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転職失敗記その20

退職願提出、そして事件

「退職願」
私は、ついに、その封筒を社長に手渡すことになった。
保険云々の手続きが面倒らしいので、退社日は綺麗に年度末になるようにした。 (この判断は正しかった。)
会社の規則によれば、退社の申告は1ヵ月以上前。 ぎりぎり2月末に社長に渡すことができた。
「結婚することになりました」
卑怯だが、退社理由はそうした。あながち、嘘ではなかった。 実際その数ヵ月後に私は入籍している。
だが本当の理由はE社が、社長のやり方が嫌になった、それにほかならない。 社内規則に、妊娠・出産・育児休暇についての規定がないのは、そこまでして E社に勤めたいと思う人がいないからだと、ようやく私は気づいた。
社長は、「そうですか、わかりました」だけで、とくに何も言わなかった。

話が前後するが、Bさんが辞めた後、「今後の事業計画」を社長が 発表する会議があった。 高々10人程度しかいなくなった社員に向かってプレゼンするために、社長は わざわざプロジェクターを借りてきた。 プロジェクターでパソコン画面を壁に映し出してPowerPointで プレゼンする社長。(もちろん、社長の準備のためにその部屋は半日使えなかった。)
事業計画の中で、社長は言った。
「これまではインターネットの仕事もやっていましたが、ホームページは もうかりません。マルチメディア関係もそうです。 なので、今後はこのへんはやらないことにします」
だったら、私がE社を選んだ理由の一つ、インターネット関係にも力を入れている、 というのが無くなる。もう、E社の魅力はない。

その前から、この社長のインターネットに対する知識レベルが ずいぶん低いなということに私は気づいていた。 採用のとき、HTMLメールを送ってきたのが始まり。 ドメインを取って常時接続する前も、ISDNダイヤルアップでインターネットは 充分な期間使えていたはずだから、ある程度覚えるはずだ。 メーリングリストにもいくつか入っていたようだ。
なのに社長は、Outlookは使う、ソフトを入れ直すたびにHTMLメールになる、 半角カナを使う、メールで社員に失礼な命令を送る…
私が社内ネットワークのマニュアルを作成していたのは前にも触れたが、 HTMLで作成して、NT Serverの共通文書の置き場所に入れた。
とくに力を入れたのが、インターネットのマナー違反をしないように という部分で、半角カナは使わないとか、最低限のマナーを押さえて、 ネチケット関係にリンクを張った。 またOutlookの問題にもふれ、どうしてもOutlookを使いたい場合はこれらのリンクをよく読むように、 と、Outlook関係の問題にリンクを張った。
私がMS嫌いなのは認めるが、Outlookに関してこのように記述したのは、感情論でなく、 Outlookで送った場合のトラブルが私に殺到したからだ。
マニュアルができたとき、私は一安心した。 社長がこれを見てくれれば、すこしはましになるし、私がいなくても なんとかなるだろうと。
だが甘かった。

さて…これから話す出来事は、私にも多少落ち度があったことなので、 語るには少し気が重い。だが社長ばかり責めていたので、私の悪かったことも 書かないと平等ではない。

ある日の朝礼の後。
「○○さん、マニュアル、丁寧な出来だ。ありがとう」
と、めずらしく私は社長に褒められた。が、
「今日中にあのマニュアルはサーバから削除してMOに入れておいて」
「ええっ!あの、あれは、社員の人がいつでも見られるように、サーバの共有スペースに 置いてあるんですが」
「だって、一度見たらもう使わないだろう?」

「ソフトを再インストールしたらまた設定が必要ですよね。そういう時の ためなんです!!」
私はもううんざりしていた。サーバから消したら、わざわざHTMLで作った意味ないっちゅーの。前回の事件で強くいえたから、今回も私の態度は 強かった。
「ああそう。そういうことならわかりました」
この人はいつも、わかりました、はすぐ言う。
「それで、どうして私の知らないメールがあるのですか
「は…??」
「なんで俺にとどかないメールがあるんだ、と聞いてるんです」
「(またわけわかんないこと言い出したぞ)メールは社長宛でないと、それは とどかないメールもあるでしょうし…」
「そうじゃないよ。E社のドメインで、俺のしらない、メールアドレスがある。 俺の知らない話をいろいろしているようだな
「……」
「どうなんですか、ミス○○?」(いやみたっぷりな言い方)

「…社長、自分以外の人のメールソフトを起動して、メールをご覧になったんですか
「ええ。ご・ら・ん・に・な・り・ま・し・た!!」

(続く)

 

今回の文章を読んで、「なんだ、結局結婚して奥さんになったなら幸せじゃない」 とがっかりする方もいるかもしれない。でも、ただの主婦では私の考えるハッピーな状態 ではない。実際、私は扶養には入っていない。結婚しようとしてなかろうと、 自分のやりたいことを模索するのは続けたいと思っているので。

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