From: melma00047438 七篠 <miyazaki_kyusatsu@chili.hot.co.jp>
Subject: 【宮崎ワッチ!】Vol.35 角田富夫氏が実質上の「とりあえず勝利」宣言/ついにIEGが宮崎問題全面展開論文掲載開始/我々の資料集PDFファイルを公開
Date: Sun, 11 Nov 2001 22:40:12 +0900

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【宮崎ワッチ!】Vol.35 2001/11/11
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◆市民運動家角田富夫氏が実質上の「とりあえず勝利」宣言

 aml(オルタナティブ情報メーリングリスト/日本の市民運動・社会運動で
最古参のML)への投稿で、宮崎問題にいち早く取り組んできた角田富夫氏が
実質上の「とりあえず勝利」宣言を発しました。

[aml 25022] 宮崎氏問題の政治的利用に反対する
http://www1.jca.apc.org/aml/200111/25022.html

 この中で角田氏は、宮崎が今後大衆運動の現場に登場することは今後まずあ
り得ないことを示し、「宮崎氏問題は基本的に決着がついた」と断じています。
さらに、宮崎問題を政治的に利用しようとする革マル派系の狙いを鋭く批判し、
この問題を公安調査庁・破防法の廃止運動に意義付けています。

 我々は、この角田氏の見解を、総論としては大いに説得力を持つものとして
捉えています。
 とりわけ、革マル派系である「公調のスパイを許さない市民の会」への批判
(とその批判文中での我々のパンフへの評価)、さらに結語としての「この問
題の暴露は公安調査庁廃止・破防法廃止の闘いへの大きな一歩だったが、その
一歩を別目的に利用することは逆に公調を利するものである」という論旨には
強く賛意を覚えます。

 ただし、我々は現時点で宮崎問題に「基本的な決着がついた」とは考えてい
ません。確かにネット上、および首都圏ではじわじわと浸透してきた手ごたえ
を感じますが、しかし地方ではまだまだ問題自体が十分には知られていないと
いう実情が厳然と存在します。
 我々の元には、地方の少なくないアクティビストが、この問題を知らず、あ
るいは「市民の会」の怪しげないかにも革マルチックなパンフのみを見て「ど
うせ革マルのデッチあげだろう」と考えている、というエピソードが数多く伝
わってきています。
 宮崎問題は、全国レベルではまだまだ情報戦が不足しています。
 西日本の某超有名人権系団体関係がまだ宮崎との関係を持とうとしている、
などの話もあり、現段階ではまだまだ予断は許されないのではないでしょうか。
 その面で、角田氏の分析はやや甘いと率直に感じます。

 またもう1つ、「宮崎問題の政治的利用はナンセンス」という主張そのもの
には全面的に賛成ですし、まさにこれに該当する革マル派系の動きもまたナン
センスなものと捉えるべきですが、しかし、全く別の角度から、まさに「宮崎
問題の政治的利用」を現在進行形で行っている党派が別に2派あることを我々
は絶対に忘れません。
 これら2党派は、我々や小西誠さんが「客観的に権力の手先だ」という荒唐
無稽な論を強調し(まさに革マル派と同一の説!)、「どちらがよりスパイ糾
弾の立場に立っているのか」を誇示し合う形で宮崎問題を血みどろの党派闘争
にまさに「利用」しています。
 これらの党派はまた、元公調キャリア野田っちの一連の活動を「権力の謀略」
呼ばわりすることで、野田っちの登場が結果的にもたらしたもの(これは角田
氏も結語で肯定的に分析している)をもすべて否定し、結果的に「公調に息継
ぎの時間、立ち直りの機会を与えるだけ」と取られても仕方のない挙動を為し
ているわけです。
 角田氏が、「政治利用ナンセンス」といいつつ、そのナンセンスを演じてい
る各派のうち革マル派だけを批判していることには正直「?」です。

 とはいいつつ、角田氏が宮崎問題のここまでの追及・暴露に果たしてきた役
割は大変大きいものです。
 また今回このaml投稿と合わせて2分割投稿されている以下の文章、

権力機関の内部文書が暴露された場合の対応について
http://www1.jca.apc.org/aml/200111/24998.html
http://www1.jca.apc.org/aml/200111/24997.html

 これらは、今回の問題を通じ、「スパイ問題」を今後どう教訓化すべきかを
考える上での大きなたたき台ともなるものです。
 我々はこれからも、角田氏の文章に肯定的に注目し、疑問はきちんと示し、
宮崎問題の意義のある深化を追求していきたいと考えています。


◆宮崎問題に真正面から斬り込む党派がついに登場…その名はIEG(笑)

 ぼつぼつと新左翼各派が見解を示してきた宮崎問題。しかしここまでで、宮
崎問題を公式に大きく扱ってきたのは、

 (1)モロ当事者であるところの中核派
 (2)宮崎以上のスパイ=弁護士三島や公調文章をごく初期から知りながら
  口をつぐんでいる大口弁護士が党派闘争に複雑に絡んでいる解放派2グ
  ループ、
 (3)中核派への打撃を目的とした政治的な動きをする革マル派
 (4)機関紙に堂々と宮崎本人の弁解を無批判に掲載したSENKI派(「ブント」
  ・旧戦旗共産同)

 くらいしかありません(SENKI派は、非公式には宮崎との訣別を表明してい
るらしいですが、公式見解が出ていない以上、我々はSENKI派批判を続ける他
ありません)。
 つまり、当事者と言える(1)(2)、またまさに「宮崎を政治的利用する」(3)
(4)、という組み合わせになるわけで、他の各党派は基本的には「我関せず」
的な態度を取っているのだ、ということになるわけです。
 これはある意味、日本の新左翼も本当に「逝ってよし」などと言われなくと
も既に「氏んでいる」ことの傍証でしかありません。「左翼」は、社会のあら
ゆる問題に対してコミットしていく、という能動性抜きには成立し得ないはず。
権力のスパイ問題である宮崎問題に外在的にしか関われないということ自体、
新左翼は死んでいます。

 しかしここへ来て、「あらゆる問題にまじめに取り組む」ことを身上の1つ
とする「国際主義」編集会議(←青共同(準)←青闘委←共研←協会太田派愛知
変革G)が、公式サイト上でこの問題への言及と全面展開を開始しました。

スパイM(宮崎学)と左翼の責任について
http://www.ngy1.1st.ne.jp/~ieg/ieg/inter/vol5-1/miyazaki.htm

 IEGと言えば、かつては、そのあまりに独特な活動センスが多くの共産趣
味者の笑いを誘い(笑)ほとんどの左翼党派からは存在自体無視されてきた「日
共行動派」に対し、左翼中唯一大まじめな批判論文を発表したこともある党派。
 そんなIEGがついに「動いた」、というわけです。

 もちろん、津村さんは我々の友人でもあり、これまでこの問題が言及されな
かったことが逆に一見不思議に見えますが、ここのところ反戦闘争やコムネッ
ト立ち上げなどで超多忙だったのは我々もよく存じていました。同文冒頭にも
きっちり「遅れを謝罪」と出ています。

 同文はまだ冒頭部しかなく、具体的内容はこれから、といったところですが、
予定の項目立てが既に十分刺激的です。

 1−2 共著『サイバーアクション』の製作過程で
 1−3 元『情況』編集長古賀さんとのバトル

 2 9・2日比谷集会、その前後
 2−1 中核派、革マル派、解放派の不誠実な対応について
 2−2 9・2集会「日比谷戦争」戦後秘話
 2−3 おおかたの左翼諸党派の沈黙が意味するもの

 3 革命運動とスパイ問題の原則について
 3−1 スパイ、反革命、謀略を乱造する左翼運動の腐敗
 3−2 マリノフスキー・スパイ事件とレーニンの対応
 3−3 スパイにき然たる態度をもち、かつおおらかな大衆運動を

 完成のあかつきには、「これを読めば、小西誠−津村洋−共産趣味者をつな
ぐ一見荒唐無稽なラインの全貌(笑)が見えてしまう」という内容になる予感、
大です。
 我々もドキドキしながら完成を待ちたいと思います。


◆話題の宮崎資料集、PDFデータを公開

 我々が先月末に300部を作成し各政治グループ・市民団体に郵送した資料集
ですが、続編の発行を予告したにもかかわらず、資金難&時間難でなかなか進
みません。すみません。
 とりあえず、発行済の前編のPDFデータをサイトに置きましたので、ぜひご覧
ください。
 なおこのPDFデータは、無改造かつ全体そのまま(欠落部分なし)である限り、
再配布・印刷しての配布は一切自由です。

宮崎学「スパイ」問題資料集前編 (1,842,296バイト)
http://downloads.members.tripod.com/miyazaki_kyusatsu/resources/kyusatsu_pamphlet.pdf


◆編集後記

 「ほぼ日刊」と言いながら前号からもう10日も経ってるじゃねーか!という
この「宮崎ワッチ!」。実は七篠、所要で東京を離れておりまして、ところが
外部からテンポラリなIPアドレス経由でのアクセスを確保することができず、
まったく発行ができない状態に陥っていました。
 Webサイト再構築を依頼したいずみさんもなんも仕事してくれないし、我々
の活動は今後ちゃんと続くんでしょうか…って、細く長く続けていきますYO!
 ともあれ、これからはネタを小出しにしつつ、週4回くらいは出したいと思
います。(思ってるだけか(藁

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情報発信者:七篠薫(宮崎学「スパイ」問題を糾察する会)
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アクセス不能の場合は https://members.tripod.com/miyazaki_kyusatsu/
過去ログは http://miyazaki_kyusatsu.tripod.com/mag/index.html から
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