contents

 ホーム

 街ができた訳

 イルカ体験

 最近のイルカ

 イルカ仲間になる

 主なメンバーの横顔

 本の紹介(日本語)

 本の紹介(外国語)

 ギャラリー

 リンク

 宝物庫

 メール


1998年07月04日 /05日

今日から4日と5日にかけて、ドルフィンウォッチング&スイミングクルーズを楽しみます。1ケ月前からキャンセル待ちで待ち続けた、「ドルフィンウィズイン」プログラムに参加しました。このプログラムをやっている、DR.オリビアという人が、私がいつも仲良くしてもらっている、ドルフィンソサエティのひとりなのです。会社を終えて、電車とタクシー乗り継いで、速攻でポートスチーブンスというところに行き、彼女と挨拶をしました。「明日は8時半に来て、ウエットスーツの試着」とのこと。はやる気持ちを抑えて、おやすみしました。

ホテルの目の前はマリーナになっていて、彼女の船「SIRIUS」もここにとまっています。さあ、ウエットスーツを合わせたら、ドルフィンウォッチングのスタートです。ここから、夕方6時までと船中泊、翌日も朝の10時から夕方遅くまでのプログラムです。シドニーは冬なので水温が低いため、ウエットスーツを着て、イルカが近づいてきたら、後ろからそおっと海に入っていきます。通常のドルフィンウォッチクルーズでは、「ブームネット」と呼ばれる網がついていて、その上に乗ることはできますが、彼女は特別の許可あるらしくて、彼女の監視下では海に入ってイルカに近づいてもよいということです。

水は正直いって「冷たい」を通り越していました。水温は13度ぐらいでしょうか。シドニー周辺では気温が高くても体感の水温は低いほうです。イルカが見えたところを見計らって、フィンやマスクをつけて静かに海に入ります。「さあ、飛び込んで!」なんてこともなく、静かにヨットの後ろから入っていきます。ヨットにひかれるようにして、私たち4人は潜ったり泳いだりを繰り返していました。すると、、、

ピィー、ピィーという口笛のような声が聞こえて来ました。始めは何の音だかわからなかったのですが、それが彼らの声だと気づきました。その声は変ったことに、「自分の耳から入ってくるのではなく」例えていうなら、「脳味噌に直接響いて」いました。脳の真ん中で響く音、それが彼らの声だったのです。あとでオリビアに聞いた話しですが、ピィー、ピィーという音は、コミュニケーションをしているときも話をしているときなのだそうです。私たちの伝えようとしていたのか、それともただ仲間でお話しをしていただけなのか。とても気になりました。

マリーナを出てすぐ、イルカに迎えられた翌日は、イルカスイミングだけでなく、途中のリトルベイというところで、シュノーケリングも楽しみました。この側のショアールベイというところでは、イルカが海岸から5メートルぐらいのところを泳いでいました。私はシュノーケリングの最中、鯖や鯵などの魚にまじって、「はりせんぼん」をみつけました。水の中ですから、大きく見えたこと大きく見えたこと。こっちがびっくりして他に泳いでいってしまいました。イルカを始め海の生き物の一生懸命生きていることといったら、、、

私がこのドルフィンウィズインプログラムが大好きなのは、イルカに会えるというだけでなく、その喜びを分かち合える人達がいる、ということなのです。クルーズの最中、ランチのときなど、いろんな話をします。自分がどうしてイルカにかかわったとか、他にどこでイルカに会ったとか、そして自分自身の話とか。参加した人はそれぞれ悩みをもっていました。でもそれを自分の人生のある一時期に起こったたったひとつの出来事、そんなふうに考えているように思いました。離婚した人や離婚しそうになっている人や、他の悩みに困っていたことがあったりした人など、それぞれにその「出来事」は違います。

私が今回気がついたのは、「ドルフィンセラピー」は決して、イルカや海に悩みをはきだすんじゃなくて、自然のままに生きているイルカを通して、自然に近い形に自分の気分をもっていって、そして、新しい自分の道、解決方あるいは生き方を見つけていく。そんなことだと思いました。イルカセラピーで大切なことは、ひとりぼっちでイルカと会いにいくことではなくて、喜びを分かち合える人がいることだと思いました。今回一緒にいった人達とは連絡先の交換なんてしていません。誰も。いつかはきっとまた世界のどこか出会えると信じていますから。私たちが海を忘れない限り、この日の喜びを忘れない限り、きっとまた、イルカと会える場所で、、、この写真はその時まで、いやずっとこれからも私の宝物になるでしょう。

私はこちらで申し込みましたが、ドルフィンウィズインプログラムは、日本人の皆さんでも参加できます。

UP