模擬試験は、日頃の勉強の成果のアウトプットの場として最高の環境です。
とにかく、アウトプットの場数を踏むためにも模試は受けられるだけ受けておくこと、
そしてできるだけ自分の現在の実力を正確に把握するためにも、
ライバルが多く受験する模試を選ぶことが大事です。
具体的には、まず大学別模試で志望校のものがあるなら必ず受験です。
そしてたとえ私大専願という人でも
代ゼミと河合塾のマーク模試は日程が重ならない限りすべて受験しましょう。
あとは私大中心ならば代ゼミの、国公立志望ならば河合塾の記述模試を中心に受験します。
駿台の全国模試、全国判定模試も余裕があるなら受験プランに組み込んでいいでしょう。
模試はひとりで申し込みましょう。友人同士と申し込むと席が隣同士になったりして、
集中力がなくなってしまうこともあります。ただ、たまたま試験会場が一緒だったというなら、
仲良くしていればいいのです。
「ライバルが多く受験する模試を選べ」という理由を詳細にお話しすれば、
それは受験者(統計用語でいえば「標本」)が実戦に近くなるので模試のデータの信頼性がより高くなり、
より具体的な当座の小目標の設定が可能になるからです。
偏差値や合格判定というのは、「標本」の質に左右されるので、
やはり実戦に近い受験者=ライバルの多く受験する模試のデータが重要になるわけです。
そもそも偏差値や合格判定というのは、「この模試の対象とする受験者の中で、
あなたの実力は現在の勉強をそのまま続ければこの位置に留まります」という意味です。
もちろん、ライバルに差をつけたければ、「現在の勉強をそのまま続け」ていてはダメです。
ここで、勉強法の軌道修正をしなくてはなりません。
よく「合格判定は当てにならない」という人がいますが、
やはり受験生がそれなりに集まって受験している模試ならばかなりの精度で合格判定に合致します。
E判定だからとふてくされたり、「合格可能性20%以下」だからとその「20%以下」に賭けてみたりなどせず、
少しでもA判定に近づくよう、そしてA判定をキープできるように着実に勉強を続けましょう。
まず、模試を受けたその日のうちに模試ノートをつくります。
どうしても忙しく次の日にずれ込むのならば仕方ありませんが、
模試の結果が返ってきてからやっていてはいけません。模試を受けたらすぐやりましょう。
また模試ノートは科目別に分けずに、時系列で管理・記憶するために各模試ごとに作って下さい。
まず、模試の問題・解答をコピーします。そして、
過去問と同じ要領でノートの左ページに問題、右ページに解答・解説を貼ります。
英語長文や国語の場合は工夫が必要でしょう。
あとは同様に穴埋め問題は赤で解答を文意が通るように書き込み、
正誤問題は誤文を黒のペンで訂正しておきます。これを何度も読んで週に1度は復習します。
特に間違えたり、わからなかったりした問題や、結果が返ってきたら採点講評を熟読し、
ライバルとの差がつくと判断した問題は重点的に復習しましょう。
模試の問題・解答の原本、成績表、答案、データ集はすぐ取り出せるよう整理して保存しましょう。