船坂谷から六甲最高峰へ 平成17年2月5日(日)くもり

阪急バス「船坂橋」バス停

生瀬・大多田橋から国道176号線を離れ有馬方面への山道となる。蓬莱峡を望みながらバスは高度を上げていく。「しるべ岩」、「座頭谷」、「蓬莱峡」と渓谷沿いらしいバス停を過ぎ船坂集落へ。
 船坂の家並みが過ぎたところに「船坂」と「船坂橋」のバス停がある。西宮高原ゴルフ場経由は「船坂」からゴルフ場へ大きく迂回するのでその場合は「船坂」で降りて歩くのが早い。
「船坂橋」バス停で下車してしばらく進行方向に歩くと船坂橋。橋を渡って左の方へ折れて細い舗装路を進む。民家に混じって「桂山荘」という旅館がある。右手に「船坂砂防ダム」が見えてくる。これを越えると家並みは途切れる。


 
コース図(2)


水場

船坂谷の渓流の水は澄んでいる

巨大な船坂第3ダム(左手前に巻き道)

第3ダムは左手前に巻き道がある。ダムを越えてもすぐには川原に下りない。川原に下りる斜面が滑りやすく危険である。川原に下りずに直進する踏み跡がある。しばらく行って川原の土手を上がったところから谷を横切って右手に渡る。テープがあるのでコースはわかりやすい。熊笹の道を進むとほどなくして滝から水の落ちる音がしてくる。「川上の滝」である。船坂谷ではこの滝ただ一つだけである。

 裏六甲には水の流れる音を聞きながら沢歩きが楽しめる谷が多い。大池地獄谷、紅葉谷、白石谷、そして船坂谷がお気に入りのコースである。
 2001年以来久しぶりに船坂谷を歩いて見たい気持ちになり、阪急電車で宝塚まで。有馬温泉方面行きの阪急バスは駅の西の外れにある。土曜日の昼間は毎時10分発。

 
コース図(1)(上方が南)


「桂山荘」(こんな所に旅館)


第2ダム上流の川原を右へ渡る

 船坂谷が右に蛇行しているが、まっすぐ舗装された道を行く。すぐに「船坂第2ダム」。川原の中を横切って谷川の右手の林道を進む。右に水場があってきれいな水が注いでいる。真冬というのにそんなに冷たくない。キャンピングカーの家族がバーベキューを楽しんでいる。
 ここで再度川原を左に石を飛びながら渡る。船坂谷の水はきれいに澄んでいてキャンプにはうってつけの場所である。
 沢の左側の道を川上に向かって歩いていくと小規模な堰堤がある。そのまま直進すると小さな堰堤と巨大堰堤がセットになって見えてくる。巨大堰堤は「船坂第3ダム」。


コース図(3)

第3ダムを越えて直進する(矢印)

川上の滝

清流の中を沢歩き

古い石積みの堰堤

コース図(4)
 厳冬の季節でもあり滝身は凍結していないが周囲は氷結しつららが下がっている。船坂橋バス停からちょうど1時間。写真撮影などしながら歩いたので少し時間がかかっている。普通は40分ほどの距離である。滝を見ながらしばし休憩する。
 滝のすぐ後は大きなダムで、手前の右から巻き道がある。しばらく谷川を下に見ながら山の斜面の道を進むと自然の沢伝いのコースになる。しばらく沢歩きが楽しめる。滑らないように足元に注意しながら歩みを進める。その先に石積みの古い堰堤が3箇所ほど現れる。すべて右から巻くが岩場のような崖をロープや木の根を頼りに登る所もある。
 川上の滝から40分ほどで沢伝いに登っていくと正面に大きな堰堤が見えてくる。左のほうにコースをとって沢を抜けるとドライブウエイへの登山道の案内板がある。沢歩きはここまで。ここから一気に登っていくだけである。休憩を取る。苔をつたって滴り落ちる湧き水がある。新鮮な感じがしてカメラに収める。


ドライブウエイへの案内板

上の案内板の傍から湧き出る清水






 リフレッシュして最後の登りにチャレンジ。どんどん高度を上げていく。周囲の山々がよく見えてくる。コースのあちこちに「まわり道」のプレートがある。これにしたがってアップダウンを繰り返しながらコースをたどる。
40分ほど登ると雪が相当多くなる。単独行でもあり万一谷に滑ってしまうと大変なので安全のためアイゼンを装着する。これで安心して歩みを進められる。しかし雪のためコースが見えない状態 で、他の登山者の足跡が道案内となる。雪の斜面を一気に登ってドライブウエイNo112のカーブに出る。「船坂橋」から3 時間弱。ゆっくり目の沢登りだった。


転落した乗用車

ドライブウエイ(No112カーブ)に出る


あちこちに「まわり道」の表示

崩壊箇所を下る


本文中に使用した地図の出典:
日本地図センター「25000段彩・陰影画像(宝塚)」