ゴルフ 

 
やっぱりゴルフマンガの王道は坂田信弘と高橋三千綱ですな。二人とも原作者なんすけど、一応プロゴルファーですからマニア好みつうかリアルなんすね。ほら、「プロゴルファー猿」とかありましたけど、少年誌なんで設定読者層がゴルフを知らない人向けストーリーになってるんすよ。人気ありましたけど「風の大地」みたいな本格ゴルフマンガをみてしまった今ではとてもみれません。
 
 
 
『 作画 かざま鋭二 +原作 坂田信弘』


「風の大地」

講談社

坂田信弘は京大出身の異色プロゴルファーですね。ゴルフは下手でしたが文章は巧いのでよくエッセイとか書いてる人ですなあ。もちろん物語とか書かせてもうまいっす。この「風の大地」は自分の理想を書きたかったんでしょうな、主人公の設定がそっくりですもん。

かざま鋭二とのコンビは結構古いですね。ゴルフ物に限らず色々書いてたような気がします。

『 かざま鋭二 』

「Bird」

小学館

原作がなくてもゴルフマンガくらい オチャノコサイサイだ。といわんばかりに書き上げたのがこの「バード」だ。連載当初はなぞだらけでなんかドキドキしちゃいましたね。

サブグリーンに玉が乗ってさ、グリーンからアプローチショットするんですけど、奇麗な長方形でうすーくターフを取るわけさ。んで、こういうのね「この意味がわかるだろ~」なああんてさ。対戦者はすごい技術だっつってゾ~としちゃうわけですが、後のほうで同じ事を違う人がやってるのよ。全然すごくないジャンと思ってしまいました。

 原作 『 高橋三千綱 』
 作画 『 幡地英明 』

「我が人生にゴルフあり」

小学館

高橋はプロゴルファーっすね。ただ、この幡地って人は初めて見ましたね。小谷憲一をリアルにした感じの絵なんすけど、すっごくうまいです。このマンガ、原作高橋三千綱ってとこでちょっと腰が引けましたが、読んでみると結構いけます。92年くらいの作品ですがアマチュア時代のタイガーウッズをメインのサブキャラとして登場させてるとこなんざさすがです。高橋作品の特徴は登場人物を必ず不幸な目に遭わせて精神的に成長させます。ゴルフがメンタルなスポーツだっていうことはわかりますが、これがクドイ上にクサイのよ。この人の幼児期にかなり屈折した経験でもしたんじゃあないでしょうか。ちなみに「我が人生にゴルフあり」というタイトルは内容と何の関連があるのか全く分かりません、多分かっこよさそうだから付けたんじゃないすかねえ。
 作画 『 かざま鋭二 』


「Drタイフーン」

「DrタイフーンJR」

「元祖Drタイフーン」

双葉社

かざま・高橋コンビの代表作ドク・タイフーンシリーズですね。JRが出たとき「おぉ」と思いましたが元祖が始まったときには「をい、をい」でした。

Drタイフーンは名前のとおり博士なんですけど、マスターズ出場が夢なんでゴルファーになります。プロゴルファーが緊張しそうな場面でくだらない冗談をやったりしてミスを連発したりしますが必ず優勝戦線に絡んでるから不思議だ。ゴルフはメンタルなスポーツといわれてますから、緊張をほぐすための合理的方法みたいなものを原作者がマンガで書いてみたのかなあと思ってましたら、後から主人公は不治の病でそれを悟られないために冗談で誤魔化していたみたいな説明があります。はっきりいいまして筋もくそもありゃしないと思ったもんです。

でも、なんか面白いのさ、このマンガ。人気もあるからパート3みたいなこともできるんざんしょ、きっと。

 作画 『 内山まもる 』


「プロゴルファー」

アマチュアゴルファーがオープントーナメントで優勝してしまったことから、会社命令でプロ転向を言い渡されます。結局はプロになるんですけど、今までプロにならなかったのは結婚するときの約束だったようですな、その辺の複雑な家庭環境がドラマのエッセンスとなっているわけっす。
『作画 小池一夫 +原作 叶 精作 』


「新上がってなンボ」
STUDIO SHIP

「キンゾーの上がってなンボ」の続編ですね。ゴルフ雑誌に連載されているマンガなんで内容も実にマニアック。

ドライバーで200も飛ばない人間が次々と技を伝授されてやがてつよ~いプロゴルファーになるんですけど、勉強になりますねこれ。ストーリー的にも大好きですのよ私。

『 森 秀樹 』


「青空しょって」

小学館

「虎の穴」みたいなプロゴルファー養成所があったり、もともと350ヤード飛ばしてたくせに「300ヤードを超えるには一本足打法しかない」なあんて言ったりと変な部分が気になりますが、ゲームのドラマ的な部分が良く書けている作品でゴルフ自体はストーリーの味付けに過ぎないという感じがします。少年誌というカテゴリーのなかで描かれたゴルフマンガとしては習作の部類に入ると思います。
『作画 篠田 アキヒロ+原作 小池一夫 』


「クロマティハラショー」

STUDIO SHIP

これもゴルフ専門紙のマンガですね。ストーリーを楽しむ種類のものではなくレッスンマンガです。ロボットが懇切丁寧に教えてくれますのよん。
『作画 山崎 享祐 +監修 青木 功 +構成 松田 誠士 』


「ゴルフ五輪書」

日本文芸社」

そのまんま、青木物語。似てないのよ顔が。イメージくるったねマジで。

これで知ったんですが、青木って全米オープン二位になったことあるのね。だから世界の青木なんですね。私は初めてテレビでみたとき肉体労働者のおっさんかとおもいました。「育ち悪そうな顔だねえ」なあんて言った記憶があります。これを読んで分かりましたが、ほんとに育ち悪いのねえ。