よい質問のしかた

「何」が「どのように」わからないのかはっきりさせてから

 確かに、参考書を読み進めてもわからない箇所が出てきたら、 高校や予備校の先生にきくのが手っ取り早いといえます。 しかし、たとえば漠然と「この英語の長文の問題がわかりません」と言うだけの質問と、 「この長文の問題は本文のこの辺を根拠にして答えを出してみましたが間違えていました。なぜでしょうか」 と自分がどこでつまづいているのかを明らかにした質問では、その回答の中で得られるものに明らかな差が出ます。 また、そこまで自分の理解の妨げになっているものを分析できない、 すなわち「〜がわかりません」という質問しかできない、ということは、 問題集の解説があまりに貧弱か(そもそもそういう問題集を使うべきではないのですが)、 その問題は自分にとってレベルが高過ぎるということです。 その時は、まずはもう少し易しめの問題に当たるようにしましょう。
 いずれにせよ、学習内容について理解に苦しむところが出てきたら、 「何」が「どのように」わからないのかを常に意識する必要があります。 ただし、上の例でいうと「多分、 この文の構文がこのようにとれてなかったから間違えたんじゃないかと思うんですが……」 などとわからない理由を勝手に自分で推測して言ってはいけません。 あくまでどういう状況のもとでつまづいたかを説明すればいいのです。
 自分の理解の道筋を確かめるいい機会でもあります。質問をする際は、以上の点に注意しましょう。

勉強法の質問のしかたについて

 やはり、勉強のしかたに関する質問となると、 もともと適切に答えられる人も少数で、自分の周囲の人も当てにできない場合も多いので、 インターネット上で質問を行うケースも出てくるでしょう。 こういった便利な質問の場があるということは大変よいことです。 質問をする場所としては、個人で管理している比較的小規模な掲示板など、 心ない回答があってもすぐに対応できるところがいいでしょう。 ただし、こういう場合は回答をしてくれる人たちも大学受験に関することを本業としているとは限らないので、 いくつか配慮しなくてはならない点が存在します。

 とかくインターネット上での質問は気軽にできてしまうので、 こうした留意点をついつい忘れがちです。 多くの受験生、そして何より自分のためにも、このように回答する方々を配慮し、 質問のしかたに気をつけ、役に立つ情報を引き出しましょう。

次の節へ

前の節へ

目次へ