1. (エディット・チェックボックスのいずれかで)指定した全・半角文字(無指定可)以外での改行をキャンセル(削除)するマクロ。

Written at 1997.09.30
Last Update at 1999.05.04


 下記テキストのように、一定文字数で改行されている文書があるとします。

 

------------------------------------------------------------------
「もーいやだぁーぁーぁーーー」

そう叫びながら、走り去っていく後ろ姿が、ちらっと見えた。

「あらら」

俺は、手を口の近くに持ってきてつぶやいた。そのまま、口の端を軽く

掻く。ちょっとした癖だ。

「どーする気よ」

俺の後では、ちょっと可愛い女の子がいらだった声を張り上げる。その

顔は、少し眉がつり上がって、目が危ない輝きに光っている。

「どーって、どーもしないよ」

振り返りながら答える。さりげなく、肩なんかすくめながら。

「いっつも、思ってたけど、あんたってどーしてそー、軽いものの考え

方しかできないのよ。そんなんだから、いっつも振られるのよ」

さらに眉と目をつり上げながら、俺に迫ってきた。心持ち後に下がりな

がら、言い返す。

「今、そんなこと関係ないだろ。それに、あれは振られたんじゃなくて、

お互い距離が近くなりすぎて、相手のことが見えなくなったから少し離

れてみようという、昔ながらの灯台の……」

「それを、世間じゃ、ふ・ら・れ・たって言うのよ!」

間髪入れずに、しかも『ふられた』を強調して言い返すところなんか、

いつもの調子になってきたんだが、そんなことを喜んでる場合じゃない。

「ちぇっ」

これでもうこの話題を終わりにしたかったのだが……、

「あんた、ホントにわかってんの? そんな自分勝手な言い訳で自分を

慰めてるからいつまで経っても同じ事を繰り返すのよ。だいたい、相手

の女の子に相談持ちかけられるのは、あたしなのよ。 『あの子は、い

つもいつも、つき合っちゃ別れて、つき合っちゃ別れてしてるのよー。

だから気にしないでね』 なんて言おうものなら、泣き出すわ、怒り出

すわでホント大変なんだから! ねえ!聞いてるの!!」

「もちろん、聞いてるよ」

当然、聞いちゃいない。こいつのこれは長いんだ。

「もう! あたしの言うことなんか聞いてな・い・ん・だから!!」


げし。


「!!!……あっつ……っく……」

あ、あし、す、ね、すねに、け、けりを、ぬお…………息が出来な……

「ふん、いい気味よ」

------------------------------------------------------------------

 

 そのテキストを、

「こりゃ、無駄だ。そんな折り返しはいらんねん!」

と思った時、たいていは行末の改行文字(リターンのことです)をポチポチと削除していくんですが、その時ある事に気付きます。

「最終的な行末文字は、『。』か、『」』やな」

 そうです。一般的な文章であれば、行末文字、つまり、改行する文字は、ある程度決まっているはずです。

 このマクロは、その、

改行(する)文字(を)指定(して、指定外の文字で改行している場合は、その行の改行をキャンセル、削除する)マクロ

なのです。

 上記テキストの場合、改行する文字を指定すると、

」 。 、 … - 

の、5文字になります。

 そこで、上記テキストを秀丸にコピーして、改行文字指定マクロを起動、その5文字を指定文字として設定(配布ファイル内設定ファイルではデフォルトで設定されています)し、実行させると、下記テキストに編集し直されます。

 

------------------------------------------------------------------
「もーいやだぁーぁーぁーーー」

そう叫びながら、走り去っていく後ろ姿が、ちらっと見えた。

「あらら」

俺は、手を口の近くに持ってきてつぶやいた。そのまま、口の端を軽く掻く。ちょっとした癖だ。

「どーする気よ」

俺の後では、ちょっと可愛い女の子がいらだった声を張り上げる。その顔は、少し眉がつり上がって、目が危ない輝きに光っている。

「どーって、どーもしないよ」

振り返りながら答える。さりげなく、肩なんかすくめながら。

「いっつも、思ってたけど、あんたってどーしてそー、軽いものの考え方しかできないのよ。そんなんだから、いっつも振られるのよ」

さらに眉と目をつり上げながら、俺に迫ってきた。心持ち後に下がりながら、言い返す。

「今、そんなこと関係ないだろ。それに、あれは振られたんじゃなくて、

お互い距離が近くなりすぎて、相手のことが見えなくなったから少し離れてみようという、昔ながらの灯台の……」

「それを、世間じゃ、ふ・ら・れ・たって言うのよ!」

間髪入れずに、しかも『ふられた』を強調して言い返すところなんか、

いつもの調子になってきたんだが、そんなことを喜んでる場合じゃない。

「ちぇっ」

これでもうこの話題を終わりにしたかったのだが……、

「あんた、ホントにわかってんの? そんな自分勝手な言い訳で自分を慰めてるからいつまで経っても同じ事を繰り返すのよ。だいたい、相手の女の子に相談持ちかけられるのは、あたしなのよ。 『あの子は、いつもいつも、つき合っちゃ別れて、つき合っちゃ別れてしてるのよー。

だから気にしないでね』 なんて言おうものなら、泣き出すわ、怒り出すわでホント大変なんだから! ねえ!聞いてるの!!」

「もちろん、聞いてるよ」

当然、聞いちゃいない。こいつのこれは長いんだ。

「もう! あたしの言うことなんか聞いてな・い・ん・だから!!」


げし。


「!!!……あっつ……っく……」

あ、あし、す、ね、すねに、け、けりを、ぬお…………息が出来な……

「ふん、いい気味よ」
------------------------------------------------------------------

 

 元テキストには、改行のみ行が1行毎に入っているので、「改行のみ行削除」チェックボックスが[ON]でないと、この様には編集されません。

 その他、諸々の設定がありますので、詳しくはこのページを参照して下さい。


 戻る