さて、神道の印についてだが、まず、神道の印は、ちぎり、または、”むすび”という、 神道独語という本があり、印をインとしか読まないのは、もともと、日本になかった証拠としているが、三輪流神道印信秘訣という本に、(ちぎりとは、印の別名なり。)とある。さらに、林 羅山の神道伝授に、二条関白良基公の秘記に藤原氏に春日明神より 伝来の神代の印が伝承されていた、とある。 古代において、身振り、手振りは意志伝達の手段として、重要であったが、印もそうした古代の手話であったのかもしれない。しかし、よくあるのは、神懸かりの際、手が自然に印をむすぶことである。また、舞との関連性もあるのではないか。  

神道護摩

これは神道の火祭りであり、仏教においても、室内で護摩をたく、というのは、日本 で始まった事である。 雨天でも火祭りが斎行できるので、自然にそうするようになった。 つまり、火祭りにおいて、屋外の仮設のものから、屋内の常設のものになったのである。

剣法

神道に九字によく似たものがあるが、これらは、剣祓から生じたのであろう。

鎮魂

まず、鎮魂はたましずめ、たまふりと訓み、たまふり、は梁塵秘抄口伝集に(たましいをふりおこす、ゆらゆらとをこすなり。)とある。最近 、たまふりの側面を見落とす学説が多い、さて、本田流鎮魂法は吉田、垂加流神道にある、玄霊拝、心の神を祭る、 という行法の古式を復興せしめたのであって、けっして、鎮魂法が近代から始まったわけではないのだ。

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