財政資金を用いない景気対策


小渕内閣は、赤字公債を財源として用いる景気対策を実行しようとしている。これは、将来における増税をもたらし、景気を悪化させる危険が大である。そこで、財源を必要としない景気対策を提言する。

1)高速道路の通行料金を無料にする。そのかわり、高速道路の維持・管理の財源には自動車税およびガソリン税の一部をあて、高速道路別に5年ごとに維持管理主体となる企業を、一般競争入札によって決定する。日本道路公団は5年後に廃止する。これにより、流通コストの大幅低減による経済活動の活性化と、観光産業の活性化が期待される。

2)本四連絡橋の通行料金を無料にする。そのかわり、本四連絡橋の維持・管理の財源には自動車税およびガソリン税の一部をあて、連絡橋ごとに5年ごとに維持管理主体となる企業を、一般競争入札によって決定する。本四連絡橋公団は5年後に廃止する。これにより、流通コストの大幅低減による経済活動の活性化と、観光産業の活性化が期待される。

3)医療におけるカルテの標準化および電子化と、患者へのカルテ電子情報の無料配布の義務付けを3年以内に実行する。さらに、カルテ電子情報を用いた医療診断ソフトウェアの家庭での使用や遠隔医療を認める。これにより、医療費の国庫負担の大幅軽減と、在宅医療の推進や早期診断による医療費の軽減が期待される。また、医療診断ソフトウェア、電子カルテ用やそのリーダ・ライタの普及、健康維持・増進サービスの産業の発達による経済の活性化も期待できる。

4)政府および特殊法人の保有する遊休資産を売却して、売却して得た資金を国債償還の財源とする。利用率の低いグラウンド、倉庫、博物館、記念館、保養所、宿舎、駐車場、など多数が眠っているはずである。

5)整理回収銀行に国家公務員1種試験合格のキャリア組官僚を大量(80%程度)に転属させて、65歳まで債権回収業務の実務にあたらせる。天下りの弊害がなくなるとともに、債権が回収できて一石二鳥と言える。債権回収業務の際の危険に対処するために、機動隊員を護衛につける。機動隊員にとっては、全学連がいなくなったあとの実戦の場が得られれ、良い訓練となる。

6)公共事業の入札の情報および工事費用などの情報を入札後に直ちに公開し、入札で落選した企業による異議申し立て、国民による開示請求に応じる制度をつくる。これにより、工事代金が不当に高いような公共事業が、指摘を受けて、次第に公共工事の代金が低減する。これにより、財政負担が軽減される。


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