今回も42台と大量エントリーとなった第4戦富士。良いお天気に恵まれた第3戦菅生とは違って予選では、時折り小雨がパラつきジャケットがほしいほどの肌寒さ。
それでもコース状況はドライ。木曜日の練習走行時には他車を寄せつけず、1秒以上離していた西垣内選手。もはや手がつけられない。当然今回も狙っていたはずだったが、天気が災いしたか?6位どまり。 対して、木曜日までは絶不調だった黒木選手。昨年は台風の為中止となっているので3、4年前の落し前を着けたいところ。やはり気合い充分だったか、「あわや、45秒台?!」 のコースレコードで堂々ポールポジション。2位には、これまた「1年振り」(本人談)の磯田選手。3位は、新鋭八木宏之選手と若干の顔触れの違いはあれど、9位幸内選手までがトップと1秒差内で相変わらずの大激戦である。一方、S耐で活躍中の菊池靖選手はマシントラブルか?残念ながら予選落ちとなってしまった。 さて、好レースが期待される決勝。19位の入口選手が予選中にブリスターを作ってしまいタイヤ交換を余儀なくされて最後尾からスタート。長い、長いフォーメーションの列がやっとグリットに収まり、グリーンランプ点灯。順当にスタートを切ったが、直後の1コーナーで中団グループがクラッシュ。7番萬雲選手、55番山口選手、3番幸内選手、71番和田選手、14番飯田選手が早くも戦線離脱。4周目までは、スリップの使い合いで毎周トップが入れ替わり62番松浦選手までがトップグループを形成する。その後、2番黒木選手、8番八木選手、1番渡辺選手3台のトップグループと少し離れた16番磯田選手、5番西垣内選手、25番見並選手3台の第2グループが各コーナー毎に先頭が入れ替わる大接戦のままファイナルラップを迎える。 「いけるかなと思った。」黒木選手が八木選手、渡辺選手を少しリードし最終コーナーへ。八木選手が追いつき、スリップを嫌って蛇行する黒木選手に並びかけるが、辛くも黒木選手の今季初優勝となる。以外にも黒木選手は、FISCO初優勝とのことでリザルトを見ながら「夢みたい…」と語った。4位争いは、横一線に4台が並ぶが鼻差で西垣内選手、見並選手、磯田選手、松浦選手の順。2位の八木選手は初表彰台、6位の磯田選手も初ポイントと『初』が多かったレースだった。 尚、今回トレーニング中に肋骨を骨折し痛み止めを打ちながらの参戦となった中島千絵選手は、4周目に接触。左ドア下と右フェンダー破損、右フロントタイヤバーストで残念ながらリタイヤとなる。 これでシリーズポイントは差が詰まり、残り2戦(もてぎ、鈴鹿)で十分逆転可能。3強の激戦必至である。
Report:Masako Katoh
Edit:Ryo Mitami & Kaz
S@EKi
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