San Francisco Symphony
Michael Tilson Thomas conducting
Fri. May 31, 2002, at 8:00, Davies Symphony Hall
W.H. Shumann Geroge Washinton Bridge W.H. Shumann Concero on Old English Rounds
|
|
|
|
(intermission) Tchaikovsky Symphony No.4 in F minor, Opus 36 |
|
|
このコンサートは、去年9月から始まったシーズンの、私達が購入したシリーズの最後のものだ。
サンフランシスコ・シンフォニーのレギュラーメンバーの演奏を聴くのは、確か去年の秋に小沢征爾氏の
客演があって以来、常任指揮者のMTT氏の指揮する演奏は、多分去年の春以来じゃないかと思う。
チャイコフスキーの交響曲だと知って、チャイコフスキーの好きな私は楽しみにしていた。 前半は、シューマン。あのロマン派のシューマンがこんな題名の曲を?と不可解に思いつつプログラムを読んだら、 1910年にニューヨークで生まれた作曲家だと書いてある。全く知らなかった作曲家だ。バーンスタイン氏に、真の音楽家だという評価を受けているらしい。 一曲目は木・金管楽器にたった一台のベースという組み合わせの曲。あんなにたくさんの管に混じって、ベースが一台とはおもしろい。 耳がよければちゃんと聞こえるんだろうか、ベースの音。残念ながら私には聞き分けられなかったけど。演奏はよかった。耳障りじゃないスムーズな音。 二曲目は、女声コーラスとオーケストラをバックにしたビオラコンチェルト。 曲の解説を読みながらだったので、進行がよくわかっておもしろく聴けた。 オーケストラとコーラスの音(声)量も音質もいい具合に混ざって、それがまたビオラのソロを引き立てたり融合したり…。 消え入るように終わる最後の最後には、ついつい息を詰めてしまうほど引き込まれていた。ビオラの音って柔らかくて、しっとりしていていいなあ。 インターミッションのあと、いよいよチャイコフスキーの4番。 教育用のフイルムを撮ると言うことで、カメラや照明、マイクと、それを操作する黒いスーツ姿のスタッフがあちらこちらに散らばっている。 目障りでごめんなさいと言う挨拶もあったし、団員も観客もやっぱり気になるんじゃないかしらと心配していたけど、その存在さえも忘れさせるような 素晴らしい演奏だった。 正直言うと、今までサンフランシスコシンフォニーを聴いて感動したことが余りないので、期待もそれほどなかったんだけど、 あの演奏は、今までの中では間違いなく最高だった。 色々な場面で重要な役目をするそれぞれの管楽器が、流れる様に繋がれていたし、 弦も厚く深みがある音で迫ってくる。ティンパニーやシンバル、トライアングルなどのパーカッションも違和感なくばっちり。 全部の弦楽器がピチカートで演奏する第三楽章は特によかった。ぴったりした呼吸、メロディーが滑らかにあちらからこちらへと移る。うまい。 こういう音が出るんだ。出来るんじゃない!とえらそうに思った。 どうしてこんなに変わったんだろう。撮影があったから結構力を入れた?それもあるのかしら。 コンサートマスターが去年の秋に変わった。それが大きい理由かしら? コンサートマスター一人であんなに変わるんだとしたら、かなり重要な役目なんですねえ。 好きな曲を胸に迫る演奏で聴けて、もう大感激。ブラボー! 来シーズンもあの様な演奏をたくさん聴けるといいな。 |
HOME | 戻る |