アエンデ隕石(Allende meteorite)



 1969年2月8日に、メキシコのチワワにたくさんのいん石が雨のように落下しました。このときのいん石をアエンデいん石といいいます。全部で2トン以上が集められました。炭素をふくんだコンドライトとよばれるタイプのいん石です。太陽系が生まれたばかりのころにできたいん石で、地球もアエンデいん石のようないん石が集まってできたのだと考えられています(→地球の誕生)。その理由は、

 ・ガスが冷え初めて一番最初に固まるカルシウムやアルミニウムのはいった白いつぶがある(下の写真)。

 ・重い酸素原子と軽い酸素原子(→同位体)がどういう割合で入っているかを調べると、地球やほかのいん石を調べたときの割合にくらべぜんぜん違う。

 素原子の割合がちがうのは、アエンデいん石の中の酸素が、太陽系とはちがうところから来たからではないかと科学者は考えました。ほかの星の爆発などでやってきた酸素の原子が、いん石の中にとじこめられているのです。太陽系は宇宙の中のガスやちりが集まってできたといわれていますが、年をとった別の星の大爆発が、ガスの集まるきっかけになったのではないかと考えたのです(→太陽系の誕生)。