この本は津軽に逃れた三成の子孫の一人である著者の佐賀さんが、自らのルーツを探っていく経過を示した本です。
兄から聞いた「我々は三成の末えいである。」という手紙をきっかけにルーツ捜しをはじめ、その過程で多くの人や史料に出会う経緯が描かれ、読み物としても面白いですが、引用されている史料は重要なものばかりで、三成を知りたい人のためにも良い本と思います。
著者の佐賀さんは、ルーツ捜しの過程で、「石田三成とその一族」の白川さんとも会って共同作業をしたそうです。そのためでしょうが、引用された史料は「・・・一族」と同じものも多いですが、内容はこちらの方がかなり平易に書かれています。
お値段もお手ごろですし、「・・・一族」はちょっと高い、と感じられる方にもおすすめです。