鈴鹿、美祢の開幕2連戦、黒木健次選手・西垣内正義選手・渡辺明選手の三強ベテラン勢が表彰台を占めていた。ベテランの勢いはこのまま続くのかと思われた真夏の第3戦菅生。33台の大量エントリーとなり、予選のポジション争いは熾烈を極めていた。しかし予選を終えてみると、P.P.松浦俊之選手、2位西垣内選手、3位牧田克哉選手、4位幸内秀憲選手という結果。実に12位八木宏之選手までがトップタイムの+1秒内にひしめくダンゴ状態。ベテラン黒木選手8位、渡辺選手はなんと11位と不調。両ベテランの決勝での追い上げが期待された。
真夏の太陽が照りつける決勝、各選手暑さに頭を悩ませながらも上位入賞を狙っていた。スタートから逃げ切りを狙う1列目の松浦選手と西垣内選手。そうはさせまいと2列目の牧田、幸内両選手も密かに一発逆転を狙って混戦必至。フォーメーションラップで最後尾スタートの88号車佐藤禎次選手がドライブするマジョーラカラーのマシンからオイルが漏れた。佐藤選手はピットまで戻ったが、リタイヤとなる。その際に漏れたオイルは13番ポストからピットまでと長距離にわたっており、赤旗ディレイとなった。ほぼ全員が灼熱の中、マシンを降りることなく待機し、20分後に1周減算された17周で再スタートとなった。 ポールポジションスタートの松浦選手はスタートが決まらず、1コーナーを西垣内選手が制した。6周目の馬の背コーナーで6位争いをしていた黒木選手と高橋しげる選手が接触。その衝撃でパーツが飛び、高橋選手のマシンの左ミラーが倒れてしまうというトラブルがあったもののその他に大きなダメージはなく、依然6位争いは続いていた。その後、後方集団も6位集団に追いついて、メンバーを入れ替えながらもコーナーごとに熾烈な競り合いを繰り広げた。しかし12周目の1コーナーで、ついに高橋選手が黒木選手をパスし、ペースアップ。一方かわされた黒木選手は後方から機を待っていた見並秀文選手、八木選手にも抜かれてしまい、10位まで順位を落としてしまった。 結果、スタート後の1コーナーを制した西垣内選手が逃げ切り、優勝を果たした。2位松浦選手、3位幸内選手と予選同様、第2戦までとは顔ぶれのちがった表彰台となった。このまま西垣内選手が独走するのか、今回10位に終わった黒木選手、同じく不本意な11位フィニッシュの渡辺選手の巻き返しはあるのか!それともベテランを追随する新星が現れるか!?第4戦の富士ラウンドがますます楽しみである。
Report:Masako Katoh
Edit:Ryo Mitami & Kaz
S@EKi
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