BEN FOLDS is Rockin' The Suburbs
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Ben Folds最新作『Rockin' the Suburbs』Review(ver.0.2)
■8/29にリリース予定のBenソロ最新作『Rockin' the Suburbs』。ぼくはすでに音源を入手している。こ、これはスバラシイ!!バンド時代のクオリティを超えた名曲の数々。Benはまたぼくらに最高のひとときを味あわせてくれること間違いナシだ!
■Ben Folds『Rockin' the Suburbs』
□トラックリスト□
1. Annie Waits
2. Zak & Sara
3. Still Fighting It
4. Gone
5. Fred Jones Pt. 2
6. The Ascent of Stan
7. Losing Lisa
8. Carrying Cathy
9. Not the Same
10. Hiro's Song(日本盤ボーナストラック)
11. Rockin' the Suburbs
12. Fired
13. The Luckiest

プロデューサー:Ben GrossとBen Folds
オーケストレーション:John Mark Painter(Fleming & John)
参加アーティスト:Frally hynes(Benの奥さん!4のバックボーカル)/ Richard Fortus(ギター:3・11)/ DJ Swamp(11)/ Larry Corbet(チェロ:5)/ John Maccrea(ボーカル:5)

■Review:『Rockin' the Suburbs』
※「」のなかの歌詞の訳は、アルバムの歌詞カードから一部抜粋しました。また日本版「Ben Foldsオフィシャルサイト」にはBen本人による曲解説もあります。

1. Annie Waits- Ben Folds -
好きな人からの電話をずっと待つアニーの歌。
ミドルテンポのポップソングでシンセのおとがピアノをうまく包み込んでいる。ハンドクラップが効果的だ。幸せの始まりを予感させる美しいメロディ。
「永遠に一緒にいてくれるのは誰なんだろう/ねえアニー ぼくがその人になってあげる/もし年をとっても二人とも独りだったら」

2. Zak & Sara- Ben Folds -
来た来た!Benの高速アルペシオが炸裂する曲で、『Rockin' the Suburbs』収録曲では最速ナンバーだ!"Army"のAメロ後の間奏を思わせるが、こっちのほうがずっと明るく突き抜ける感じ。最高潮のときのピアノとムーグシンセとの絡みがたまらん!
時代は1984年に戻り、ザックとサラの恋の物語。
「サラにはライトが見えた/青ざめたイギリス人の顔が見えた/くり返しビートを刻みベースを響かせる見たこともないマシーンと/どんなホワイトボーイだって踊れるようになる、気持ちのいい世界へといざなう錠剤が見えた」

3.Still Fighting It- Ben Folds -
「Good morning, son.」と歌い出すこの曲は、Benのピアノとさりげないアコースティックギターが美しいバラード。中盤からはおおらかなストリングスも入ってくる。
子どもたちへのメッセージがこめられている。
「みんな知ってる/大人になるのは辛いことだって/だけどそれは誰もが通る道なんだ」
「僕らはまた同じように戦ってるのさ/残念だけど/君は僕によく似ているよ」

4.Gone- Ben Folds -
ファッツドミノ風の連打ピアノとビーチボーイズ風のコーラス(最高!)が溶け合うロッカバラード。奥さんFrallyがバックボーカルで参加してる!!はっきり声がわかります。
Benの雷雨のようなドラムプレイ。そして後半溢れ出すように入るストリングス!これは本気や。
「二人はほんとに終わったんだと思うことにするから」
「君がいなくなってなにもかもどうでもよくなった」
「だけどそうしたくなければそれでもかまわない」
泣いてもたわ。。

5.Fred Jones Pt. 2- Ben Folds -
オルゴールのように繰り返されるピアノのフレーズがやさしい、ワルツのバラード(Benのピアノと弦楽四重奏のみ)。Randy Newmanを思わせる緊張感が曲を支配している。BenとCakeのJohn McCree(ゲスト参加)とのハモリが美しい。新聞記者フレッド・ジョーンズが会社クビになる話。
「彼の人生にはパーティも歌もなかった」「残念だけど Mr.ジョーンズ もう時間だよ」

6.The Ascent of Stan- Ben Folds -
BFFの"Mess"を髣髴させるようなピアノだが、決して落ち込むことはない軽快な曲。ハモンドオルガンが心地よい。
「スタン あのころは革命を望んでいたのに 今では君が規則そのものみたいだね ちゃんと大人になるってどんな気分だい?」

7.Losing Lisa- Ben Folds / Frally Hyns -
なんと奥さんと共作!ビートルズの"It's Getting Better"を感じさせるリズムの曲。ドラムもリンゴっぽい。
しかし、歌詞は重い。恋人リサを失う曲。
「君を傷つけるつもりはなかった/ただわかってほしかっただけさ」
「こうしてそばにいるのに/彼女の心はここにはない/黒い涙がとめどなく流れるばかり」

8.Carrying Cathy- Ben Folds -
もともとBenがBFFのために書いた曲。"Selfless,Cold and Composed"とメロディが似ているが。ストリングスとアコースティックギターのカッティングが心を揺さぶる。キャシーが自殺する話。
「僕らは君にすべてを捧げた/君はどんなことだってできたのに」

9.Not The Same- Ben Folds -
シンセベースの安定したリズムに乗ったミドルテンポのロック。さらにサビへの展開で溢れ出すコーラスと轟音ギターがくりだすBen流ウォールオブサウンドには圧巻。
Robert Sledgeのパーティに来た人について歌っているが(だれだろう?)。
「その後君はまるで別人だった」

11.Rockin' the Suburbs(リードシングル)- Ben Folds -
ピアノの音がない!!まずびっくりすると思うが、ピアノがない!
ドラムループとサンプリングの「ぷぷぷぷっぷっぷ〜♪」でヒップホップ調のリズムを強調しながらも、たたみこむような轟音ギターリフ! Benは声たからかに歌い上げ(ラップもある)、世界制覇の野心むきだし状態(M・ジャクソンやボンジョビへの皮肉も感じられる)。 曲の盛り上がりが実に最高でサビ「I'm rockin' the suburbs♪」はライブで大合唱間違いナシ。 BFF解散後、Benは田舎でのんびりやってるかと思いきや、この曲は明らかに最先端のポップミュージックだ。
「まわりのみんなをロックする マイケル・ジャクソンみたいにね
 まわりのみんなをロックする 違うのは彼に才能があったってことだけ
 まわりのみんなをロックする 報酬を手に入れるかわりに現実を受け入れる
 どっかのプロデューサーがコンピュータを駆使して僕の曲をすべてきちんと整理してくれるのさ」
多くのBFFファンはこの曲にまず戸惑いを感じるかもしれないが、ぼくは絶対支持だ!

   
12.Fired- Ben Folds -
Ben得意のジャズピアノがここで登場。こんなノリノリのBenは実にひさしぶり。アルバムの最後へと向うことを惜しむかのような大盛り上がり!
「ねえ もう私よそへ行きたくなっちゃった/もう私を自由にしてくれない?」
うおー!最後に「マザーファッカー♪」って!爆裂ピアノあります。

13.The Luckiest
Benが妻に捧げるラブソング。ここで流れるのはBenのピアノと声とストリングスだけだ。BFFのアルバムでもそうだが、最終曲はいつもやさしい。
「今は君がいつもそばにいてくれる/わかってるよ/この僕が世界で一番ラッキーな男だってこと」
「言い表す言葉が見つからないほど君を愛しているんだ」

■総評
□BFF時代はBenは自らを「泣き虫野郎」と呼んできたが、アルバムに登場する曲の中には泣き虫を感じさせず、非常に大らかで余裕すらうかがえる。妻と子どもたちとともに新たな人生を歩み出したBenの幸せが曲のなかにいっぱい詰まっているからだ。かつてBFFで表現してきた「怒り」や「皮肉」、「泣き虫」は影をひそめ、ここで展開されていくのは(rockin' on誌のレビューにも書いてあったが)『善意』なのだ。

□しかし、リードシングルで今回のハイライト"Rockin' the Suburbs"では、Benはまたぼくらを素敵に裏切ってくれた。なんといってもBFFにはなかった轟音ギターサウンドのもたらす高揚感!Benはまだまだすばらしいポップミュージックを作りつづけていく欲求が心から溢れている!

□BFFのピアノサウンドを好むみんなは多いと思うが(ぼくもそう)、Benは基本的にはマルチミュージシャン。収録曲の楽器をほとんど1人で担当している。BFF時代のあの三位一体感こそないが、これはBen Folds流のウォールオブサウンドなのか!?それとも彼なりのパンクからニューウェーヴへの昇華なのか!?

□アルバム全体を通して、ピアノを軸にシンセやサンプリング、ストリングスが曲に厚みを加えている。BFFの3rd『ラインホルトメスナーの肖像』もそうだったが、しかし『Rockin' the Suburbs』では前者の内省的な沈んだ感はなく、はるかに高い位置からそのサウンドはぼくらを温かく包み込んでくれる。

□BFF最終曲"Lullabye"で明日へのフライトへと飛び立ったBenは、「Suburbs(郊外)」へどっかーんと着地をキメたのだ!!スバラシイ!!

(※アルバムや各曲の情報が入り次第、内容変更していきます。)