祐一は誰のもの? VOL.2
注)1 ネタばれはないです。
2 時間的に栞ハッピーエンド後になっているはずです(^^;;
3 姉、暴走してます(爆)
〜放課後〜
祐一は帰る準備をしていた。それだけならまあ普通のことなのだが、授業中にそれをしている。
教師に見つからないように鞄に荷物を詰め込む。それほど急ぐ理由というのは昼休みのことである。
彼女持ちで他にも2人に言い寄られている男
それだけでもクラスの注目(敵意?)を集めてしまうだろう。しかも昼休みの話が中途半端なところで終わっているので
皆余計にに気になっている。祐一の友達の北川でさえ午後の授業中ずっとこちらを睨んでいたぐらいであるから、相当である……
そして、チャイムが鳴った
教師「それじゃ、今日の授業はここまでとする」
そういって教師が教室を出た瞬間一斉に立ち上がり祐一に迫ろうとするクラスメイト達、
そのときには帰宅準備が整っていた祐一は教室の出口の近くまで来ていた。クラスメイト達が一斉に祐一を呼ぶ
・・・・・・・・が
香里「相沢君!一緒に帰らない?」
と、これまたいつの間にか帰宅準備を終わらせていたらしい香里に腕を掴まれる。
祐一「悪いな美坂、先約がある」
そういって教室を出ようとするが、香里がしがみついたままなので引きずりながら懸命に教室から出ようとする
その状況に動けないでいるクラスメイトを後目に名雪が近づいてきて言う。
名雪「栞ちゃんと帰るの?」
祐一「そう!だから腕を放してくれ美坂!!」
香里「い〜や!!絶対に離さない、一緒に帰ってくれるまで!」
名雪「……う〜今日部活あるから一緒に帰れないよ〜」
と言いつつさりげなく祐一の開いている方の腕を取る名雪
名雪「だから出口まで……ね?」
祐一「2人とも離してくれ……」
香里「いやよ」
名雪「出口まで〜」
香里は平然と、名雪はおねだり気味に言う
祐一「だから!俺は栞と帰るから、美坂は誰か誘って帰ってくれ。名雪も早く部活行け!」
香里「相沢君を誘ってるじゃない」
名雪「始まるまでまだ時間あるから」
祐一「……とにかく腕をはずしてくれないか?動けないから」
香里「今日から一緒に帰ってくれるって約束してくれたら離してあげる」
名雪「出口までだから〜」
どうやら2人とも離すつもりがないらしい。クラスメイトはみんなそんな状況だから声もかけられずにあきらめて帰っていく。
そこへ……
栞 「…(ヒクッ)……何をしているんですか祐一さん?」
祐一が来るのが遅いと思い迎えにきたのだろう。栞が不機嫌気味に言う
祐一「栞!助けてくれ!2人が俺を帰らせてくれないんだ!」
栞 「お姉ちゃん、名雪さん、どういうことですか?」
香里「相沢君と一緒に帰ろうと思って……」
名雪「出口まで一緒に行こうって……」
ほとんどしがみついている状態の2人
栞 「祐一さんは私と帰るんです、2人とも離れて下さい。祐一さんが迷惑しています」
祐一「そうだそうだ」
香里「仕方ないわね…じゃあ3人で帰りましょう。名雪は部活に…」
名雪「う〜、祐一〜出口まで一緒に〜〜」
祐一「3人じゃなくて、2人で帰る!俺と栞で!!ぞれと名雪、早く部活行け!!」
香里「……わかったわ、でも後からついて行くからね?」
手を離す香里
名雪「う〜まだ時間あるよ!だからぁ〜〜出口までぇ〜〜」
祐一と腕を組んで歩くのはあきらめたらしい。しかしどういう訳なのか今度は抱きつく名雪
栞 「……(プチ)」
少しのあいだ黙っていた栞が祐一の手を掴んで引っ張っていく
追いかける名雪と香里。しかし……
栞 「ついてこないでください!!」
怒りをあらわにした栞の声が2人を止める。そのまま祐一を引きずるようにして行ってしまう栞
少しして……
香里「栞があんなに怒ったのはじめてね」
名雪「う〜〜私の祐一〜〜」
と、歩き出す香里
名雪「どこ行くの?」
香里「もちろんついていくに決まってるじゃない」
名雪「私もいきたいけど部活あるし……」
香里「そうね…がんばりなさい」
名雪「うん……じゃあね」
走っていく名雪、それを見届けた後走り出す香里…
香里「栞のことだから、アイスクリームを食べようって言うわね……ということは商店街ね。」
商店街に着く頃に2人に追いつかねばと思いつつ校舎を出る香里。
香里「ふふ…、栞…私も名雪もあっさりあきらめるような人間じゃあないわよ。相沢君…本気の女を甘く見ないことね」
祐一は誰のもの? vol.3に続く
〜あとがき〜
ついにVOL2公開です・・・、と言っても特に大きな展開は無いのですが(^^;;
現在VOL4まで制作は進んでいますが・・・HTML化出来ておりません。
何はともあれ、気が済むまで書いていこうと思います。
それでは(´¬`)ノ
時の孤児 拝