古文で押さえるべきポイントは、「助動詞・敬語法」「接続」「古文常識」
「古文単語」「現代語訳での知識」の5つです。
「助動詞・敬語法」が苦手だ、という人が多いのですが、
これがわからなければ主語も何もわからないので読解できません。
まずはこれを徹底して覚えましょう。
最初に『伊田古文講義の実況中継』(語学春秋社)を何度も読み込みながら、
文法問題集をこなします。『中里の即決古文文法入門』(代々木ライブラリー)
は高校の授業もおぼつかなかった人やゼロから古文を始める人はやりましょう。
ある程度文法がわかっている人は、『古文文法問題演習』(河合出版)か
『中里の即決古文頻出文法問題』(代々木ライブラリー)で完璧に仕上げましょう。
これらは解説をよく読みながら、解けるかどうか確認していきます。
次に、『山本古文読解講義の実況中継』『原速習古文講義の実況中継』
『原古文単語講義の実況中継』(以上語学春秋社)
『古文読解ゴロ513[入試準備編][入試突破編]』(東進ブックス)
『超基礎国語塾マドンナ古文』『超基礎国語塾古文マドンナ解法』(以上学研)などから数冊こなします。
実行率(とっつきやすさ)がよいので、これだけでかなりできるようになっていると思います。
最初に問題を解いてしまって、わからないところは原因
(文法でひっかかった、単語がわからなかったなど)を突き止めておき、
あとは何度も読み込みます。そして、『土屋の古文講義』(代々木ライブラリー)
で同様の方法でもって仕上げます。
接続は呪文のようにして覚えるほかないでしょう。
「る/らる/す/さす/しむ/す/じ/む/むず/まし/まほし/未然形」、
「き/けり/つ/ぬ/たり/けむ/たし/連用形」というようにです。
古文常識を身につけるには、『MD BOOKSおいしい古文』(朝日出版社)
『土屋の古文常識222』(代々木ライブラリー)
『らくらくマスター古文常識』(河合出版)『あさきゆめみし』(講談社)などを読み込んで下さい。
その上、『要説シリーズ』(日栄社)を志望校の出題順に読むなどして、
現代語訳の知識も増やしておきましょう。
古文単語は『実戦トレーニング古文単語600』(中央図書)
『土屋の古文単語222』(代々木ライブラリー)
『ゴロで覚える古文単語ゴロ513』(東進ブックス)
『聴く古単耳から覚える入試必出古文単語』(旺文社)を使います。
やはり古語辞典は英和辞典と同じ理由で使う必要はないので、
代わりに『実戦トレーニング古文単語600』を意味を調べるために使いましょう。
などです。現代文と同様、センター試験対策は過去問演習を中心に行って下さい。
古文も顔触れが変わっており、基本的な学習の路線は踏めるものの、
参考書のチョイスが難しいところです。
『望月古典文法講義の実況中継』(語学春秋社)を使う人が多いようですが、
『伊田古文講義の実況中継』と比較するとやはり文法事項の解説のみに終始しているところがあり、
読解も含めた総合的な文法の解説をしている『伊田古文講義の実況中継』
の方をおすすめします。
古文常識を学べる本として『古文の読解』(旺文社)という名著がありましたが、
すでに絶版です。代わりになる本として、『MD BOOKSおいしい古文』(朝日出版社)
という良書があります。これらの共通点は
「現代語訳に古文常識の注釈をつけながら解説している」という点で、
古文文法がまだわからなくても(いずれ身につけなくてはいけませんが)
読み込んで古文常識が理解できる点があります。
この一段上のレベルの本として『読み解き古文単語』(Z会)があると思います。
この本は単語集というよりも頻出古文集と捉えた方が使い勝手がよいかも知れません。
あと『土屋の古文100』(ライオン社)に古文常識の情報が
もっと載っていればかなり使える本なのですが、読解のポイントが軽く載っているだけなので
それならばその読解のポイントをもっと強調した同じ土屋氏の
『古文読解の基礎技術』『古文読解の新技術』の方が読解力の補強のためには使えます。
ここであげた本のほかにも、源氏物語や枕草子、大鏡などの頻出古文
(過去問や福井一成氏の本を参考にどれが頻出かを各自判断して下さい)はざっとでいいですから、
現代語訳などで物語のあらすじを知っておく必要があります。