エネルギー(energy)


 

 ネルギーというのは、「力のもと」というような意味でよく使われます。食べ物を「エネルギー源」と呼んだり、車や機械を動かす石油や石炭を、エネルギー資源と呼んだりします。

 かし、科学の言葉でいうエネルギーは、もっと広い意味で使われます。エネルギーにはさまざまな形があり、すべての物事の変化は、このエネルギーの形が変化することと考えることができます。車が動いているときには、運動エネルギーを持つようになります。この運動エネルギーが、交通事故でしょうとつしたときには、ガシャンという音のエネルギー、摩擦でできる熱エネルギーなどに変わります。運動エネルギーが、音や熱のエネルギーに変わるのです。

 要なのは、エネルギーが形を変えることはあっても、決してなくならないということです。私たちにとっては、エネルギーの形が大事なのであって、エネルギーの量が問題なのではありません。そしてわたしたちは、自分にとって必要な形のエネルギーを作り出すために、さまざまな工夫をしています。必要なときに熱エネルギーを作り出してなべを温めたり、運動エネルギーを作り出して移動したり、電気エネルギーを作り出してコンピュータを操作したりします。生きものたちも、やはり食べ物をとりこみ、そのエネルギーを自分にとって必要な形のエネルギーに変えることで、生き続けているのです(→呼吸)。

 ネルギーを生み出すことは誰にもできません。できるのはエネルギーの形を変えることです。そして、私たちが必要に応じて、さまざまな形に変えることのできるエネルギーを、私たちは「エネルギー源」と呼んでいるのです。