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時事フランス語(第24号)
(1998年10月7日発行)
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レベル:★★★
★イディオム表現(locution)
動物クイズの解答です。まず正解から。

011. Se mettre brutalement en colere, c'est prendre la mouche.
012. Avoir des choses plus important ou plus interessant a faire, c'est avoir
d'autres chats a fouetter.
013. Soulever un probleme de facon inattendue, a la surprise des gens,
c'est lever un lievre.
014. Eveiller les soupcons de quelqu'un, c'est lui mettre la puce a l'oreille.
015. Quand il y a quelque chose, on pense qu'il y a anguille sous roche.
016. Aller au-devant de graves difficultes, c'est tanter le diable.
017. Arriver sans etre attendu et deranger tout le monde, c'est arriver
comme un chien dans un jeu de quilles.
018. Ne pas sentir bien, etre de mauvaise humeur, triste, c'est avoir le
cafard.
019. Quelque chose qui fait peur, ca donne la chair de poule.
020. Entre le coucher du soleil et la nuit noire, c'est entre chien et loup.

●prendre la mouche(むかっ腹を立てる)
日本の蝿は刺さないですが、アフリカにはこわいツェツェ蝿のように、刺す蝿がいるよう
ですね。フランス語では蝿を使った表現で多いのは、Quelle mouche a donc pique
les citadins ?(なにが都市住民を急に怒らせたか)の形です。わけのわからない怒りを
引き起こす虫として、蝿が使われるのですね。

●avoir d'autres chats a fouetter(もっとやるべきだいじなことがある)
猫はfouetter(鞭でたたかく)されたら、住み着かないと思いますが、ともかく、鞭打つ
べき猫は別にいる=もっとやるべき重要なことがあるの意味で使われます。
似た表現に、avoir d'autres chat a peignerがあります。
J'ai d'autres chat a peigner que d'inventer a plaisir des histoires de
croquemitaines.(妖怪の話をでっち上げるよりも、ぼくにはもっとすることがある)
こっちの方が表現としては穏健ですが、例文の方がよく使われます。
ヴァリエーションとして、犬でもいいます。
avoir d'autres chiens a fouetter まったく同じ意味です。

●lever un lievre(思いがけない難問をもたらす)
lievreノウサギでは有名なことわざがありますね。
Il ne faut pas courir deux lievres a la fois (二兎を追うもの、一兎をも得ず)。
lever un lievreは文字どおりには、兎を巣から駆り立てるという意味で、soulever un
lievreとも言います。
Le campagne electrale a eu pour effet de soulever un autre lievre: les
denationalisations. (選挙キャンペーンは、民営化という厄介な問題に、思いがけず
も火をつけた)

●mettre la puce a l'oreille de qn (に疑惑を抱かせる)
puceはノミ。avoir la puce a l'oreilleは、疑惑を抱くです。
Cette simple remarque lui mit soudain la puce a l'oreille.
13世紀までは、この表現は恋心を抱くという意味でした。ラフォンテーヌにもまだこの
古い表現がみられます。そのためか、疑惑といっても嫉妬心、すなわち恋人が浮気をし
ているのではないかという疑惑に関連して使われることが多かったようです。小さなノミ
一匹にも長い歴史があるのですね。

●il y a anguille sous roche. (どうもうさんくさいな)
anguilleはウナギですね。つるつる手をすり抜けるので、ウナギは捉えどころがないこ
とを形容するために使われます。たとえば
glisser comme une anguilleは、つかみ所がないという意味になります。
Reponse d'anguille : il ne prend pas le temps de se poser la question.
というと、のらりくらりと答えをはぐらすことになりますね。

●tanter le diable (危険なことを企てる)
動物扱いして、悪魔(Diable)さんには失礼しました。diableは悪態語に使われるので、
locutionは山ほどあります。
faire un pacte avec le diableとか、donner son ame au diableといえば、進ん
で悪事を企むことですし、C'est le diable pour ( +inf)は、なにかがとても難しいこと
を言います。la beaute du diableというと、若さゆえの女性の美しさをいいます。日本
語でも、同じイメージで鬼も十八、番茶も出花とか、いうらしい。

●comme un chien dans un jeu de quilles (邪魔者として)
jeu de quilleは、ボーリングに似た遊戯で、そこに犬が駆け込んできたら、やはりなん
とも間が悪い。
犬も身近な動物ですから、多数のイディオムがありますが、vie de chienはどうも惨め
な生活の代名詞。日本語でも犬のようにのたれ死ぬとか、いいますよね。面白いのは、
次の表現。
ne pas donner sa part aux chiens (自分のわがままを通す)。自分の分け前は、犬
にもやらないというわけです。

●avoir le cafard (気が滅入る)
cafardはおなじみのゴキブリ。それがどうもふさぎの虫の代名詞になっていますね。少
し変。Quel cafard!というと、ゴキブリだ!というのではなく、なんと憂鬱なんだというこ
とになります。

●donner la chair de poule a qn (だれかを震いあがらせる)
やっと日本語に近い表現がでてきました。鳥肌だつと日本語でもいいますね。もっともぞ
っとするときに多く使って、恐がるときにはそれほど使わないかもしれない。
鶏は臆病なのでしょうね、pouleにはこわがりというイメージがつきまとっています。
poule mouilleというと、臆病な男のことです。英語でもchickenというと、臆病者のこ
とですね。

●entre chien et loup (黄昏に)
犬とおおかみが見分けがつかなくなる夕方のひとときをいいます。犬とおおかみが見分
けられないというのは、あまり考えられないシチュエーションではありますが。明け方の
暗いときは、逆にしてentre loup et chienと言いますが、会話では使わないみたいで
すね。

次回は、人間の顔の一部分を使ったイデイオムを取り上げる予定です。


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