SECRET SONGS IN PEPPERLAND

masterdisc, MDCD006
 


1 ALL YOU NEED IS LOVE  4'34" Remix Mono11 from Take 58
2 LUCY IN THE SKY WITH DIAMONDS  3'38" Remix Mono 20 from Take 8
3 GOOD MORNING GOOD MORNING  1'43" Remix Mono 20 from EMI Library
4 introduction to SGT PEPPER 0'57" Remix Mono 20 from EMI Library
5 Billy Shears  0'41" Remix Mono 20 from EMI Library
6 YELLOW SUBMARINE  2'47" Remix mono 1~5 from Take 5
7 IT'S ALL TOO MUCH  8'20" Remix Mono 1 from Take 2
8 ALL TOGETHER NOW  2'18" Remix Mono 6 from Take 9
9 ONLY A NORTHERN SONG  3'32" Remix Mono 6 from take 3&11

<ライナー・ノーツ>

ここに収録されたのは、EMIテープからのものである.今まで誰にも汚されることのなかった、ビートルズ・ファンにとって驚くべき音源である."Yellow Submarine"の映画用に使われる予定だったが、使われなかった曲と、今世紀最大の名盤と言われる"Sdt. peppers lonely hearts club band"の制作過程が垣間見れ、あの時代の「素晴らしい魔法」を聴かせてくれる.

特定の関係者にしか聴けなかった1967年のこの音源が今尚色あせない価値を持つことは驚きである.そしてこれは25年前の音源なのだ.

"All You Need Is Love"は普通フェイド・アウトするが、ここに入っているテイクは全く違い、フェイドアウトしない.

"Lucy in the Sky  With Diamonds"にはまったく驚かされる.このサイケデリックな曲の1番はジョンの替わりに、ブルー・ミーニー役の声優が歌っている.映画に使用される予定がつかわれなかったのだ.

"Good morning, good morning" "intro to Surgent Peppers" " Billy Shears"はアビーロード・スタジオのサウンド・エフェクツ・ライブラリーからのもので、"Good morning, good morning"は動物の小さいほうから大きい方へと泣き声が変化している. "intro to Surgent Peppers" " Billy Shears"は実際に使われた部分より前の部分も収録されている.今まで、当然続くだろうと思われた曲が来ないことについてはかなり違和感があるだろう.
ジョージ・マーティンのかけ声ではじまる"yellow Submarine"はモノラルテイクだが、エンディングはフェイドアウトせず、最後まで歌われている.リリースされているバージョンはマスタリングの段階でフェイドアウトされている.

"It's All Too Much"はかなりの長いバージョンが楽しめる.後半が今までより長く収録され、今まで何度もリリースされているものを大きく超える音質である.

"All Together Now" "Only A Northern Song"は"ベスト"のモノラルテイクである.


<レビュー>

驚異の新音源.といっても、初心者には楽しめない人もいるかもしれない.
どこか新しいのかはライナー・ノーツに書かれているが、マスターディスク関係者の 人によると
出した当初はなかなか評価されなかったそうである.皆読んでなかったということだ.
これは後に評価されたそうだが、おそらくGW誌などで高評価されて、見直されたのだ ろう. 日本ではよくあることですね.

これは、マーク・ルイソン氏の「レコーディング・セッション」をお読みの方なら、 かなり楽しめる.
1966年11月1日のモノ・ミキシングの項の前半がそのまま収 録されているのだ.
ジャケット裏にも、EMIテープボックスの写真が貼ってあり、そのことがよく分かる ようになっている.
それにしても、どうやって入手したのでしょうかね(笑)?

All You Need Is Loveは、ワンコーラス付け足されている.丁寧にも、ポールの"All together Now"などのチャチャが除かれている.手が込んでますね(笑)
Lucy In The Sky With DiamondsはこのCDの目玉の一つ.最初が、ジェレミーとマックス 役の声優のディック・エメリーによって歌われている.これはまさに新音源だ.
Good Morning, Good Morningは にわとり→猫→犬→馬→羊→ライオン→象の順で鳴き声が収録された.その後、速掛 けする馬、モーと鳴く牛の声が入る.これは動物の大きさが小さい方から大きい方、 弱い順から強い順へ変わっているのである.これは1967年3月28日のところに もあるが、ジョンのアイデア(この場合は弱い順)をもとに、ジェフ・エマリックの 行った努力の賜物だ.さらに、
Surgent Pepperでは、最後の雌鳥の声の音を高くして、 Surgent Pepper's Lonely Hearts Club Band (reprise)の最初のギターの音と同じに して、つなぎを行っている(4月19日の項参照).こんなこと、初めて知った.や はりサージェント・ペパーが大名盤なのは、こういう、スタジオ作業に負うところも 大きいのだろう.
It's All Too Muchはオフィシャルより長く収録されている.(オフィシャルは6分 29秒) 音はオフィシャル並.

とにかく、このCDは、ジャケットもふくめて、マスターディスクの会心作である. Vigotoneはこれをコピーし、ボーナス曲をたくさんつけて"The Lost Pepperland Ree l And Other Rarities"というCDを出した.