こんなん出ました
ビデオ(非アダルト)編
#50音順にしようと思ったけど、やっぱり下から無秩序にためていきます。たまってきたら何かします。出てくるものは全く無秩序です。アクションや恋愛ものが出てくることはほとんどないでしょうが。
#ヒアリング教材としてどうかという項目を洋画の場合は最後につけます。
#御要望があったのでこれからは最初にあらすじや見どころを書きます(でも結構面倒なのよね…なくても許して下さい…)。
#これもアドバイスがあったので、これからは製作年度と監督名くらいのデータは載せようと思います(これも、結構面倒臭いのよね…なくても許して下さい…)。
『イルザ ナチ女収容所:悪魔の生体実験』
(史実に基く作品:第二次大戦時に生体実験を繰り返した収容所とその女看守のあれやこれや)
一部にはファンやマニアも結構いるナチ女収容所もの映画の草分け的な名作。まず、この手の作品も結構DVD化が進んでいるようではあるが、その大半は肝心な残虐シーンなどが理不尽にカットされていて頭にくるものが多い(評者も何度か腹立たしい思いをした)。しかし、この作品に関しては評者の見る限り、一切そのようなカットはなされていない(最もそれほど強烈な残虐シーンは元々ないのではあるが)。それが何よりも嬉しい。
そして何よりも、主演のダイアン=ソーンを初め、出演女性陣が中々いい(今風な言い方をすれば「萌える」(苦笑)<ちなみにこの言い方は嫌いです……)。特にソーンと側近二人の制服組はカッコいい。エロシーンはそんなにないが、それでもけっこう見られる。
残虐シーンは、後続の作品に比べるとマイルドな方だが、それでも結構えげつない。しかし、スプラッタ映画のようなものを期待するとガッカリするかもしれない。
ナチ的な雰囲気を出そうとでもしたのか、ほぼ全員英語がものすごく大仰な発音になっていて、はっきり言って笑えるが、これは故意の演出らしい。
というのは、監督とソーンらによるオーディオ=コメンタリが付いており、そこではソーンも普通のしゃべり方をしている。そしてこのコメンタリがものすごく面白い! 特に、驚異の低予算で製作されたことと、ほぼ全てのシーンが撮り直しなしの一発撮影だったというのは驚きであり、「新人監督に聞かせてやりたいですね」と発言されるのももっともである。正直「何だこのテキトーな作りは……」と何度となく思ったが、仕方なかったのであるな…… 逆にそれを踏まえて観ると、とんでもない完成度とも言える。
内容的にはまぁアレだが、非常に楽しめる。(上の中)
というわけでかなり変わった英語が楽しめる。
『DEATH NOTE(前編)』
(名前を書けば書かれたものが死ぬノートを得た英雄気取りの殺人鬼にまつわるあれやこれや;同名漫画の映画化)
う〜ん…… 原作漫画は好きなので割と期待して観たのだが…… まず出演者の演技が下手すぎて観てられない。そもそも藤原竜也を主役にするなんて安易なキャスティングがそもそも問題だが(他にもミスキャストがゴロゴロあると思う……)、彼にしても加賀丈史(『戦国自衛隊』の最低最悪のリメイクもそうだが、彼を出すとコケるジンクスがあるんじゃなかろうか……)にしても台詞回しが舞台のそれでどうにも失笑ものでしかない。その上に、それ以外の出演者は彼等以下の演技しかしておらず呆れる他ない。Lの松山ケンイチはハマり役と評判で確かに悪くないとは思うが、個人的にはアニメ版の方が好きだ。CGのリュークは今一つ荒く、これだったら特撮の方がよかったかもしれない。
さらに、原作を色々と変えてあるが、正直今一つの効果しか上げていないと思う。特に終盤・ナオミ絡みのエピソードは明らかに無理がある。そしてとどめに、こんな所で前編終わりか?という幕切れ…… 後編も持ってるから観るが(苦笑)正直見る気が進まん……
そして最大の欠点は何か説教じみてるところだ! 原作者はそこをうまくかわして成功したのに台無しである。そんなにお説教が言いたいのかお前ら!と大いにガッカリである。
と、貶してばかりいるようだが、チョコチョコ面白いところもある。おひょいさんのワタリは面白いし、その他にもひっそり笑わかしてもらえる細かい仕掛けがあってクスっとはできる。しかしその程度。
興行的には成功したらしいが、大駄作。(中の下)
『コンタクト』
(;宇宙からの通信を受け取った科学者が通信の通りに従ってみると……)
御存知カール=セーガン博士(一流の科学者でありながら終始「トンデモ」を相手にし闘い続けた偉大な巨人である!)原作の映画化。原作は読んでいないが、セ−ガン博士の問題意識はあまり前面に出ておらず、ドラマとしてよく作られている。映画としての作りもなかなか丁寧で、安心して見ていられる。「と」なエピソードが顔を出すのが何か「らしい」。そうでもしないと見てもらえないのか、多少ドンパチ映画になりかけているのが珠瑕か。壮大な前置きと「オチ」の落差はえもいわれない。何が起ったのか分からない「つかみ」が中々秀逸。 (上の上)
皆発音明瞭で程々の速さなので英語的にはとても聞き取りやすい。
『フレイルティ』
(ビル=パクストン監督主演:2001米;警察にやって来た男が、父親が「神」を見てしまいその命に従って「悪魔」を殺していたと告白する。捜査官が彼に従って死体を見に行くと……)
ゲイリー=ニューマン仲間が「面白いよ」と言っていたので見てみたが、確かに面白い!トリックや伏線が山のように盛り込まれた脚本をうまく映像化していて、上質のミステリーを読んでいるような感覚を味わえる(意味がありそうで実は何の関係もないという「引っかけ」も多いがうまく働いている)。こんな感じでミステリーでも書けたらいいなぁ…と思ってしまう内容だが、宗教臭さが日本人を引かせてしまうのは仕方なく、何の話題にもならなかった…。個人的にはドンパチ映画はもう沢山なので、こういう地味だが上質の映画は大好きだ。欲を言えば、ラストはもう一つ何かあった方が面白かった気がするし、第一もうちょっとましな邦題はつけられなかったものか(筆者はカタカナそのままのタイトルが大嫌いで捻った邦題の方が好きだ)。 (上の上)
主演兼監督のパクストンが音声解説(面白い!)でも語っているように、南部英語で終始作られていて、おまけに大人はぼそぼそと話すのでものすごく聞き取りにくい。難易度高いです。
『ザ・ハッカー/侵入者抹殺』(ATVD-10200)(ドイツ語)
(ダーク=ヴァン=デン=バーグ監督、2000独、ジャスミン=ジェラ他;辣腕ハッカーがイタズラで侵入したセキュリティー会社に雇われると実はその会社は……)
ドイツ映画というとコレという印象は特にないのだが、大部分は日本と大して変わらない状況なのだろうなという予想が立つ。腹が立つほど下らない。とりあえずコンピューター出しておけば…という安易さが見え見えで、ストーリーは破綻してるわ道具立ては安易だわ、演出はちぐはぐだわ、おまけにヒロインはどうしようもなくブス!(そのくせベッドシーンはちゃんとある…嗚呼嗚呼…)。視聴率の悪い時間帯に時間稼ぎで放送されている二時間サスペンスとかと同レベルの映画。恐ろしくつまらない。これで英語だったら二度と見たくない。ドイツ語の原題が「Falsche Liebe」つまり「偽の愛」なのだが、ストーリーとどういう関係があり、どういう意味なのかいまだにさっぱり分からない。(下の上)
ドイツ語はさすがに早い上に電脳用語満載なのでかなり聞き取りにくい。イタリア移民のババアが出てくるのが面白い(語学的にはね…)
『ロスト・チルドレン』(PIBF-1410)(フランス語)
(ジャン=ピエール=ジュネ監督、1995仏、ロン=パ−ルマン他;子供達が次々と神隠しに合う近未来(?)の港町で、弟をさらわれた子供が力自慢の薄のろサーカス団員と一緒に救出に向う)
ビデオ屋のSFコーナーに英語以外の作品があるというのはとても珍しいので、いやな予感はしたものの借りてみた。予感適中というか案の定、ファンタジーだ…基本的にファンタジーは好きではないので、この時点でもうダメなのだが、映画としては独特の雰囲気がしてボーっと見る分には美しくて楽しめる。典型的なレトロフューチャー世界が(それもアシモフやウェルズどころではなくヴェルヌとかの)描かれていて、正直それも好みではないのだが、非常に細かく丹念に作られているので好きな人には多分たまらないだろう。相性が悪いとしか言い様がない。(中の中だが、もう見ることはないだろう)
フランス語的には特に難しい所はない。古今東西子供の発音はなかなか聞き取り難いので、そこで多少苛立つ程度か。
『黒い太陽731』(中国語(普通話))
(例の石井部隊のあれやこれや)
まぁ中国人というのは自分達の都合のいいようにことを運んでそれをまっとうなものと認めさせるのが得意なものだなと思う。最初に「友好は友好、歴史は歴史」というモットー、最後に「犠牲者達にこの作品を捧げる」という献辞が流れるが、実のところ「金は金、史実はどうでもいい」「こんな話題作を作らせてくれて犠牲者達に感謝する」ってところだろう。まぁしかしそのもって行き方が上手いのが中華なのだよな。
それはともかく、映画としてはなかなかよくできていると思う。軍隊の理不尽さがよく出ているし、帝国陸軍の馬鹿らしさや帝国軍人の中途半端な立派さもよく描かれていると思う。日本人やその文化の描写もとんちんかんではない。一方的にけなすのでもなく、そうかといって美化正当化するのでもないという割り切れなさがただよっているのは何か日本的で気に入った。結局「中華万歳!」が抑え切れずに顔を出すのが今一つだが。残酷・グロ描写は思ったほどでもない。意外と影像がきれいだ。所々中国語(普通話)の他は大体日本語吹き替え。 (上の下)
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