9・2集会における、宮崎学氏を巡る諸問題についての公開質問状
9・2「個人情報保護法案をぶっ飛ばせ!2001人集会」実行委員会 御中
宮崎「スパイ」問題を糾察する会
http://miyazaki_kyusatsu.tripod.com/
miyazaki_kyusatsu@chili.hot.co.jp
090-6374-6018
担当者 七篠
〒165-0034 東京都中野区大和町1-12-10 小西ビル 社会批評社気付
(9月中旬に独自連絡先開設予定)
焚火派9・2共闘
http://www66.tcup.com/6631/takibiha.html
焚火派九州地方本部
焚火派東海地方委員会(純)
焚火派東北地方委員会(準)
焚火派北海道地方共闘会議
焚火派中央区委員会
焚火派地下戦線
ネット上の組織であり電話番号・住所など必要なし!
「サイバーアクション」著者グループ (略称:「CA」本)
http://wsf.miri.ne.jp/cyberaction/
cyberaction@wsf.miri.ne.jp
03-3310-6561
担当者 小西誠
〒165-0034 東京都中野区大和町1-12-10 小西ビル 社会批評社
『在』出版会・あおもり
青森中央郵便局私書箱17号
豚産主義者同盟
http://www1.ttcn.ne.jp/~pig-world/index1.html
ザーカイ(労組活動家)
TAMO2(ケミカルエンジニア)
黒目(ブルジョア・アトミズム・アクティビスト)
noiz(Anarcho-Punk Federation Japan)
北 仙台(テクニカルライター)
末期社会主義研究会(市民)
富永さとる(市民)
dk(学生/共産趣味者)
井上光治(ハンドル名「協賛しゅみ゛者」)(茨城県取手市在住)
猿猿(市民運動家未満)
朝倉横堀(IT系サラリーマン・共産趣味者・元共青同同盟員)
梅田のんきち(黒いもぐら社)
げいとーい(ライター/共産趣味者)
鈴木康丈(学生)
米長憲章(大学生)
お手紙箱(ネットワーカー)
小金井ゑびす(焚火派・工員)
<以上第1次・第2次集約分>
近藤嘉彦(会社員・元共産主義者同盟叛旗派高校生フラク)
1.はじめに
9・2集会は、多くの参加者を得、総体として「個人情報保護法案廃案」に
向けた声を上げるための第1歩として結実しました。
様々な意見を異にする人々が集い、議論し、唄い踊り、フリーマーケットで
は対立するグループ・個人が共同で物販を行うなど、従来の集会に比していく
つかの斬新な試みがなされたように思います。
実務・事務を担った実行委のみなさんに、心から感謝の意を表します。
しかし私たちは、今回の集会のある面に重大な疑義を感じざるを得ません。
それは、宮崎学氏が実行委員会内で中心的な役割を担い、またトークセッシ
ョンで司会を務める予定となっており、さらに当日突然「欠席」した、という
点についてです。
私たちは、これらの重大な疑問についての何らかの態度決定なしには、今回
の集会の成功が、そして「個人情報保護法案」反対の運動が、大きく足元をす
くわれてしまう可能性がある、と強く危惧しています。
これらについて、実行委員会による見解・回答を求めます。
もし実行委員会総体の見解を得ることが物理的に不可能であれば、事務局お
よび各実行委参加“団体”の各々の見解表明であってもかまいません。
またこれらを円滑に実現するため、この公開質問状の全文を、実行委連絡用
のメーリングリストとして広く読者を持つ「バスターズメーリングリスト」に
転載し、実行委員会開催*前に*、内外への事前検討を呼びかけることもお願い
するものです。
(このようなインターネットの活用法は、海外の市民運動・社会運動では当然
の常識となっていることです)
はじめに、私たちのうち、とりわけ当日ヤジを行った「糾察する会」および
「焚火派9・2共闘」に対し、ネット内外で「革マル派だ」「中核派だ」「セ
クトだ」などというデマがネット内外を駆け巡っていますので、これらの誤解
を解くために、この2団体の性格を説明させてください。
焚火派9・2共闘は、「共産主義や左派運動を、自らがそれらを肯定するか
否定するかには関わらず、とにかく何らかの好奇心をもって『観察』する」こ
とを趣味とする(当然ながら、実際の極左から極右思想の持ち主までが幅広く
同居する)“共産趣味者”を中心とし、しかし“共産趣味”という領域に飽き
足らず、「1人1派1日共闘」を是として課題別に賛同する個々人のみが集い、
リアル社会でゆるやかに共闘することを志向するグループ「焚火派」の旗の下、
実際に9・2集会を闘うために集った有志から成るグループです。当然ながら
ネット上の連絡先しか持ち合わせていません。
また、「糾察する会」は、共産趣味者のみならず、共産主義者、アナキスト、
右翼なども含め、宮崎「スパイ」問題をさまざまな角度から追及していくため
に8月29日に結成されたグループであり、こちらは今後も継続して活動するた
め、リアル社会上の連絡先(住所・電話番号)を有しています。
2.宮崎学氏をめぐる重大な問題の発覚
宮崎学氏は、著書「突破者」が大ベストセラーになり、盗聴法・組対法反対
運動でもその重要な一翼を担ったことで有名な作家です。
ところが今年になって、その宮崎氏が少なくとも95〜96年にかけて公安調査
庁の協力者であり、自らが関係していた革共同全国委員会(以下、通称である
「中核派」を用いる)の機密情報を公安調査庁に売り渡していた、という衝撃
の事実が明らかにされました。
先日発売された書籍「公安調査庁スパイ工作集」(社会批評社)には、公安
調査庁の内部極秘資料が写真製版で掲載されていますが、その中で、95年、三
島浩司弁護士(元「三派都学連」委員長)の紹介で、宮崎氏が公安調査庁調査
官樋口憲一郎氏と会談したことが報告されています。
その中には、当時不動産業を営んでいた宮崎氏が、中核派の活動家に数百万
円単位のカンパをしたりアジトを提供していることを述べつつ、「今後アジト
情報を入手したら事前に調査官に報告する」と約束したこと、などが克明に記
録されています。
またこの資料には、宮崎氏が、中核派と同様にオウム真理教に関する情報提
供も行ったことが書かれていますが、そのことによって一方で自らが懇意にし
ていた特定のオウム信者の被逮捕を免れさせようとした、と宮崎氏自らが後に
示唆しています。
この文章が本物の公安調査庁の内部秘密文章であることは数々の証言から間
違いありませんが、もちろん、その中に記述されていることがすべて100%本
当だとは言い切れません。調査官が自らの「手柄」のために誇張して書くこと、
スパイが自らへの利益供与を増やすために誇張してしゃべること、など、いろ
いろな可能性が考えられるからです。
この真相を解明するため、この問題を知った中核派は、同派機関紙「前進」
によれば、5月から7月にかけて宮崎氏と討議を行ったようです。宮崎氏は当
初は一切の「嫌疑」を否認していましたが、その後、調査官とは3回会ったこ
となど一定の事実関係を認めました。これは同派に対してだけでなく、9・2
実行委に参加しているトークライブハウス「ロフトプラスワン」において開か
れたイベントでも宮崎氏が自ら語っていることです。
しかし宮崎氏は、スパイ工作についての肝心な部分について「迷惑がかかる
から話さない」「墓場まで持っていく」「私は清く正しく美しく生きているつ
もりはまったくない」などとし、その真相について一切口をつぐむことを公言
しています。
また、95〜96年当時はまさにオウム真理教への破防法団体適用が焦点となっ
ていたころです。リストラが噂されていた公安調査庁が組織存亡を賭けて破防
法適用に乗り出しているこの時点で、宮崎氏は客観的に公安調査庁存続・破防
法団体適用への支援をしているに等しかったことにもなります。
3.「スパイ工作」の持つ意味
いわゆる「スパイ工作」は、左右両派・宗教から穏健なNPOに至るまで、
権力者にとって「煙たそうな」あらゆるな組織に対して常に行われるものです。
現在の政府・与党による「個人情報保護法案」は、実際には“権力者の不正”
の暴露を規制するためにも使われるもの。これに反対する一大運動が9・2集
会だったはずです。
この両者が相容れないものであることは言うまでもないでしょう。
“権力者に対しての自由な批判”に権力者が権力をもって介入する、今回の
「個人情報保護法案」は民主主義の根幹を否定するものですが、金と脅迫でス
パイを育成する公安調査庁のような“権力機関”に民間人・民間団体の内部情
報を「売り渡す」行為は、“権力への自由な批判”とは矛盾するものであると
言わざるを得ません。
だからこそ、宮崎氏は、自らが提供した情報のすべてを、あるいは自らに行
われた工作のすべてを率直に語り、自らの体験をすべての“権力への批判者”
の“他山の石”とすべく共有していく作業をしなければならなかったはずです。
しかし実際に宮崎氏がしたのは、当初は自らへの嫌疑の否定であり、その後
一転して事実を認めつつも詳細については「墓場まで持っていく」という宣言
を為したことでした。
そしてさらに宮崎氏は、その政治党派のみならず、それ以外の人々からも真
相究明の声を浴びるや、今度は「新党・自由と希望」から参院選に出馬するこ
とでそれらの批判をかわそうしたのです。
これまで何冊もの「公調暴露本」を出版している元公安調査庁キャリアの野
田敬生氏は、自ら発行するメールマガジン「ESPIO!」で「宮崎氏には現在でも
公調関係者との交流がある」と断じています。
事実関係を明らかにせずに「清く正しく美しく生きているつもりはまったく
ない」と公言する宮崎氏のこと、もしこの現在の交流が事実であるならば、氏
は未だに公調の「協力者」なのではないか、との疑念をきわめて強く抱かざる
を得ません。
また、一連の疑惑を、当初は否定しつつも資料が出回ったところで一転して
認めた、ということは、宮崎氏の言動はこれからも同じようにコロコロと変わ
る可能性がある、ということであり、「認めた」ということについてもどれだ
け真摯なものなのか、どこまで信用できるのかすら疑わしい、と言わざるを得
ません。
4.集会当日−宮崎氏「欠席」
宮崎氏は、結局集会に現れずに「欠席」しました。
「欠席」の理由として、総合司会から発表された理由は「個人的に抱えるト
ラブルを解決できないでおり、このまま出演すると集会が政治的に混乱するた
め」というものでした。
宮崎氏の代役は元Web現代編集長の元木氏が代わりに務めましたが、佐高信
氏が発言したころから革共同革マル派(以下「革マル派」と略す)やその他の
参加者がステージ下に駆け寄り、大きなヤジを浴びせ、トークセッションとし
ての進行が間欠的に中断する事態が頻発。私たちもヤジをむやみと遮ろうとす
る進行に対して怒りの声を上げました。
これに対し出演者の1人だった鈴木邦男氏が、「この人たちの意見も聞こう!」
と呼びかけ、私たちのメンバーではない人がステージに上がり、3分間の発言
を行いました。
そしてこの発言を受け、司会元木氏はこの問題を「今後の検討課題」とする
旨を発表したわけです。
この後、最もヤジを多く浴びせ掛けていた革マル派はしばらくすると集会場
内では見かけられなくなりましたが、私たちはこの集会の趣旨にあくまでも賛
同する立場からほぼ全員が集会の最後まで参加しました。
なお、私たちのうち焚火派共闘を中心とする部分がヘルメットを着用したこ
とについて、多くの否定的意見が寄せられています。
これは、左派運動を“観察”する共産趣味者としてはまさに“譲れない一線”
としてのコスプレ(コスチューム・プレイ:扮装)であり、このことで私たち
が「浮く」ことは十分承知の上で敢えて選択された装備です。
当然ながら、このことへの批判はすべて私たちのうち実際に着用した部分が
厳しく甘受すべき問題です。
ただ、21日の実行委会議では、「ビラ撒きは禁止だが、ヘルメット・旗など
は自由だ」と、事務局の平野氏と吉田氏が発言し全体化されています。焚火派
は、平野氏が事実上主宰していたマスメディア告発運動「小倉あやまれ友の会」
において、ヘルメットを着用して5月20日のお台場デモ・8月5〜6日の青森
ねぶた闘争を闘っており、平野氏の「ヘルメットは自由」という発言の念頭に
は明らかに私たちの存在があったはずです。
私たちはこのような状況の下、事前にも当日にも平野氏との連絡を密に取り
合いながら今回の行動を行ったことを、ぜひ知っておいていただきたいと考え
ています。
5.宮崎氏突然「欠席」の不可解
宮崎氏はなぜ突然の欠席を決めたのでしょうか。
私たちが直接会場で目撃したところによれば、宮崎氏自身が9・2欠席につ
いて言及した記事 http://www.zorro-me.com/2001-09/0905.htm
(全文は添付
資料A)でも絶賛しており、この間ずっと共同歩調をとってきていた三上=味
岡氏(元ブント叛旗派)自らが、宮崎氏の欠席を会場で知るや、「これから出
て来れないのか!今後はどうするんだ?」とあわてふためいて宮崎氏に電話し
ています。
また、9月7日発売の月刊誌「創」(編集長は9・2事務局メンバーの篠田
氏)によれば、
>(8/27中核派声明の)発表後最初に宮崎氏が大衆運動の場に登場する
>のは、偶然にも本誌も関わっている9月2日の個人情報保護法反対の日比谷
>野音集会である。もちろん実行委員会でも内々に宮崎氏を交えて、この問題
>の話しあいがなされた。その結果、宮崎氏の出演については当初の予定通り
>とし、混乱回避のために会場警備に多くの人員をあてることにした。
となっており、この記事の校了時点では、「内々での会議」(というものが
この21世紀に存在しているというのも驚きです。今どき、新左翼系の運動です
らこういうものは激減しています)で「出演は予定どおり」と決定されていた
ことも明らかとなっています。
これらの事実は、「欠席」の決定はごく限られた部分(あるいは宮崎氏本人
のみ)によって突然に行われた、ということを示唆しています。
ここでもう1度、宮崎氏の「欠席理由」を振り返りましょう。
「個人的に抱えるトラブルを解決できないでおり」「このまま出演すると集
会が政治的に混乱するため」。
私たちは、この「理由」自体に強い違和感を覚えます。
この「個人的に抱えるトラブル」が一連の「スパイ問題」そのものであるこ
とは、添付資料Aで宮崎氏本人が認めているとおり、明らかです。
そしてそれを「解決できないでおり」ということは、通常は「宮崎氏本人が
解決に向けて努力をした」ということを意味するはずですが、実際にはそのよ
うな努力がなされたことはなかったのです。
一連の問題が9・2集会とリンクされた形で焦点化してきたのは24日以降で
あり、とりわけ大きく盛り上がってきたのは中核派の声明が発表された27日以
降。そしてこれ以降、ネット上で追及する私たちや私たち以外の人たちに対し、
宮崎氏が何らかの説明なり反論なりを行ったことは一切ありません。
この間宮崎氏関連で行われたことと言えば、宮崎支持者と思われる人物によ
る発言が、実質上この集会の公式掲示板としても機能してきた「バスターズ
(個人情報保護法拒否!共同アピールの会:実行委団体)会議室」に書き込ま
れた(末尾に典型的なものを2つ、添付資料Bとして添付しました)ことくら
いです。
また、「政治的に混乱する」というのも、集会に至るまでの流れを考えれば
不自然なものです。
そもそもこの集会は、8月21・28両日の実行委会議の場ではっきりと「暴力
行為は絶対に許されないが、ヤジなどの表現は自由に認められるべきだ」と確
認されている集会であり、「暴力行為を絶対に認めない」という決意のもと、
警備会社の「プロ」を雇ってまで警備体制を作ったものだったはずです。
この時点で、ヤジなどによってステージ上の発言者に疑義申し立てがなされ
る可能性は当然予想されるがそれはOK、しかし「度」が「過ぎて」集会の進
行が著しく滞るような場合はそれなりの「強制力」をもってでも集会を「守る」、
という方針も確立されたのです。
宮崎氏に対する「スパイ」疑惑は、そもそも氏の参院選出馬表明時点で浮上
し、ネット上では既に激しく議論が交わされて来つつ、結局「結論」は出てい
ない状態でした。(それもこれも、宮崎氏が真相のすべてを語らないことを公
言しているからですが)
つまりこの議論は「いつ再燃してもおかしくないもの」としてあり、28日の
時点で宮崎氏が「欠席」を表明していないということは、「仮にヤジなどでこ
の問題を追及されたとしても、それに対して堂々と反論するなり無視するなり
の対処が可能だ」と自ら判断していた、ということになるのです。
つまり、「政治的に混乱するのか否か」という点では、事前に十分検討され
た上で“否”との結論が出され、宮崎氏の出席には問題がない、と判断されて
いたとしか考えられないわけです。(前述の「創」記事の記述からもそれは改
めて補強されます)
これらより私たちは、宮崎氏欠席の理由の根本が、
(1)「スパイ」問題について、一定の力を持つ政治グループなどと秘密交渉
を重ね、その結果「解決」に至らなかった
(2)そもそも欠席の理由が虚偽である
のいずれかではないか、と強く疑うものです。
そしてもし理由が(2)であるのなら、この欠席は結果として「スパイ」問題
から逃亡したと断定されても仕方がないものであり、もし(1)であるならば、
これだけ白日の下にさらされた問題を「秘密交渉」で「解決」しようとする両
者がともに糾弾されなければないものだ、と私たちは考えます。
宮崎氏は、事前の集会の告知内容を裏切って欠席しました。
有料のイベントでもある9・2集会に、宮崎氏が出席するから、という理由
でチケットを買って入場した人に対して、これは重大な裏切り行為でもありま
す。もちろん、他にも欠席した出演者は少なからずおり、その面では宮崎氏の
みが断罪されるべきものではありませんが、これだけ焦点化し、8万人の読者
があるメールマガジン「サイバッチ!」でも重点的に採り上げられた宮崎氏出
演がキャンセルされたことは、理由の如何を問わず重要な問題です。
ところが宮崎氏本人は、自らの公式サイトで、欠席したことについて一片の
お詫びの文言もなしに「ちょっとやりかたを変えることにした」の一言で片付
けているだけなのです。(添付資料A)
「欠席」のより詳しい理由および事情について、宮崎氏はくわしく説明すべ
きです。
そしてまた、実行委は「直前の会議で時間を割いて検討され決定したこと」
を個人的事情で突然覆し、参加者に対して非礼を為した宮崎氏に対し、事情の
釈明を求めるべきです。
6.まとめつつ、実行委に対して以下の各項目への回答を求めます
宮崎「スパイ」問題は、中核派による自己批判を含む宮崎氏告発、このスパ
イ工作に直接関与した公安調査庁の当事者が「資料の正当性を証明する」ため
に名乗り出た「創」記事の発表という経過を経、ますますその究明が重要にな
ってきている問題です。
これに対し、集会直前、一部の宮崎支持者は何を言ってきたか。
添付資料Bにあるバスターズ公式掲示板での発言にもあるとおり、「私も宮
崎も左翼は嫌いだ。だから左翼は排除してよい」「左翼を権力に売って何が悪
。市民による公調の利用だ」と主張したのです。
この運動が、左右問わず参加できるものであることは主催者によって明言さ
れています。また、「運動の破壊を目論むもの」への厳しい対処も明言されて
います。
しかし、上記発言のような、「思想信条の自由」を是とする民主主義の理念
には全く相容れず、自分に都合悪い勢力を権力側に「弾圧してもらおう」とい
う発想を一部の支持者が堂々と公言していること自体、まさに「運動の破壊」
そのものにつながりかねません。
(そのようなことを堂々と主張するような勢力が、最後は、結局その権力に
よって弾圧される、という歴史は、これまで古今東西何度も繰り返されて
きたはずなのですが…)
今回の集会が、「個人情報保護法案反対」の1点のみでの共闘であり、反対
理由の違いやイデオロギーの違いを一切問題にしないものとして呼びかけられ
たものであることは、私たちは十分認識しています。
そして私たちは、この呼びかけを尊重し、集会を何らかの形で妨害したり分
裂しての別運動建設を図ったりなどは一切せずにこの集会の成功を克ち取るこ
と、一方で、活き活きとした運動のためには「事務上・実務上の都合」を極力
「言い訳」とせずに、「個人情報保護法案反対での共闘」を前提として、意見
の異なる者が相互に自由に批判し合うこと、止むを得ない理由でこれを制限せ
ざるを得ない場合はその旨を公開し、適切な議論の場・時期への誘導を主催者
自ら行うことが必要である、と考え、実際この集会を成功させるために自律的
に行動してきました。
宮崎氏は実行委の主要メンバーであり、またトークセッションの「司会」と
いう立場で集会に出演する予定だった人です。私たちの元に入った情報では、
集会場として日比谷野音を6月から早々と押さえていたのも宮崎氏だったよう
です。
宮崎氏は、単なる集会参加者・賛同人ではないのです。
私たちは、ここまでで述べてきたとおり、今回の運動の前提を受け容れつつ
も、「民主主義を守る」という視点から「宮崎氏に関する疑惑を徹底的に糾察
することなしに「個人情報保護法案」に反対する運動は足元をすくわれるので
はないか」「現にスパイ工作に晒されている市民運動をこの運動から遠ざける
結果につながるのではないか」「この問題をあいまいにせず、毅然と臨むこと
こそが、同法を廃案に持ち込む力の1つになるのではないか」と考え、それを
訴えてきましたし、これからもそうし続けます。
当然ながら「廃案への闘い」はこれからです。
実行委は解散するとのことですが、今回のこの問題を“糧”とし、徹底した
相互批判の保証、事実の究明をなさない限り、運動の更なる高揚は作り出せま
せん。
私たちは、もし解散するのであれば、実行委の「最後の業務」の1つとして、
以下の私たちの疑問・質問に対し、実行委による誠意ある回答を求めたいと思
います。
(A)客観的に「権力者に抗する運動」であるこの取り組みで、その実行委
員会内部に公安調査庁・公安警察など“権力機関”への協力者・情報
提供者であることが証拠によって明らかになった人物を抱えつつ、運動
を推進することは可能だとお考えですか。
(B)宮崎学氏には一連の疑惑がかけられ、氏はこれについてあいまいな態
度をとっている、氏はこれらに対して説明責任を果たすべきだ、と私た
ちは考えていますが、実行委員会はこれらについてどうお考えですか。
(C)5.で展開したとおりの、不可解さが目立つ「理由」をもって宮崎学
氏は集会を欠席しました。氏は他の出演者に比して事前の注目度が圧倒
的に高くなっており、他の欠席者に比してもとりわけ詳しくその理由は
明確にされるべきです。実行委員会として、本質問状の内容、「創」記
事の内容を踏まえた上で、よりはっきりした欠席理由と、欠席決定に至
った経緯を公表してください。
(D)宮崎氏本人が、自らの公式サイトで、欠席したことについて一片のお
詫びの文言もなしに「ちょっとやりかたを変えることにした」の一言で
片付けていることは、チケットを買って入場した参加者に対しての背信
行為です。実行委の一員でもある宮崎氏がこのような態度をとっている
ことについて、実行委による参加者への説明をお願いします。
以上、よろしくお願い申し上げます。
添付資料:
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資料A:宮崎氏による欠席報告&三上氏への絶賛文
http://www.zorro-me.com/2001-09/0905.htm
個人情報保護法案に関する三上 治氏の考察を紹介する
宮崎学である。
神学的サヨク諸君のおかげで、ついに出世して「CIAのスパイ」に祭り上げ
られとるがな。モンダイは、この法案反対であって、一部に期待する有象無象
諸君とのケンカではない。そっちはまあ、暇になったらまた別のところでやる。
そらええけど、マジメにやっとる人に迷惑になるようではなんのための個人情
報保護法案反対活動であったかわけわからんから、ちょっとやりかたを変える
ことにした。
で、この法案についていろいろな文章を読んだが、一番感心した内容がこの
三上氏の問題意識であった。
すなわち、あの法案にサヨク的にただ反発するのではなく、いったいこの時
代の何が読みとれるか、その法案を推進したいという官僚諸氏が、ただの「悪
人」などではなく、それはそれなりにマジメな努力、だとしたなら「高度情報
化時代」に対する、彼らと、我々の側のすれ違いはいったいどこにあるのか、
を冷静かつ真剣に考えているからだ。
これはまた立案した総務省の官僚をただアホ呼ばわりするのではなく、真剣
な討論の相手として遇しようという姿勢だ。
それは、実は反対する側よりある意味で彼らが危機感を持っているという側
面をキチンとみていこうということでもある。
わしのやり方とは違うが、これが知性を肉体の道具とする(^^;)三上治の真
骨頂だとおもう。
ともすれば反対運動の立ち後れから、宣伝・戦闘ばっかりいそがしいて、こ
うした面がこれまでも弱かったし、それが今ひとつ、国民的なひろがりをもつ
ような運動になっていかない理由なのかもしれない。わしはその意味でこの三
上氏の文章はこの間の反対運動のなかでもとりわけ貴重なもんやとおもう。
これまで電脳突破党などで反対を続けてきた諸君もひとつゆっくりでええか
ら読んで自らの「想像力」を鍛えてみてほしい。別に、三上氏と同じ結論であ
る必要はない。この氏の論考はひとつの試論であり、現在だれも実はようわか
っておらん「高度情報社会」考の入り口にすぎないのだ。
当Webサイトに論文掲載を了承してくださった三上氏にお礼を申し上げる。
2001年 9月4日 宮崎学
(私たちによる註:三上論文は割愛しました。上記URLからご覧ください)
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資料B:バスターズ公式掲示板の書き込みより
http://kodansha.cplaza.ne.jp/broadcast/special/kojinjohohogo/index.html
>590 何というか
>=> 投稿者/ 目森一喜 -(2001/08/29(Wed) 00:03:48)
>
>私は宮崎学とは友達です。
>で、彼が東京・杉並の都議候補、長谷川英憲氏の宣伝カーに乗って応
>援演説をしていたのは知らなかったけど、やっぱり面倒を起こされちゃ
>った。あれ中核なんでしょ。関係すると不幸になるね。
>
>私個人が宮崎さんを信じるのは、友達だからで、それのどこが悪いの
>かまったくわからないです。左翼って、友達も何も関係ないんだろう
>な。
>
>で、運動に排除を持ち込まないのは、運動のためだからで、そんなの
>はあたりまえです。
>私は統一戦線がどうのこうのって知りませんが、左翼党派を入れたら
>そんなのはありえないから、左翼党派は排除しようと努力します。
>左翼党派は、左翼党派だから排除しなければやってられないからで
>す。その理由は、左翼党派の人たちは、口では何と言おうとも、よく知
>っているはずですから、ここでは言いません。面倒だし、嫌な気持ちに
>なりますから。
>ちょっと考えると、左翼の歴史って最低だね。
>579 No Title
>=> 投稿者/ アンソニー -(2001/08/28(Tue) 21:45:47)
>
>>別に反対運動をやったとしても、その運動にも大きな影響(障害)を
>>与えかねないからこそ
>
>具体的にどういう場面なんだよ?
>もっとはっきりどういうかたちの被害を想定してるかを言って。
>てゆーか、おまえらがこの掲示板にとってはアラシなんですけど。
>
>宮崎さんとメモリさんはね、たぶんオレと一緒で
>サヨクという名の男のヒステリーが大嫌いなんだな。
>嫌いなやつの情報を公安に売る気持ち、よーくわかる。
>宮崎氏は一市民であって、国家権力ではないから
>その程度のことは「作戦」のひとつとして許せるよ、おれは(笑)
>国家が警察権力をバックにそれをやるのとは全然ちがうよ。
>国家はそんなことしちゃいかんよ、絶対。
>市民が公安を利用するのはぜんぜんOKだね。
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