(1998年3月6日以降分)
1998年3月6日
東京地検は、収賄容疑で次の大蔵官僚等を逮捕した。
(1)榊原隆(38歳) 大蔵省証券局総務課課長補佐(キャリア組)
(2)宮野敏男(51歳) 証券取引等監視委員会上席証券取引検査官(ノンキャリア組)
1998年3月7日
大蔵省は金融検査汚職事件で、2人の官僚が逮捕・起訴されたことを受けて、2被告の上司であった者の処分を行なった。
(1)武藤敏郎官房長: 戒告
(2)涌井洋治主計局長(前官房長):減給20%3ヶ月
(3)原口恒和金融検査部長:戒告
(4)中川隆進日銀政策委員(前金融検査部長):減給20%2ヶ月
(5)岡田康彦環境庁企画調整局長(元金融検査部長):減給20%1ヶ月
(6)東正和金融検査部管理課長(前金融検査部審査課長):減給10%1ヶ月
(7)村木利雄札幌国税局長(前金融検査部管理課長):減給20%3ヶ月
(8)森田好則名古屋国税局長(元金融検査部審査課長、元同部管理課長):減給20%4ヶ月
(9)日下部元雄国際復興開発銀行顧問(元金融検査部管理課長):減給20%1ヶ月
【停職】4ヶ月
(1)杉井孝 (銀行局担当審議官)
辞表を提出し、受理された。
【減給】20%・6ヶ月
(2)長野あつし (証券局長)
辞表を提出し、受理された。
(3)墳崎敏之 (近畿財務局長)
【減給】20%・4ヶ月
(4)滝本豊水 (証券取引等監視委員会事務局総務検査課長)
【減給】20%・2ヶ月
(5)窪野鎮治 (銀行局担当参事官)
(6)中井省 (銀行局担当審議官)
1968年東大法学部卒
(7)中村明雄 (主計局主計官)
1978年東大法学部卒、証券局当時JT株割り当てに関して職務権限
を持っていた。(別冊 宝島「大蔵官僚の暴落」118ページより)
(8)福田誠 (銀行局保険部長)
(9)道盛大志郎 (金融監督庁設立準備室主任室員)
【減給】20%・1ヶ月
(10)崎山正夫 (金融監督庁設立準備室上席室員)
(11)花岡裕之 (中国財務局理財部管理審査課長)
(12)幅崎秀一 (北海道財務局理財部金融第二課調査官)
(13)村木利雄 (札幌国税局長)
(14)吉村幸雄 (国際通貨基金理事)
【減給10%・1ヶ月】
(15)石井学 (金融検査部金融証券局長)
(16)河村健三 (金融検査部上席金融証券検査官)
(17)田上律児 (金融検査部金融証券検査官)
(18)山口公生 (銀行局長)
1967年東大法学部卒
【戒告】
(19)勝栄二郎 (主計局主計官)
1975年東大法学部卒、主計局主計官 建設、公共事業担当
(20)河上信彦 (関東財務局東京証券取引所監理官)
(21)楠寿晴 (近畿財務局金融安定監理官)
(22)榊原英資 (財務官)
(23)竹田正樹 (大阪国税局総務部長)
(24)椿原伸生 (金融検査部審査課課長補佐)
(25)西川聡 (国税庁国税審議官)
(26)西村善嗣 (証券局証券業務課投資管理室長)
(27)藤田利彦 (理財局総務課調査室長)
(28)松尾良彦 (大阪税関長)
(29)森信親 (米州開発銀行財務局次長)
(30)山本晃 (証券局担当審議官)
1969年東大法学部卒、 証券局業務課長、東北財務局長、東京証
券取引所監理官を経て、現職。
(31)岩下正 (在アメリカ合衆国日本国大使館公使)
(32)神崎康史 (OECD日本政府代表部一等書記官)
【官房付きなどに更迭】
(1)墳崎敏之 (近畿財務局長)
(2)滝本豊水 (証券取引等監視委員会事務局総務検査課長)
(3)道盛大志郎 (金融監督庁設立準備室主任室員)
(4)村木利雄 (札幌国税局長)
(5)森博彰 (福岡財務支局理財部長)
1999年3月12日号の「週間ポスト」35ページに次の趣旨の記載がある。
* 大蔵省は1997年の日本債権信用銀行の検査で、この銀行が1兆1212億円の不良債権を抱えて再建不能な状態にあることを知っていながら、この検査結果を大蔵大臣に報告しないで、日銀や民間金融機関に「再建は可能」と保証した文書を出して、約2900億円もの救済資金を集めた。
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