なぜこのサイトはこういう状態になったのか

何やかやでこのサイトも一番最初に大学のアカウントをとって始めて以来五年かそこら経ったはずだが、最近はそうそう頻繁に更新もしていないので、どのくらい定期購読者がいるのか把握していないし、するつもりもない。
ただ、見てくれがいいのはいいが内容が単に自己紹介だけとか、そういうサイトに比べれば案外情報量はあったと思うし、面白くなるようにそれなりに工夫はしてきたつもりで、今後ともその方針で行こうと思っている。
しかし、今回久々に自分の側から大幅に情報量を減らすことになった。これはサイト移転に伴ってサイトを二つに分割した際以来のことだ。どういうことをするのか、またその理由を述べさせていただきたい。

何をするのか
どういうことをするかと言えば、おなじみulタグで書くと。

要するに、頼まれてもいないのに自分の方から情報提供をしようという気はさらさらなくなったということですわ。
「情報提供」の中には単なる趣味のことだけではなく、例えば「カナダってこういう所」というような内容のことも含まれる。
もちろん訊ねられれば喜んでお答えしますが(もちろんできる範囲で)、それが不特定多数に公開されるということは多分ないだろう。メイルが中心だろう。

理由
「どうして?」ときかれるかもしれない。実際「どうした?」というメイルは少数ながらもらっている。要するに「やってられない!」という気になったのだが。ほとほと疲れました。疲れきって文体もバラバラだ。何に?って??日本人のネガティブさにですよ…話せば長くなるが、聞いて頂こうか。

1:俺がカナダに来たのは何か悪いことなのか?

筆者は縁あって一年半カナダはトロント大学に通う機会を与えられた。全く恥ずかしくない渡航先であるし(結局これといった業績を上げたわけではなかったので自慢にもならないのだが)、第一経済的な後ろ楯があったのでその点では幸運だった。もっとも、単に職場としての受入先があったというだけで、生活上の諸々は全て自分でせねばならず、その辺はホームステイやワーホリの面々よりもはるかに苦労したのではあるが。
さて、渡航してすぐさま分ったのが、日本とは何もかも違うということだった。当たり前といえば当たり前だし、筆者も予想してはいたのだがその予想をはるかに凌ぐものだった。それで、これはこの状況を情報として発信せねばならないと考えた。特に、趣味上の状況、つまりいわゆるライブなどに関しては是非この情報を伝えねばならないと思って色々とこのサイトでも活動してきたつもりだった。

何事にも期待通りの反応と予期せぬ反応というのはあるもので、ある程度のぶれは当然あると思っていたが、ある側面では非常に意外な、もっと言えば心外な反応を受けることが意外に多かった。つまり、筆者の置かれた状況に対する非常にネガティブな反応が意外と多かったのである。要するに下品に言えば、「お前だけいい思いしやがって」「自慢しやがって、嫌なやつだ」「ちょっと留学した程度で偉そうな」こういう感情が露骨に出てくるような反応だ。何がそんなに気に入らないのか知らないが、「こんなメイル書いていたらますますイライラするんじゃないのか」というメイルも頂戴した。サイトの内容について批判や反対意見、要望や苦情を頂くのは、正直嬉しいことではないが悪いことでは決してない。しかし、筆者がえた反応はそうではなく「何か分らんがお前は気に入らん」というものであった。正直どうしていいのか分らん。どうしろと言うのだ。
また、掲示板・チャット等で応答がないことに一々感情を害するほど筆者は若くはないが、食って掛かられることが多くなったのも事実だ。当てこすりや嫌味に対する免疫も結構あったつもりだったが、それにしてもあんまりだという状況であった(実際、後で挙げる理由もあって筆者は掲示板の類には全く興味がない。このサイトにも設置するかどうか、怪しいところだ)。

日本人は横並びを好み、出る杭を打ち、先を行くものの足を引っ張ろうとする、というのは嫌というほど分ってはいたが、正直ここまで下らないとは思わなかった。別に誰かのために情報を提供してやっているという気持ちでこのサイトをやってきたつもりは全くなかったが、そんなに嫌なら何も言いませんよという今は気分だ。精々タコつぼの中で足の引っぱり合いをしていて下さい。
ちなみに、トロントの日本人コミュニティーというのも、全部が全部そうではないが、少なくともその一部はかなり下らない。日本人が集まると発生する、劣等感に染まった脆弱な神経むき出しの足の引っぱり合いははっきり言って世界の笑い者である。わざわざ新大陸まで来ておいて日本人の一番悪い側面を増幅させていては、自分が一番損だと思うのだが、そうは思わないのであろうか。

筆者は今更万人に好かれようとは思わないから、筆者が生理的に気に入らないなら気に入らないで結構だが、かつてのこのサイトと同様の情報提供をしている良心的なサイトやその作者に筆者のような思いをさせないよう切にお願いする次第である(が、言っても分らないのだろう、ああいう方々は)。

2:通の極みじゃないとサイトを作っちゃいかんのか?

日本人のランク付け志向は尋常ではない。何事にも上下があって、要するに「下」の人間は人間ではなく、何も言う資格がないのだ。
ということを思い知らせられたのもカナダ渡航中であった。これについては思い出すといまだに嫌な気分になる事件があったのだが、一応のけりはついているので詳細をここで再び掘り返すつもりはない。ただ、一度「上部階層」「殿上人」になったつもりの人々は、中々その名目を放棄したがらないし、それが空疎なものだと分っても認めたがらない、ということはがっかりするくらいよく分った。

生来日本人は何事にも凝り性の人が多いと思うが、本当に好きだからやっているだけだという方々と、名人になって「その他大勢」を見下すためにやっている(と思われても仕方ない)連中とがどうもあるらしい。そして、前者は何か自分以上のものをもっている人々の存在をむしろ喜ぶが、後者はそういう存在を許せないらしい。突飛な例えをすれば、たまたま貴重な焼き物を偶然手に入れた素人がいたとして、それを見せてくれるように請い、先達としての忠告や指導も惜しまないという名人と、あわよくばその焼き物をだましてかすめ取るかこっそり破壊してしまいたいと願う似而非名人の違いである。

正直自分としてももうちょっと電気系のライブが見られると思っていたのだが、トロントでは結局メタル系のライブばかり観てしまった。元来一つのジャンルに特化して音楽を聴くということのない筆者であるから、もともとそう極端なメタルマニアではなかったのだが、いい機会だと思って時間と費用の許すだけできるだけ目と耳を肥やそうとせっせと通っていた。かけがえのないいい経験をしたと思っている。これで第一人者になっただの名人になっただのは思わないが(例えばトロント地元のラジオ局でメタルのバンドを担当しているDJのお姉さんはびっくりするくらいライブに熱心に通っているし、雑誌の編集者はそれ以上だ。ちなみに彼らは驚くべきことに全員「自腹で」ライブを観ているし、全く偉そうなところはなく、筆者のような常連には何と自ら声をかけてくれるほどだ)、経験量の蓄積ではちょっと負けないとは思っている。
ところが一部マニアにはどうもそれがお気に召さないらしい。俺達は大枚注ぎ込んで音源を漁ってきたのに、そんなに大したものでもなかったお前が俺達を凌ぐ情報量に接しているのは許せない、どうもそういうことらしい。で、自分では生のライブに接してきたことを自慢したつもりも何もなかったのだが、こういう「通」の方々は筆者のような人間がいると自動的に自慢屋と認識してしまうらしい。

正直「勝手にやってくれ」という気分だ。そんなに自分達だけが「通」でいたいのであれば、もう私はあなた方の領域を侵しませんからどうぞ御自由に。ただし、今までは日本の自称「通」の方々にも精一杯敬意を払ってきたつもりだったが、今後はそうとはかぎりませんよ、とこのくらいは言わせていただきたい。自分達が全知全能だと思っているのであれば、全ての情報提供はそういう方々にお任せすればよい。筆者は一抜けました。

3:ただ食いチンピラや電脳ガキ大将の相手をしている暇はない!


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