9・2実行委員会への抗議申し入れ・謝罪要求


                              当事者2団体
                     宮崎「スパイ」問題を糾察する会
                  http://miyazaki_kyusatsu.tripod.com/
                   miyazaki_kyusatsu@chili.hot.co.jp
                            焚火派9・2共闘
                http://www66.tcup.com/6631/takibiha.html

                           この文章への賛同者
                   「サイバーアクション」著者グループ
                   http://wsf.miri.ne.jp/cyberaction/
                       cyberaction@wsf.miri.ne.jp

A.はじめに

 予想を越え多くの人が結集した9・2集会は、我々ネットワーカーにとっても
極めて重大な問題である「個人情報保護法」に反対する闘いの陣容を構築する第
一歩として人々の結集により貫徹されました。
 このことを、まず闘いの前進として肯定的に捉えたいと思います。

 この申し入れの共同提出者のうちの「当事者2団体」=宮崎「スパイ」問題を
糾察する会および焚火派9・2共闘は、以下の3点を大前提とした上で結集し、
実際闘い抜いた、ということを予め表明しておきます。

  (1)21日の実行委員会で決定されている決定事項を遵守すること
  (2)いかなる場合でも警備責任者である平野氏からの警告には従うこと
  (3)あくまでもメインテーマは「個人情報保護法粉砕」であり、我々に
   とっての闘いの主たる任務もそれであること

 参考までに、(1)の「決定事項」は以下のとおりです。

  (a)会場内でのビラ撒き禁止・入口ではOK
  (b)旗・横断幕・ヘルメット着用はOK
  (c)ヤジはOK
  (d)暴力行為は厳禁

 そして、我々はこの集会の運営上の問題として、以下の2点について実行委お
よび関係者に抗議を申し入れるものです。
 この全文をバスターズメーリングリストに流し、次回実行委にて検討いただく
ことを強く求めます。


B.「入場阻止」事件に抗議する!

 そして当日、我々当事者2団体は、実際にこれらを遵守することを改めて意志
一致しつつ、まず会場内の場所確保のために用意した旗竿・横断幕を所持しつつ
正規チケットで入場しようとしました。
 この入場自体、そして旗竿・横断幕の持ち込みなどは当然ながら(1)の決定事
項の枠内であり、またこの直前にも警備責任者平野氏に「問題とならない」こと
を確認していたものです。

 しかしそこに突然、事務局員吉田司氏が登場し、警備係とともに「それは何だ
? 旗は禁止だ!」などと主張し、強引に我々の入場を阻止しようとしたのです。
 我々は当然「お前が会議で『旗とメットはOKでしょう』と言っていたではな
いか!」「平野さんにも承諾取ってある!」と主張し抗議しました。
 吉田氏はこの抗議に満足に答えることもなく、抗議した我々の仲間の入場を拒
み続けたのです。

 我々は、既に開場されている状態で、ビラ撒きを早急に開始するため、とにか
く入場を最優先しようと、堂々と入ろうとしたところ、吉田氏と警備係は抗議す
る仲間に釘付けで、旗や旗竿を持った我々はなぜかあっさりと入場できてしまい
ました。

 その一方、吉田氏は、既に我々の大部分が入場しているにもかかわらず、抗議
する仲間に「入場は認めない!」などと意味不明の主張を行い続けました。
 この吉田氏による不可解な言動は、入場した我々のうち一部がビラ撒きのため
入口付近に戻ってきてからもまだ続けられていたのです。

 吉田氏の言動は明らかに、公開会議である実行委会議での決定と矛盾する暴挙
であり、また「会場・警備指揮の最高責任者」である平野氏の発言にも相反する
蛮行です。
 また一方で、吉田氏および警備係の行動は、「抗議する人の入場を阻止しつつ、
その『理由』とされた旗の持ち込みをあっさり認める」という全く矛盾したもの
でしかありませんでした。
 我々はこれに改めて強く抗議しましたが、その結果、吉田氏は直接抗議した我
々の仲間1人に2度にわたり謝罪を行いました。

 我々は、吉田氏が最終的には謝罪を申し入れてきたことを「誠実なもの」と受
け止めたいと思います。
 しかし我々は、その肝心の謝罪の内実にも疑問を感じざるを得ません。

 謝罪時の吉田氏「釈明」によれば、今回の暴挙に至った理由は、

  (A)「今日は宮崎が出るのか?」という怪電話が3回ほど入った
  (B)宮崎氏は今日は欠席するのであり、宮崎への抗議のために来た団体は
   お引き取り願うのが当然
  (C)諸君らと(A)の団体を混同していた

 とのことです。

 結局、吉田氏の謝罪は(C)に対して行われたものだ、と考えられますが、その点
では吉田氏は我々を結果として「正確に」認識したものとして評価します。

 しかし、では、(B)の方針はそもそも許されるのでしょうか。

 もちろん、事前にそのような決定がなされ、かつ表明されていたのならば、そ
れは「その集会のポリシー」というものであり、まずは尊重されなければならな
いでしょう。
 ところが、当日の佐野氏による「開会宣言」にもあったとおり、この集会で禁
止されていたことは「意見の違いを暴力的対立とすること」のはずです。
 それが実際は、ある意味当然予想されるべきだった(A)の「怪電話」を受けて突
然驚き、事前の取り決めを会場・警備の最高責任者とすら意志一致せずに覆し、
挙句の果ては全然無関係である我々を排除しにかかるなどというジグザグぶり
 このような状態では、それこそ「暴力的対立を持ち込む」ようなグループが本
当に登場したような場合にこそ「対処不能状態」に陥ってしまう他はありません。

 なお、平野氏が当日、「暴力排除」という当然の前提が守られる限り「誰が入
場してもかまわない」と考えていた、と思われる根拠を提示します。
 平野氏が主宰する掲示板「おじさんとの語らい」に平野氏が書き込んだもので
す。

>社会批評社の小西さんをフリマに招請したのは、フリマの自由を保障させ
>るには小西誠氏の登場が必要だった。

>集会の基本的スタンスは「場内に党派闘争は持ち込ませない」というものが
>あった。
>しかし出版社の出店は自由である。(言論の自由?)
>私はフリマの自由(無原則的になんでも受け付ける)で一つのテントの
>中にあらゆる党派の売店を入れる計画をしていた。

>一番お客の来るテントを確保し、やばそうな出店者を全部押し込んだ。
>小西さんは内ゲバを完全否定している人だ。そして革命軍人である小西
>さんがそのテントの中央にいれば誰も手出しは出来ないと踏んでいた。

>私の挑戦は見事に成功した。
>本当は全党派の機関誌を置くことを計画し、模索舎に交渉しょうと思って
>いたが、さすがこれはやめた。

>一つのテントに宮崎学の本、宮崎スパイ糾弾の本、ブンドのロフトプラスワン
>襲撃を許さない会の本、ロフトブックスの本、焚き火派のはちまき、
>中南米の音楽の本等々が並んだ。
>これは革命的な事だと自負している。
>今までにこんな事があっただろうか?

 我々は平野氏のこの姿勢を高く評価します。


 以上に鑑み、我々は、この問題について、以下の4点を改めて申し入れるもの
です。

 (あ)我々を「宮崎氏への抗議のために来場した」と一時的に混同したことに
  ついて、改めて吉田氏が謝罪すること。
 (い)我々の入場を阻止しようとしたことについて、改めて吉田氏が謝罪する
  こと。
 (う)吉田氏と平野氏で意志一致がなされず、指揮系統が混乱し、一時的にせ
  よ「参加者排除」という事態を生じそうになったことについて、実行委と
  して真摯に総括すること。
 (え)「宮崎氏への抗議のために来場した」者がいたとして、それについて排
  除する、という方針を、事前に決定していたルールをも踏みにじって突然
  「内定」したことを、この「内定」に関わった者すべてが真摯に総括する
  こと。


C.「集会届出」へのチグハグな意味付与に抗議する!

 事務局の國貞氏は、バスターズメーリングリストに、集会当日、以下の投稿を
行っています。

>From: Kunisada <kunisada@magazine.co.jp>
>To: busters-lst@y7.com (busters ML)
>Subject: [busters:00289] さあて、もうみんな寝たかな?
>Date: Sun, 02 Sep 2001 00:29:42 +0900

>マガジンハウスの國貞です。

>ちょっと忙しくて、書き込みできなかったのですが、
>本日、丸の内署・警備課に集会許可書をもらってきました。
>一昨日、編集部に電話かかってきて、集会申請は出しておるか、
>72時間前だぞー、と言うんで、ひゃー知らなんだ、
>野音でも集会届いるんかい、と、急遽出頭、吉岡さんに
>連絡して、便宜上吉岡さんに実行委代表になっていただきました。
>本日の、丸の内署・警備課・ホンダとの対話。

>ホンダ 「はい、これで許可ということです」
>クニサダ「で、当日の警備方針はどうなってますか?」
>ホンダ 「それはいろいろ……この集会を妨害するような
>     勢力がいれば、警備をしないといけないから。
>     党派の動きとか見てね……決めるんです。
>     会場の近くには制服はあまり置かずに、
>     私服が中心になるかな?」
>クニサダ「何人くらいの警備になるんすか?」
>ホンダ 「いや、それは。だから、妨害する動きが
>     あれば、制服も増やしてやるということ……」
>クニサダ「なるほどね」
>ホンダ 「会場の中はお任せして。もし混乱とかが
>     あれば、いつでも丸の内署に連絡してください……」

>なあんて言いやがった。警察の介入などさせるか。
>皆さん、私たち一人ひとりの力で楽しい集会にしましょうね。
>非暴力で民主的な運営を目指して、終わってみんなに、
>あー楽しかった、と言わせたいよね。
 (以下略)

 当日の運営が必ずしも「民主的」といえない状態だったことはA.で示した通り
ですが、それ以前に、この投稿には恐るべき内容が含まれているということです。

 もし実行委が、本当に「警察の介入を許さない」という立場に立っているのであ
れば、この届け出は一体何なのでしょうか?

 国家の統制に反対する立場、まして「警察を介入させない」との姿勢で行われる
デモを伴わない集会では、通常、警察への許可など申請しません。

 集会の事前届出は、「違憲である」という主張も多く提出されている「東京都公
安条例」に規定されており、「事前弾圧」などの可能性などを考えた上で議論がな
され、「止む無く提出する」という立場が採られることはあり得るでしょう。
 しかし、それらについて議論もせず、ノコノコ警察まで出向いた上で「警察の介
入などさせるか」などと公言する、というのは、まさにチグハグな物言いでしかあ
りません。

 丸の内署は、上記会話の中では「会場の中はお任せして」などと公言しています
が、実際には多くの人から「不審な人物がビデオ撮影を行っていた」「あなた誰で
すか?と尋ねると逃げていった」などの証言が多数、ネット上で書き込まれていま
す。
 もちろん、我々も多数目撃・撮影されてしまっていますし、我々と全く関係ない
人からも、です。
 このような局面での警察の言い分はそもそも「信用できない」わけです。

 これまでも、ネット上での國貞氏の発言には、この種の矛盾が多数あり、これが
相当程度、実行委へのネットワーカーからの評価を落としていることはまぎれもな
い事実です。

 「公安への届出」という微妙な問題に関して、ほとんど「はしゃいでいる」とし
か思えない無責任な公言を行う國貞氏に対し、注意を喚起したいと思います。