#全くどこでも何の話題にもならないドマイナーカスマンガ(作者さんごめんなさい……バタ……)だけど、なぜか今でも思い出すという作品の数々であります……
#もちろん、出てくるものは全く無秩序です……
#「おぉ! 俺も覚えてる覚えてる! あったねぇ……」って方は是非メイルください!!
目次つけときますか……
(掲載紙は何も書いてなければ「週刊」です(月刊その他はあまり登場しないとは思いますが……))
1:痛快オモロ学園(作者:? 少年キング)
(作者は「しおのヨシノリ」であるという貴重な情報提供がありました。ありがとうございました)
2:突撃おっぱい山(作者:? 少年キング)
3:燃えろナガシメさん(作者:? 少年キング?)
(作者は「オモロ学園」と同じく「しおのヨシノリ」であるということの他、内容に関する貴重な情報提供がありました。ありがとうございました)
4:マウンドの稲妻(作:ゴッセージ 少年ジャンプ)
5:シンデレラ騎士(作:永井豪 少女マーガレット)
6:タイトル・作者失念マンガその一(少女マーガレット)
(中森清子「桐子の場合」という作品だと判明)
7:タイトル失念マンガその一(作:赤塚富士夫 少年チャンピオン)
8:さよなら岸壁先生(作:? 少年チャンピオン)
9:タイトル・作者失念マンガその二(少女マーガレット)
10:赤点教師梨本小鉄(作:? 少年ジャンプ)
意外とあるもんだな……もっと出てくるようなら別ページ作ります
ではギャグがとてつもなくハイ=ブロウだったかというと、そうでもなく、寒い寒い……
筆者が覚えているギャグが
教師「では出欠を取る! タカラ番長〜!」
生徒「番長はまだ来とらんぞ〜!」
教師「以上終わり!」ステーン
生徒「えらい早いのう……」(どうでもいいがこの生徒は大川豊さんに似ていた、と思う)
教師「では授業を始める! 一時間目は数学じゃぁ!」
「一足す一は!」生徒「さん!」(「がきデカ」的なおかしなポーズとともに)
「二かける二は!」「ご!」
「十割る二は!」「せん!」
「以上終わり!」ステーン
さ、寒い……
しかし、何とこの「一足す一は! さん!」、筆者のクラスで流行ったほどの人気ギャグで、そのくらい人気があったマンガだったのだ。
もちろん今となっては誰一人覚えていないではあろうが……
(追記(20130801))
下で「ナガシメさん」について非情に貴重な情報を提供して頂いた伊藤様によると、巨人が強くなってしまったせいか連載終了してしまった「ナガシメさん」の後を受けて連載されたのが、この「オモロ学園」だったようです。筆者も、指摘を受けるまで全く気が付かなかったんですが、つまり、「ナガシメさん」と「オモロ学園」はどちらも「しおのヨシノリ」による作品だったようです。
念のため最初に断っておくが、エロマンガではない。そう、何とお相撲マンガなのだ(いわゆる「女相撲」でもない、念のため)。タイトルから容易に予想がつくように、もちろんギャグマンガ。相撲をネタにしたギャグ、しかも「おっぱい」と来やがって、これで笑えなかったらド最低なのだが、
面白いんだな、これが
ある相撲部屋、「相変わらずうちの部屋は活気がないなぁ」と嘆くヨボヨボの親方の耳にひびく鋭い「鉄砲」の音、バシッ!バシッ!、「おぉ! 誰だあのすごい鉄砲は?」と目を遣ってみると、そこには「おっぱい山」が自慢の「チチ」を鉄砲柱(正式名称は何?)にぶつけていた……親方はボソリと一言
「何だ、やっぱり、おっぱい山のハリチチか……」
「やっぱり」って……(笑) 親方もこんなイロモノ力士に頼るのは情けないと思っていたらしい…… ちなみにこの「おっぱい山」、このあと腕で鉄砲するんだが、それが「ヘロヘロ〜」……(その絵が、下手さと相俟って何ともヘナヘナ感を出していた……)
こんな「おっぱい山」は四股も当然おっぱいでやります! と言っても、おっぱいを持ち上げて土俵に落とすだけ…… 土俵に叩きつけられるおっぱい…… 轟音をあげるチチ…… いやはやなんとも(そういえばそんなタイトルのマンガもあったな……)…… で、二三回ドスンドスンと落とすと、ノって来たのか、まるで大蛇のようにとぐろを巻いてうねり出すおっぱい……親方も思わず
「ええい! バケモノか!」
バケモノです、間違いなく、ハイ(笑) そしてお約束、「今度は足でやったる!」と勇むおっぱい山、しかしその四股は
「トテトテトテ……」
で、実はこの展開があまりにもインパクト大だったのか、実は筆者もここからラストまでのストーリーを全く覚えていません…… まぁストーリーと言っても、こんなもんですけどね……
確かラストは、本場所に望んだおっぱい山が、なぜか「花形満」か「ヒイロ=ユイ」かという髪型の力士(マゲはどうした、という突っ込みは無用というもの。ギャグマンガですから……ちなみに「おっぱい山」は大銀杏を結ってます)と取り組み(おっぱい山はこの力士をえらく憎んでいた、と思う……理由は、思い出せない……)、何だかんだでメチャクチャになって、おっぱい山が色んな人々を「おっぱいで」グルグル巻きにして放り投げようとしている絵で終っていた、と思う……
こう書いていたら、「実は今本物を見ると全然つまんなくて、一つも笑えなかったりして……」と、嫌な予感がしてきた……
タイトルから簡単に分かるとおり「ミスター」がモデルのキャラクターが主人公なのだが、これが
ミスターに失礼じゃないか、これは?
ギャグマンガに王貞治さんが登場する際、誰が始めたかきまって口が二重丸で描かれていて、例の「王シュレット」事件の時にそれは失礼ではないかと一部で話題になったが、
そんなもんじゃありません!
(笑) しかもこのクドいクドい「ナガシメさん」が「男の魅力は〜」とおのれのヒゲや胸毛(当然ボウボウ)を誇示するシーンとかも確かあって、後の筆者がこれを見たら「これは「キング」だよな。「さぶ」や「サムソン」じゃないよな?」と思ったはずである(もちろん当時の筆者は「そんな世界」があることなど知らなかったのだが……)。
そんなインパクト満点の「ナガシメさん」が、この漫画の中でどんな活躍をしてくださったのか、はいここでもう予想できますね、
全然覚えてません!
(苦笑) 一つだけ覚えているのが、「ナガシメさん」の家が描かれたカットで、ご丁寧に表札に「ナガシメ」と書かれていて、なぜかそれに筆者は大笑いしてしまった。なぜその程度のことが、こんな何十年も経った今でも覚えているくらい可笑しかったのか、それは筆者にも分かりません……(まぁそういうことあるでしょ?)
ちなみに「ギャグマンガにおける王貞治の口の二重丸表現問題」(笑)、筆者も起原がどこにあるか多少興味があるのだが(他にも「靴底が天井を向くズッコケ」「ガーン!という擬音」なども何が起原なのかちょっと興味ある)、必ずこう描かれるかというとそうでもなく、例えば「浦安鉄筋家族」に出てくる明らかに王貞治がモデルの登場人物は「普通の口」をしている(もっともあのマンガは別の問題があるかもしれないが(笑))。
(追記(20130801))
伊藤さんという方から、この作品に関する詳しい情報提供がありました! こんなにありがたいことはない…です やはり日本のマンガ・アニメファンは世界一ィィィィ!です
タイトルは上で訂正されている通り「燃えよ!ナガシメさん」で、連載期間は意外と長く、巨人がリーグ最下位となった後の76年頃にキングの増刊号で開始され、その後、意外と人気があったのか週間少年キングに連載場所を移動、そして巨人が強くなってしまったためかその後割りとすぐに終ってしまったらしいです(筆者が見たのはこの連載場所移動後らしいです)。それが78年頃のようです。
情報提供者の方も不思議がっておられましたが、結構な長い期間連載されていたことになりますが、日本シリーズの度にそれをネタにし、確かに二度日本シリーズネタがあったそうですから、間違いないようです。
ということからも分かる通り、かなり実際のプロ野球の内容を反映させたマンガだったようで、「クラウン(懐かしい!)が江川(現在は解説者のあの江川卓です)をドラフト指名」したことをネタにした回とかもあったらしいです。作者のキャッチフレーズが「河内のクソガキ・しおのヨシヨリ」だったそうで、そのせいか、大阪人の一種独特の嫌巨人感が絶妙に反映された作品だったようです。
ちなみに、今も昔も珍しく、パリーグの選手も丹念にネタにしていたという、何とも貴重な野球ギャグマンガだったようです。
つうか、無茶苦茶読みたくなってきたわ!(笑) 復刻されんのかな?
さて、この場を借りて個人的な連絡ですが、伊藤様!御メイルにあったアドレスに返事を送信させていただきましたが、どうもうまく行かないので、もし面倒でなければ何か指示を下さいませませ…
ジャンプと言えば野球マンガは割と不作で、「パイレーツ」のようなギャグマンガ、ストーリーはまともでも絵がギャグな「山下たろー」とか、最近(っていつの頃だか、って話ですけど…… 筆者は精神状態80年代で止まってんで……(苦笑))はそんなものしかないはずで(あとは、みやたけしサンの作品とか宮下先生の毘沙門高校でちょこっと野球が出てきたり)、まともな作品なら多分「キャプテン」とかまで遡らないといけないだろう(何か忘れてるかもしれんが……)。そして中には、野球マンガのクセしていきなり殺人事件という我らが平伸によるもはやトンデモマンガ「キララ」なんてものまであるが、それをはるかに凌ぐもう最高だか最低だか分からないくらいに無茶苦茶な野球マンガがこの作品である。絵は割とジャンプらしい線が多すぎず少なすぎずな、まともな絵だったはず。
主人公は確か山の中でアウトドアライフを満喫していた野生児か何かで、賭けか勝負か何かで負けるか何かして(記憶に頼っているので許してください……)、野球チームに入ることになった、のだと思う。
まずここで一つ。この勝負だか何だかの中で主人公が魔球を生み出すのだが、それが確か、ボールを一旦放り上げ、体をとにかくグルグルグルグルやたらと回転させ、その勢いでボールを掴んでそのまま投げ飛ばす、というもの…… しかも、確か筆者の記憶だと、ボールの掴み方が順手じゃなく逆手だったはず(つまり、右投げの人間が普通ボールを投げる時の持ち方ではなく、右利きの人間が左側にあるボールを掴むときの持ち方で、しかもそのまま前に投げる)。ものすごい剛速球になるとかいうのだが、この投げ方で本当に剛速球になりえるのか、という以前に、
ルール無視の魔球と言えば「侍ジャイアンツ」(確かこれもジャンプだ)という偉大なる先輩がおわしますわけではあるが、実はこの「稲妻」、このくらいでうろたえていては全十話読めやしないというもう無茶苦茶な漫画でもあるのだ(それはおいおいご紹介しよう……)。
しかも笑えるのは見開き二ページを費やしてこの魔球の図解が載っていることで、まるでノリが怪獣図鑑とか(当時から見て)一昔二昔前のマガジンとかそういうのの巻頭特集そのまんま(座等市の居合の図解だの張本のスプレー打法の分解写真だのよく載っていたものだ)。
さて、「ノリ」と言えばこの作者かなりトホホなノリを持ち合わせた方らしく、意味もなくコマの隅に趣味に走った内容が落書きされていたり(確か「ジョン&パンチ」がどうのこうのって書いてあったはず)、この一種独特な、というより最早「イっちゃってる」感覚が、筆者のような変態の記憶には残れても、ジャンプの連載陣には残れないという事態を招いたのかもしれない……
そして、主人公はプロ球団(確かロッテじゃなかったかな?)との勝負を「たった一人で」行い、しかもそれに勝利した後(「どうやって?」という疑問は即封殺すべし! この辺はもうブッ飛び過ぎていて冷静に考えると訳が分からん。そう、この作品はまともな精神で冷静に読むべきものではないのだ!(笑)素直に訳の分からないトンデモ感を楽しみましょう(笑))、チームメイトに出会うのだが、それがまたどいつもこいつも…… 鮎川誠とエルビス=コステロを足して二で割ったようなシュミ全開の一塁手だの、ヌンチャクで守備するとかいう三塁手だの、居合いの応用で打撃する打者だの(打球を二度打ったり、バット二本で打撃したりする…… ルールは…… ハイもう麻痺してきましたね(笑) というより何が居合い斬りの応用なのだろう……)、ローラースケートを履いて守備する外野手だの、定位置にアグラをかいたままで剛速球のバックホームをする巨体外野手だの、あのアストロ球団もアフリカから帰って来たくなくなるというほどの弩トンデモ球団なのだ……
で、こんな球団がまともな相手とまともな野球をするわけもなく、確かマフィア主宰の死の賭け野球か何かをする羽目になり、最初の対戦相手が多分キューバだったと思うのだが、そのチームがまた、投手が二人いて、投手Aが投手Bの足を掴んで投手Bごと投げ、投げられた投手Bがやっとボールを投げるというムチャクチャな投球をするチーム(ルールは…… はいもう気になりませんね!(笑))。主人公のチームは苦戦しつつもなんやかやでこのチームをくだした(、と思う)。
そしてここで第十話、つまり最終回…… 最後の対戦相手はこの賭け野球全戦無敗の謎の凶悪チーム。当然このチームも、先頭打者(確か「テクノボーイ」というトホホな名前だった)が主人公の剛速魔球をコケにした挙句に凡ヒットで三塁まで走ってしまうというトンデモ球団。次いで、二番打者がデカいホームランを打ち上げ、動けない巨体外野手のポジションにフェンス伝いにローラースケート外野手がやってきて超ジャンプで無理矢理捕球の後、巨体外野手にリレーして(どうでもいいが無言で背中でキャッチするこのシーンは中々カッコいい)剛速球バックホームがテクノボーイの背中に命中。そこで判明したのが、
こいつらはロボットだった……
最後の最後でなんのこっちゃい!(笑) 最初からマフィアの資金集めに仕組まれた野球賭博だったというわけ、なんだが…… そんな連中相手にまともに野球なんかしてないで、マフィアの親玉をさっさと始末しろよ!(笑) そして「フツーの野球」をしましょうよ(笑) 打ち切り作品の常で、最後はこの試合途中、主人公が剛速球を投げ込んでいるシーンで終っていた、と思う、マフィアのボスが、試合結果如何によらず奴等を生かして帰すなと手下に告げているのも知らず……
案外結構ヘンテコマンガが多いジャンプの中でも間違いなく一二を争うこのマンガ、最終回の扉絵よろしく(夜空の星で作者の似顔絵が描かれていた、と思う)、評者のような変人の記憶にはいまだ燦然と輝いているのであるよ……
ちなみにタイトルはこう書いて「シンデレラナイト」と読む(んだったと思う)。
しかし、である。データをご覧いただきたい。これだけでもう話題にするのにもう十二分であろう。作者は「あの」永井豪大先生である。くどいようだが、マジンガー、キューティーハニー、ハレンチ学園、けっこう仮面のあの永井豪先生である。そして掲載誌は週刊少女マーガレットである。くどいようだが「少年マガジン」の打ち間違いではない。
例えば楳図かずお先生なんて少年誌少女誌両方に作品を出しておられたが、筆者の知る限り永井豪先生が少女誌に連載(そう、連載である。もっとも八話くらいの短期集中連載だったと思う)した作品はこれだけだと思う。という意味で異色かつ貴重な作品、の割にはどこをどう探しても全く話題になっている気配がないのが不思議なのであるが……(古本屋のサイトで単行本が高値になっているのは確認できた)。
少女誌に永井豪……と来て誰もが心配になってしまう(というか期待してしまう(苦笑))のは永井作品名物のお色気であるが、御心配なく(というか残念ながらというか(苦笑))お色気演出はほとんどなかったはずで、その辺は掲載誌のカラーに合わせてメルヘ〜ンな感じに仕上がっていた(と思う)。それにしたって、その辺は永井先生であるから、もちろん絵はあの調子で美しくキャラも魅力的でお色気とはまた違う意味の色気があり、確か当時小さかった筆者も面白く読んでいた記憶がある。
ついでと言っては何だが、当時筆者の周囲だと永井豪作品は案外女子にも人気が高く、例えば友人の家に遊びにいくと妹がこっそり「けっこう仮面」を持っていてびっくりしたなんてことが割と当たり前にあった。まぁそういうのがバレてかわいそうに「エロ○○」とか呼ばれるなんてこともあるにはありましたがね……
作者と掲載誌のインパクトで残念ながらストーリーをまるっきり忘れてしまった筆者であるが、一つだけ覚えているのがラスト付近で、主人公の守護役か何かのケンタウロス状の生物がおり、それが敵か何かに頭をブチ抜かれるのであるが、実はその生物、脳が胸辺りにあってどういうこともなく(これはよ〜く考えるとブラックジャックのパクりだな)、それで実は生きてたこの生物の背中に主人公が乗って夜空だか宇宙だかを飛び回るシーンで終っていた、んじゃなかったかなと思う。
文芸作家に比べて漫画家というのは全集が出にくいもので、筆者も長年何とかしてほしいものだと思っているが(楳図かずお全集は何度も話を聞くもののその都度オジャンだし、山上たつひこ全集は確か現在絶版。まともに出ているのは手塚治虫くらいじゃないか?)、永井豪全集も是非あってほしいもので、その暁には是非とも収めてほしい作品である。しかし、永井豪全集……一体全何巻になるのであろうか……
さて、そんな中でいまだに筆者の記憶に大きく傷(トラウマとも言う……)を残している作品があり、それがこの作品なのだが、残念ながらタイトルも作者も全然覚えていない。そのくらいインパクト大だったわけだ……
ここで「恐怖マンガか?」と思った読者さん、残念でした。インパクトが強いので改行します(笑)。この作品のテーマはズバリ
レイプ
なのだ……。くどいようだが掲載誌は「少女マーガレット」である……もちろん当時の筆者がばかばかしくて飛ばしてしまうような「いかにも」な作品も並んでいる中でこれである……野郎の筆者さえいまだにトラウマになってしまうようなこんな作品を当時の女性読者がどう受け止めたのか、今となっては知りようもちょっとないが、相当拒絶反応があったんじゃないだろうかと思う。楳図先生の恐怖マンガどころじゃなかろう。
というくらい内容はリアルだったのだ、これがまた……
覚えてる範囲でストーリーを書こう。主人公は確か高校生だったと思う。田舎(だったと思う)で普通の生活を送っていた彼女はひょんなことから一人旅の成年の道案内をする羽目になり、風光明媚ないかにもという場所に彼を案内することになる。「いや〜いいところだなぁ」とか何とか確かそんなことを彼はのたまい、彼女もホッとする(か何かしたんだと思う)。
さてしかしそこでその成年が突然言い出すのが
「こんな景色の中で愛をはぐくんでみませんか」
何かそんなようなセリフだったと思う……あまりにも唐突かつ気持ち悪いフレーズなのでいまだに記憶に残っているくらいだよ全く!(笑) そしてお約束というか主人公がこの不良旅行成年に押し倒されて、まぁそういうことになるんだが……御丁寧に決定的な瞬間のコマにはデカデカと
「ズン!」
という書き文字が……初めてはどうやら痛いらしいというのはもう既に知ってはいたものの、実はこのコマが忘れられず、筆者が初体験した際には相手が痛くないかどうか気になってしょうがなかったのである(自分の方が痛かったというのは意外でしたが……)。
そして悪いことに彼女はこれで妊娠してしまう。そしてこれ以降はこの災難に見舞われた彼女の苦難の日々がこれでもかと描かれていたと思う。彼氏との悶着、誰にも言えない悩みや親との相克、なんてのはまぁ予想がつくが(それでも書き方がリアルで中々ひどいものだった……)、一番おいおいと思ったのはどんどん大きくなるおなかが割と克明に描かれていることで、連載終盤になると誰の目にも妊婦だと分かるような描かれ方になっていたと思う。多分今こんな作品を連載したら苦情大好きな方々が大喜びするだろう(まぁその前に人気出なくて打ち切り、というより今時はこんな重いだけの作品なんて企画段階でボツだろうけど……)。
さて、そのおなかの大きくなった彼女、彼氏などの協力を得て例のレイプ旅行者を探し出し、話し合いに及んだのだが、そんなレイプ魔にまともな話し合いなど通じるはずもなく、レイプ魔は(もちろん当時そんな言葉などなかったが)逆切れし、彼女のおなかをいわゆる「ヤクザキック」で思い切り蹴り倒すのである…… う〜ん最低最悪…… そしてもちろんおなかを抱えてその場に倒れ呻き声を上げる主人公…… 筆者はこれでも野郎だったから何とか読んだが、読むに読めなかった同級生やおねいさんたちもさぞかし多かったろうと予想するが、実のところはどうだったか分からない……
そして、こんなことを言うのはよくないのだろうが、運よくというか流産してしまい、何とか肉体的には回復し、もちろんおなかも元通りになった彼女が、渦巻く陰口の中、高校に戻ってきたところで作品は終っていたと思う(でまた、このラスト数ページがまた最悪な雰囲気だったのもよく覚えている……)。
筆者はたまたま一時期こんな雑誌を読んでいたというだけで別に熱心な読者でも何でもなかったのだが、多分この雑誌の連載作品中この作品が最も激重(「ゲキオモ」と読んで(笑))であることは間違いないと思う。まぁしかしこんな作品よく載せられたものである。つうか俺もよく覚えてるよ……(苦笑) そのくらいインパクトがあった作品なのだ。
(追記)
筆写が色々調べた結果、この作品は中森清子という方の「桐子の場合」という作品であることが分った。また、上に書いたのは所詮筆者の記憶によるものに過ぎないのだが、物語の細部にも諸説あることが分った。とはいえ、「現物」に当たれてはいないので、敢えてそのままにしておく……ストーリーの大筋はこの通りで、かなりの人々にかなりのインパクトを与えた作品だということはどうも確からしいが……