祐一は誰のもの? VOL.4

 

  注)1 ネタばれはないです。
    2 時間的に栞ハッピーエンド後になっているはずです(^^;;


*ナレーションの口調が変わっているのは気のせいですので気にしないで読んでください(爆)


PM1:30 駅前

祐一君はベンチに座っています。今日は栞ちゃんと映画へ行くという約束をしていて、この場所で待ち合わせなのです。

栞 「祐一さん!」
祐一君が声をしたほうを見ると、栞ちゃんが体いっぱいに元気と喜びをあふれさせながら走ってきます。その表情をから、2人で映画を見るのをとても楽しみにしているのがとてもよく伝わってきます。

祐一「ん・・時間ちょうどだな」
栞 「そうですね・・・ちょっと準備をしていたらぎりぎりになっちゃいました」
栞ちゃんはとても気合いが入っているようですね。

祐一「準備?」
栞 「女の子にはいろいろあるんです!」
祐一「・・・はい」
一言でいいくるめられてしまった祐一君、ちょっとかわいそうかな?
栞 「じゃあ、映画館へ行きましょう」
祐一「そうだな・・・で、なんの映画見るんだ?」
祐一君はこういうのにはあまり慣れてないようです。
栞 「あれです」
といって、映画館の前の看板の1つを指差す栞ちゃん・・・・その先には

祐一「ほほぉ〜ホラーものだな?まあこういうのもたまにはいいな」
栞ちゃんが指差しているのは恋愛ものの映画です。
一瞬困った顔になっちゃう栞ちゃんでしたが、すぐに微笑み、聞き分けのない男の子をさとすように
栞 「祐一さん、私の指を差している方向にはホラー映画の看板なんてないですよ?」
祐一「・・・・・・」
痛いところを突かれたみたいで、なにも言えない様子の祐一君。
栞 「じゃあ、入りましょう」
と映画館の入場券を買いに行こうとするんですが・・

祐一「栞・・・・」
栞 「はい?なんですか?」
祐一「そんなに冷静に返さないでくれ」
栞 「慣れちゃいましたから」
祐一「栞の困った顔、かわいいから見たかったんだけどな」
すこし赤くなって言う祐一君。恥ずかしがっていますね。
栞 「女の子を困らせるなんて最低です」
祐一「うっ・・そんなつもりは」

どうやら本当に栞ちゃんの困った顔がかわいいみたいですね。でも困らされているのは祐一君。
栞 「・・・・」
祐一君をじっとみる栞ちゃん。
祐一「うっ・・・あっ、あのな」
栞 「・・・・・・・・・」
祐一君が視線を逸らそうとするのですが、ぴったりくっついて離れずにみつめる栞ちゃん。
祐一「だから・・・・・・その・・・・」
栞 「・・・・・・・・・・・・・・・」
まだまだみつめています
祐一「・・・・・・・・・・う〜」

何も言えなくなっちゃった祐一君。しばらくして・・・・
栞 「ふふっ・・・うれしいです」
祐一「は?」
よく分からない栞ちゃんの言葉に呆然とする祐一君。
栞 「でも・・・・いやです」
祐一「え?」

祐一君、混乱しちゃったみたいですね。それを見て、
栞 「困った顔でもかわいいって言ってくれるのはとってもうれしいです。でも・・・」
それを聞いて混乱から立ち直った祐一君、栞ちゃんの言葉の続きが気になります。
祐一「でも?」
栞 「困った顔だけじゃなくて、もっとほかのこともかわいいと感じてほしいです」
それを聞いて、少し驚いてしまう祐一君。でもすぐにこう言いました、

祐一「栞の笑った顔、かわいいぞ。真剣な顔も、怒った顔も、喜んでる顔も、寝顔も、かわいいぞ。まあ、悲しんでる顔や、泣いてる顔は・・・俺がそんな顔に絶対させないから大丈夫だろうしな」

こういうのはプロポーズのときに使うようなせりふなんじゃあないでしょうか?

栞 「祐一さん・・・・恥ずかしいじゃないですか」
祐一「・・・・恥ずかしがってる栞もかわいいぞ」
映画館の前で2人そろって顔を赤くして立ち止まってしまう。と、突然入場券売り場のおばさんが、
「・・・あついねえ、お2人さん。邪魔しちゃ悪いんだけど、映画見るのかい?見るんだったら早く券買ったほうがいいよ!もうすぐ始まるから!」

その後、さらに真っ赤になった祐一君と栞ちゃんはにやにやと見てくるおばさんからすばやく券を買って、駆け足で映画館へ入っていきました。


−−2時間後−−


 映画館から出た2人はにこにこしながら駅前の方に歩いていきます。良い映画だったみたいですね。

 そして、夕方の駅前の雑踏の中でちょっとディープなキスをしたあとに顔を赤らめながらお互い家へ帰っていきます・・・
 この幸せが続けばいいですね・・・栞さん、祐一君・・・・・

でもなんだかそうはいかないみたいですよ?

(VOL5へ・・・)  

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