アミノ酸(amino acid)
アミノ酸はタンパク質の材料となる小さな分子で、2つの腕と1つの頭をもっています。腕は炭素原子をふくむカルボキシル基と、窒素原子をふくむアミド基があって、この2つがくっつくことで手をつなぎ、一本の鎖になります。鎖には、アミノ酸の頭がならんでいます。生物が使うアミノ酸は20種類ありますが、腕の部分はみんなおなじですが、頭の部分はいろいろちがっています。弱い電気をおびたものや、逆に全く電気を持たないもの、長いものや丸いもの、とても頭が小さいものなどです。こうしたいろいろな頭の部分がならぶことで、タンパク質はいろいろな性質をもつことができます。
アミノ酸はタンパク質の材料ですから、お肉などの中にたくさん含まれています。お肉を焼いたり、煮たりすると、おいしくなりますね。そのおいしさのもとの一つがアミノ酸だといわれています。焼いたり、煮たりすることでタンパク質がこわれ、アミノ酸ができ、おいしくなるのです。グルタミン酸というアミノ酸もおいしさの成分の一つです。料理に使う化学調味料は、このグルタミン酸を人工的につくったものです。