塩基(base)



 基というのはもともと、アルカリ性の物質のことをさします。しかし、核酸をつくる塩基というのは、アデニン、シトシン、グアニン、チミン、ウラシルの5種類の物質のことをさします。核酸でも、DNAはアデニン、シトシン、グアニン、チミンの4種類が使われており、RNAでは、アデニン、シトシン、グアニン、ウラシルの4種類が使われています。

 

 デニンとチミンまたはウラシル(上の図)、グアニンとシトシン(左の図)は、お互いに向き合ってくっつきやすいという性質を持っています。塩基が持つこの性質を利用して、生きものはDNAからRNAへと塩基の並び方を写し取ったり、DNAから別のDNAへと、塩基の並び方をコピーしたりしています。