有田芳生氏とのやりとり


01/09/17追加記事へジャンプ

 有田芳生氏と9・2の件でやりとりしています。

 きっかけは、出演者だった氏が、自らのサイト内の日記9/2分で次のような文を発表したからです。

 日比谷公園はそんな歴史を持っている。そこで行われたのが「個人情報保護法案をぶっ飛ばせ!2001人集会」だった。久しぶりに友人や仲間たちと再会。佐野眞一さんや吉岡忍さんは中心メンバー。客席で焼きそばを食べていたら鈴木邦男さんがやってきて雑談。田中康夫さんとも電話ではしゃべっていても久しぶり。すぐにあちこちに名刺を配るとは、習慣になったんだろうな。井上ひさしさんに「お久しぶりです」と言ったら、「いつも見ていますよ」とのこと。セクトの妨害があったので佐高信さんは「消耗だよ」とぼやき。遅くにやってきた大谷明宏さんは「ディズニーシーに行ってたんだけど、それ見たかったなあ」。宮崎学さんと公安調査庁との疑惑を糾弾するというヘルメット部隊。ご本人が欠席だのに大騒ぎ。時間をもらって年取った「責任者」らしき人物が演説をしたけれど、「私たち市民は」などと言うので苦笑。どこにマスクをしてサングラスにヘルメット姿の部隊を指導する「市民」などがいるんだ。こういう行動が運動から本当の市民を遠ざけるというのが、この21世紀になっても理解できない驚き。化石的というよりも犯罪的だと思う。新右翼の鈴木邦男さんが立ち向かった姿が新鮮だった。日垣隆さんともはじめてお会いした。

 いくら我々にはビジュアルで誤解される要素があり、まぁそれは覚悟のこととはいえ、ジャーナリストが事実関係を確かめずに書くのは、いくら随筆でもまずいっしょ。
 というわけで、抗議文メールで送って掲示板に書きました。

有田芳生様:

 宮崎学「スパイ」疑惑を糾察する会です。

 有田さんの日記に、我々に対する事実誤認が散見されますのでここに申し入れします。

http://www.web-arita.com/sui19.html

> セクトの妨害があったので

(1) 我々はセクトではありません。共産趣味者を中心とする集まりです。
 サイトをお読みいただければわかるはずです。
  http://miyazaki_kyusatsu.tripod.com/ の中ほど
  http://miyazaki_kyusatsu.tripod.com/0902/index.html
(2) 我々は事前より、当日実行委側の会場・警備責任者である平野悠氏と打ち合わせをし、集会を妨害するような行為は一切しないと約束していました。
 あの現場では、まず革マル派の諸君が突然騒ぎ出し、それに対し我々は当初静観していましたが、他ならぬ平野悠氏が「おまえらも騒げば?」と我々に直接言ってきたので、自制的に行動したまでです。
 平野氏は直後、無線でステージ下の警備係に対し「一切止めるな」と指令を出しています。平野氏としては「演出の一環」のつもりもあったのではないでしょうか。(苦笑)
 もちろん我々の行動の責任は我々自身にありますが、平野氏が事実上「煽った」というのもまた事実です。
 これは平野氏に直接ご確認いただいてもかまいません。

> ット部隊。ご本人が欠席だのに大騒ぎ。時間をもらって年取った「責任者」らしき人物
> が演説をしたけれど、「私たち市民は」などと言うので苦笑。どこにマスクをしてサン
> グラスにヘルメット姿の部隊を指導する「市民」などがいるんだ。

(3) 我々は演説した人物とは何の関係もありません。この部分は200%の事実誤認です。これは我々に対しても、あの「市民」に対しても失礼です。
(4) そもそも、「ああいう連中」は「セクト的に統一行動をする」という見方自体がそれこそ「現実のネット上の動き」に無頓着かつ「新左翼はそんなもん」という「共産党的先入観」ではないのか?とすら思えます。
 有田さんほどのジャーナリストが「カタチ」だけを見て内容を見抜かないというのは残念至極です。

> 新右翼の鈴木邦男さんが立ち向かった姿が新鮮だった

(5)「立ち向かった」というのは幻想です。そもそも鈴木さんはまさに「ヘルメット・覆面姿」の右翼運動をつい最近まで指導していましたし、そういわれた我々の中の「そういう姿をしていない」者が「おう、1対1で勝負する!」と宣言し、実際あの後鈴木さんと話に行っていますが、鈴木さんは「すまん」とヘルメットの件については謝罪をしています。(個人的に詫びられてもしょうがないことなのですが)
(6) 革マルが介入するという「よろしからぬ」事態をうまく捌いたのが鈴木さんだ、というのは同意しますが、それは他の実行委の対応があまりにひどいものだったことの裏返しに過ぎません。9・2実のさまざまな問題については、これから徐々に我々のサイト内で明らかにしていきたいと考えています。

 有田さんが上記のような印象を持たれたこと自体を非難するわけではありませんが(そういう誤解を受けてまであの「スタイル」(笑)にこだわるのは完全に我々の自己責任ですから)、調べればわかる事実をねじまげて書かれることには厳重に抗議するものです。

 これに対して、掲示板の方に有田氏本人からお返事。

宮崎学さんのこと 投稿者:有田芳生  投稿日: 9月 6日(木)22時45分38秒

糾察する会 「闘士」の方々へ。
メールをいただいたので、お返事を書いて、そこに「日記へ転載させていただいていいですか」と書こうと思っていました。しかし、この掲示板にも書き込んでくださっていたので、その必要もありませんでした。近くメールとともに日記でもまた書きたいと思っています。とりあえずのご挨拶です。

 当然の礼儀としてこちらもお返事。

有田さんへ 投稿者:糾察する会  投稿日: 9月 6日(木)23時24分52秒

 お忙しいところこの場でのご挨拶、わざわざありがとうございます。

 なお、この問題について、名前を挙げられた警備担当の平野氏が、自分の掲示板に虚偽の「弁解」を書いています。
 ここに改めてコピーしても「見たくもない」という方も多数おられると思いますので、ここでは掲示板のURLだけ紹介しておきます。

http://www.loft-prj.co.jp/OJISAN/bbs/bbs.cgi

 そして、これを受けてか、はたまた単にきっかけだったのか(後者でしょうけれど)、その日の氏の日記ではこんな記述がありました。

 宮崎学さんの「スパイ」疑惑について、いくつかの情報をいただく。週刊誌からも問い合わせ。私に答える資格があるとは思わないのだが、日記で何度かふれたことが目に入ったようだ。『創』の篠田編集長によれば、コメントしている人が少ないのだという。大方の知人たちは「宮崎はそういうヤツなんだよ」と口を揃える。しかし疑惑は公安調査庁との関わりの深さ。私は公安調査庁と会うことは否定しない。問題は距離感あるいは関わりの深さと疑惑の信ぴょう性。宮崎さんは具体的に説明しなければならない。

※以下、01/09/17追加

 そして15日、ついに有田氏からメールにて返答が届きました。

お返事をと思いながら時間が経ってしまいました。
まだみなさんの投稿が平野さん(僕は面識ありません)「反論」とともに話題ですね。
まあここで「セクト」とは何かなどと改めて書くつもりもありません。「そう見えた」
のはヘルメット姿と革マルの存在がいっしょに見えたからでした。
宮崎さんの週刊新潮のコメント。あれでは説得力がないですね。もっときちんと説明
しなければ、と思います。
ともあれ次に何か書く機会があれば十分注意したいと思います。
ご検討を期待いたします。

 
 「ご検討」はこれでよいのか「ご健闘」の誤変換なのかはわかりませんが、どちらだとしても、誠実なご回答を頂けたということで、礼状を返信させていただきました。
 確かに我々(の一部)のスタイルは、このような誤解を生むことは確かであって、それを「自己責任」として我々(の一部)は貫いたわけですが、そのことについて我々はやはり一定の「説明責任」を果たさねばならないのかな、と思いつつ、「それも個々人みんな違う理由だし」というのもあってなかなか困難が伴う課題でもありますね。

 ともあれ、有田氏は宮崎問題について「疑惑を自らはっきり述べるべきだ。週刊新潮のコメント程度ではお話にならない」旨述べられたわけです。
 言論界での宮崎問題への関心が、ますます高まることを期待したいと思います。そのためにも我々は微力ながら奮闘しますし、みなさんもぜひこの活動へのご注目・ご協力をお願いしたいと思います。

 


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