十津川村を訪ねて(4)
十津川村には、湯泉地(とうせんじ)温泉、十津川温泉、上湯温泉の温泉があります。湯泉地温泉は、単純硫黄泉60℃、十津川温泉は、ナトリウム炭酸水素塩・塩化物泉70℃、上湯温泉は、ナトリウム炭酸水素塩泉85℃。いずれも源泉掛け流しを「売り」にしています。最近、温泉の虚偽表示が話題となっていますが、十津川村では、昨年6月に全国でも初めてとなる「源泉掛け流し宣言」を行い、村内全ての旅館・民宿・公共施設の温泉が本物の源泉掛け流しであることをアッピールするとともに、本年2月から村内全ての温泉施設の温泉情報を自主開示するなど、村あげて温泉の郷づくりに取り組んでいるとのことです。「ほんもの」だからできることだと思います。
郷土の素材を使った料理
水のきれいな十津川を生かして十数年前からあまごや鮎の養殖が始まり、甘露煮や昆布巻が特産品となっています。その他こんにゃく、そうめん(奈良県名産「三輪そうめん」として出荷)、ゆうべしなどが十津川村の産業となっているそうです。
旅館の夕食は、これらの地元の素材を使った料理でした。写真は、鹿刺(左上)、こんにゃく鍋(右上)、あまご餡かけ(左下)、あまご塩焼き(右下)です。朝食には、温泉で長時間煮たというあまごの甘露煮が出てきました。骨まで柔らかくなっています。
夜空に満天の星が見える露天風呂
|
湯泉地温泉「十津川荘」
今回は、湯泉地温泉に宿をとりました。鄙びた秘境の温泉旅館という感じです。早速旅の疲れを流そうと露天風呂へ。旅館前の旧国道を渡った高台にゲタをはいて移動します。ほのかな硫黄の香りのする温泉。湯の華も漂っています。肌がすべすべしてくる泉質でした。大自然の中の露天風呂で夜には満天の星を見上げることができるということで、就寝前に再度、お風呂に行きましたが曇り空で星は見えず残念でした。この旅館には、他にも十津川を眺めながら温泉に浸れる露天風呂もあります。
私たちのグループは、30数年前の職場の仲間のOB会。毎年、こうして近畿、四国、中国地方を中心として小旅行を企画しています。毎回、無い知恵を絞りながら行き先や行程のプラン作りをするのですが、秘境の温泉探しなど案外楽しいものです。
十津川の流れを眺めれる露天風呂
ゴールデンウイークも過ぎたためか、宿泊客は1組のご夫婦の他は私たちのグループ7人のみ。大広間に7人だけの贅沢な宴席。旅館の主人の奥さん(美人女将でした)と外に嫁いでいる主人の妹さん(都会的な女性でした)とがおもてなしをしてくれました。お話相手もしていただき、十津川のこと色々勉強させてもらいました。この地方では、「まち」といえば新宮だそうで、遊びに行くのは新宮しかないそうです。殆どが山また山のこの地方では、この地方独自の生活スタイルがあるのでしょう。
|
Posted by Kenji Kato
at 12:01 AM KDT
Updated: 25 May 2005 12:12 AM KDT