我々の住む地球上に起こりうる全ての自然現象の中で、偉大なオーロラは最も壮大な自然の偉観といえる。オーロラは、「地球の誕生」と共にその姿を空に現してきた。その昔、オーロラをはじめて見たのは動物達であった。そして、人類が赤道を遥か離れた極地域に探検するようになるにつれて、オーロラは人間の目の前にもその荘厳な姿を現すようになったのである。太陽からの磁気、地球上に存在する磁場そしてそれらが相互に及ぼす影響について現在人類が知りうることの大半は、この50年間で地球上のあらゆる科学機関によって発見されてきた。 ![]()
オーロラは、磁極の周りに輪を作るような地域に発生するので、北半球にも南半球にも発生する。北半球に現れるオーロラは「aurora borealis」と呼ばれている。文学的な意味は、「北の夜明け」という意味だそうだ(ローマ神話では、オーロラは「夜明けの女神」の名前である)。同様に南半球に現れるオーロラは「aurora australis」といわれ、「南の夜明け」という文学的な意味を持っている。一般的には、「northern lights」とか「southern lights」と言われている。 ![]()
人々は、長い間オーロラの出現の原因についてさまざな憶測を抱いてきた。実際、北の各地域には何百年と口承されてきたオーロラに関する伝説があり、また昔のの社会ではこの「天の光」に対する科学的な説明を試みようとする者が数多く存在した。何世紀もの間、オーロラは「天にいる神の舞踏」や「戦う妖精」「亡霊の魂」「大きないかり火が空に反射したもの」「遥か彼方の火山の爆発」「大洋で暴れる鯨と北極海の氷山、そして海に生息する大量の魚の群れの魚影が空に反射したもの」などと多様な解釈をされてきた。また、極地の氷原と大気中の氷の結晶に反射した太陽の光とも考えられていた。現代の科学調査に基づいていえば、オーロラとは太陽によって引き起こされる光の現象で、極に近い地域に発生するといえる。その光は、真空中で起こる電気的爆発によって起こされるのだ。 ![]() |