Emanuel Ax and Yefim Bronfman Piano Duet

Tue. November 6, 2001, 7:30 pm  at Carrage House Theatre, Montalvo



Variations on a Theme by Haydn, op.56 Johannes Brahms
  Chorale St. Antoni:Andante
  I: Andante con moto
  II: Vivace
  III: Con moto
  IV: Andante
  V: Poco prest
  VI: Vivace
  VII: Grazioso
  VIII: Poco prest
  Finale: Andante
Suite No.2 for two pianos, op.17 Sergei Rachmaninoff
  Introduction
  Waltz
  Romance
  Tarantella
                     -Intermission-

Sonata in F-minor for two pianos, op.34B Sergei Rachmaninoff
  Allegro non troppo
  Andante, un poco adagio
  Scherzo:Allegro-Trio
  Finale:Poco sostenuto-Allegro non troppo




Emanuel Ax        Yefim Bronfman



Montalvoの中の、300人程度がは入れる小さなホール。ステージも小さいのでピアノ2台の存在

感は大きかった。プロのピアノ・デュエットを生で聴くのは初めてだ。一部に演奏された2曲

は聴いたことがある。最初は音がクリアな感じじゃなかったけど、すぐに呼吸のぴったりあっ

た演奏に引き込まれた。どっちがどっちを弾いてるのと思うくらい、向かい合わせになったピ

アノの上できれいなバランスを取りながら、音が耳に入ってきた。弱い部分では、とてもデリ

ケートな音が出ていてきれいだった。ラフマニノフのワルツの終わりの、二人の片手が同じ様

に弾く部分は本当に一糸乱れぬといった感じでぴったり。息を詰めて聴いていてフーッとため

息が出た。

第二部のブラームスのソナタは、彼のただ1曲の二台のピアノのためのソナタ。興味ある歴史

を持つ曲らしい。「最初は弦楽五重奏として書かれた曲を、気に入らなくて、第二ヴィオラの

代わりに第二チェロを加えて、珍しい五重奏に書き直した。それでもブラームスは満足できな

くて、二台のピアノのために書き直したという。その後、演奏を聴いたクララ・シューマンか

ら、ピアノではせっかくのアイディアが生かされていない、専門家にはわかっても、大衆にと

っては楽しめるものではない、という内容の厳しい手紙をもらい、もう一度、五重奏に書き直

した。」(プログラムにあった解説からの抜粋)

二台のピアノ用のアレンジは、作品番号34Bで、最終的に書き直したピアノ五重奏は、34A

なのだそうだ。クララ・シューマンは気に入らなかったけど、私は好きだ。なるほど、バラエ

ティーに富んでいて、厚みのある曲だなあ、と思った。もちろん演奏も素晴らしかった。アン

コールはドヴォルザークの曲を連弾で弾いた。なんて言ったか聞き取れなかったけど、私でも

聴いたことのある曲だから、有名な曲を連弾用にアレンジしたものだろう。

Emanuel Axは人のよさそうなおじさんといった感じで、パワフルな音、Yefim Bronfmanは写真

とはずいぶん違っていたけど、繊細な音を出すピアニストだった。どうして一人一人があんな

に違うのに、きれいに混ざって一つになって聴こえるのか、私には不思議だった。それがプロ

なのね。このコンサートも満足して帰ってきた。

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