 この爆弾は完成時だと直径約60センチ重量60キロだ。 【効果】 爆弾のスイッチを入れると、このプラスチックの球は、 内側に向けて破裂し、野球ボール大からゴルフボール大に、 小さくなる――核分裂は瞬間的となろう。つまり… 一万分の一秒で半径6メートルの範囲では温度が、30万℃に、 上昇、30秒後に半径360メートル内は完全に破壊、 半径1,500メートル内は重大な損壊ということになる。 予想出力はTNT換算で10キロトン。 【注意】 今日まで、不発に終わった原子爆弾の記録はない。 しかしアメリカだけでも、プルトニウム2トンが行方のしれぬままに なっていると推定されている。 【参考】 ≪ロス・アラモスの手引き(Los Alamos Primer)≫ ≪プルトニウム・ハンドブック(Plutonium Handbook)≫ ≪爆弾小隊(Bomb Squad)≫ ≪暗殺者 第1号 No.1(Assassin Vol.1♯1)≫ 手製原爆の製造法