どんな車か | ・・・ |
現行Golf IVから2世代前のGolf IIと呼ばれるタイプです。 初代の設計上のコード名をA1と呼び、以下A2、A3と呼んでいるそうで、 アメリカなどでは"A2"、"A2 GTI"、"A2 GTX"とそのままモデル名 をくっつけて呼んでいるそうです。 本Webページでは検索エンジンへの引っかかり易さを考慮して 「VW Golf 2」、「Golf 2」または「Golf II」とわざと書換えています。 (て言っても、別にどこにも登録していませんが。。本当のところ、単に 統一性がないだけという話もあります。あと、IIの2バイトコード文字は 現在使用中のSolarisでは表示されないので入力しづらいという理由もあります。) でもって、読み方は「ふぉるくすわーげんごるふつー」です。 「角(かく)いやつ」とか「目が丸いの」というのでもあながち 間違いではありません。 初代Golfの日本への初登場が1975年でした。それから10年後のモデル チェンジでGolf 2が誕生したのですが、本国デビューが1983年。翌1984年に 国内ディーラーより日本仕様車が販売されるようになりました。そして幾多の マイナーチェンジを経た、1990年モデルの1台を私の実兄がヤナセ高松さん (現ヤナセ四国本社)より購入し5年前に安く譲り受け今に至るというわけです。 |
とりあえず 乗ってみる |
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伝達方式は、5 Speed Floor Manual Transmissionですので クラッチを(ブレーキも)踏み込みエンジンキーをいっぱいに捻ります。 クランキングなどはほとんど感じず、すぐに「グゴヮッ」という音と共に エンジンが目覚めます。エンジンマウントが相当へたっているので、 ダッシュボードにズシリとした反動が返った後、ビリビリと震えているのが 目で見ていても分かります。 |
発進オーライ | ・・・ |
左右を確認すると、控えめなサイズのサイドミラーが付いています。 近頃の日本車に比べると少し見にくいかもしれません。 代わりにルームミラーに、凸面形の広視野タイプミラーをクリップオンして あるのはお約束通りです。 ブレーキを踏み込んだままなので、サイドブレーキを戻しても静止したままです。 シフトレバーを一度ニュートラルに戻し、軽く揉み込むように1速に入れます。 少し堅いがかっちりと入り込んだ手応えが返ってきます。 ウィンカーの操作は、ハンドル左側のレバーで行ないます。 上方に動かすと右へ出るサインです。 軽くアクセルをあおりながら、クラッチを浮かせるとやや弱いながらも確かな トルクが前輪に伝わって行きます。 |
加速 | ・・・ |
他車の動きに注意しながら、流れに乗るためにアクセルを 開くと、2000回転を超えたところから急激にトルクが太くなるのが分かります。 2速にしても十分なトルクがあるようなので、すぐに2速にチェンジします。 回転が落ち気味になるのをとっさに感じ取って、無意識のうちに右足でアクセル をあおりながら回転を合わせていきます。 7万km走った車にしてはしっかりと繋がるクラッチが、より実用回転域に近づいた エンジンの駆動力をタイヤに確実に伝えます。 |
クルージング | ・・・ |
3速、4速と上げるに連れてシフトワークが軽くなるのを感じます。この辺り での変速が楽なようなセッティングに元々なっているのか、年を経て各部の フリクションがだんだんなくなっているのか、ともかく、操作のすべてが 自分の手のうちにあるのを実感します。 3速、4速の加速では、エンジンノイズも静かになり、代わりにエアクリーナー フィルターからの「クォー」という吸気音が車内に伝わってきます。 4速2000回転で60km/hになったところで5速にすると1500回転くらいで安定します。 5速は静かなので街乗りでも結構多用します。 |
減速・停車 | ・・・ |
前方の信号が変わりつつあるのを確認し、シフトダウンに入ります。 エンジンブレーキはかなり効く方です。追突されないためにも軽くブレーキを 踏み始める操作と併用しブレーキランプを光らせます。 もちろんエンジンブレーキを使わなくても、ブレーキングで減速しながら、 合わせて変速を落として行くのもOKです。マニュアル車に乗るとエンジン ブレーキを使ってしまうのは子供の頃、親父の運転を見ていていつの間にか 影響を受けたようです。 ブレーキの踏み代は結構長く、踏み込むにしたがって重みを増し、制動力も だんだん強くなるという独特のペダルフィールを持っています。 ですので、カックンブレーキはあり得ません。 車重はGolf 2で(1人+満タンで)1100kg程度なのですが、前方に3分の2の 過重が常にかかっているのが制動時はより大きくなるため、かなりの慣性を感じ ます。踏み始めが効かない錯覚とあいまってより早めにブレーキングをする 癖が付きました。それにしてもしっかりと踏み込むとよく効くし、効き応えの 調整しやすいブレーキです。山道に行くと、過重移動がしやすいことを 実感できます。 停車時は「コクン」と4速に入れておきましょう。不慮の後続車の追突の 衝撃で足が離れると自動的にブレーキとなり前車へのおカマほり被害が軽減 されると自動車学校で習いました。 |
曲がる | ・・・ |
カーブではとにかくよく踏ん張ります。 高速安定性を目的としたパッケージングを追求したがために高められた、 車体剛性、ブレーキング、ハンドリング、エンジンレスポンスとトルクの スタビリティが、曲がるためにも非常に良い効果を及ぼしているようです。 ふわふわというロールが少ないので、街乗りでも疲れません。 |
取り回し | ・・・ |
単純に5ナンバーサイズということで、取り回しがすごく楽です。 今時の車に対して角張ってはいますが、ノーズの左右が思ったよりスラント しているので狭い所やすれ違いでも見切りを誤ることがありません。 タイヤハウスの外側が、円くフェンダーとして突き出しているのも車幅が 分かりやすく、黒色ウレタンそのままの前後バンパーとサイドモールも 実用性第一という感じで国産の初心者向けボーイズハッチにどこか 通じる気がします。(って、初代Golfはそのご先祖様だったのでしたっけ。) |
インテリア、エクステリア | ・・・ |
車内の操作系はシンプル極まりないものです。 電動式ロッドアンテナは、しっかりした造りのため感度も良いようですし、 前席だけのパワーウィンドウの操作は、ボタンが中途半端なところに 設置されていますが慣れれば問題ありません。 集中ドアロックがない点と後席ウィンドウがマニュアルハンドルなのは すでにあきらめています。 ボディは、下回りの塗装が非常に良くできています。ただし、ルーフ表面が 白っぽくボロボロになりかけています。 リアスポイラーも上面が風雨によって削られたように下地が出てきてしまっ ています。 思い切って表面コート処理をすれば改善されるのでしょうけれど、もう今と なってはできるだけ保護効果の高いカーワックスを使用してやるくらいしか ありません。 モール類も取り付け部分がひび割れているところがあって、ぐらぐらして 来ているので、補強してやりたいと思っています。 |
項目 | 諸元 |
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車体形式 | 1990年モデル、CLi、DarkBlueメタリック、5dr、Rhd、FF、5FMT、手動式サンルーフ |
全長×全幅×全高 | 3985mm×1665mm×1415mm |
ホイールベース | 2475mm |
トレッド(前/後) | 1430mm/1425mm |
エンジン型式 | E-19RV |
エンジン形式 | 水冷直列4気筒 SOHC 8バルブ |
総排気量 | 1780cc |
ボア&ストローク | 81.0mm×86.4mm |
圧縮比 | 10.0 |
燃料供給方式 | デジファント |
出力 | 105ps/5400rpm |
トルク | 15.1kgm/3800rpm |
燃料タンク | 55リッター |
車両重量(前/後) | 650kg/360kg |
定員 | 5名 |
シート | ファブリック地(黒・グレーツートン) |