ビデオカード冷却 1999/9/23

昨今のVGAカードの発熱はCPU並かそれ以上のものがあります。そこでVGAカードを
冷却してやる必要が生じます。もし冷却しないと空調の悪いケースではケース内に熱が
こもりケース内の温度が高くなり。システムが不安定になる恐れがあります。

<動機>

私は以前はVGAカードの冷却など考えていませんでしたがRIVA128のカードからRIVATNT
のカード(SPECTRA3200)に変えたときにケース内が異常な温度になっていることに驚き、
原因はVGAカードであることが判明、危機感を抱きました。それ以来、真剣に空調を考える
ようになりました。

<冷却の実際>

とりあえずここではMatrox G400を例に紹介します。

 
チップ実装面には巨大なヒートシンクが取り付けられています。しかし反対側には何も施されてい
ません。これが問題でAGPバスにカードをさすとチップ側が下になります。当然、熱は上昇すると
いう特性がありますので、ヒートシンクのない方に熱が移動すると思われます。ヒートシンクで幾分
放熱されますが、動作中にヒートシンクのない方(上)をさわるとかなり熱くなっています。このこと
からヒートシンクがあるほうはケース内の空調で冷却することにし、上側にヒートシンクを追加する
ことにしました。

加工

加工といっても実に簡単な作業です。まず手頃なサイズのヒートシンクとそれに合った大きさのファン
を用意します。ただしファンは薄めの方がよい。

 私は3.5cm角のヒートシンクと4cm角のファンを使いました。

そして瞬間接着剤を使用してファンをヒートシンクに取り付けます。この際、接着剤を付けすぎるとファン
のフィンもくっついてしまうので注意します。

安定化電源につないで接着剤乾燥と回転テスト中

そして叩いたり、ひっぱったりしても外れないか入念にテストしてから取り付けます。
取り付けは熱伝導シートで行います。これだと取り外しも容易ですし、キズもつかず、絶縁性も問題ありません。

  取り付けるとこんな感じです。

あまり厚みがあるとSocket7では問題ありませんが、SlotAの場合CPUとファンが干渉することがありますので
注意が必要です。

  CPUとファンの間隔に注意しましょう。

またもともとヒートシンクが付いている方の冷却はケース内に12cm角のファンを取り付けることで解決を図っています。
12cm角のファンは買うと高いので、いらない機器やごみ捨て場から調達しましょう。

 わかりにくいが右に付いているのが12cm角のファン

またこの12cm角のファンは強力なためケース内全体の空気を排出、循環するのに役立っています。

<考察>

この処置の結果、改善実施前は動作中VGAカードを触れると火傷するほど(それでも60℃程度)熱かったのが
改善後は暖かい程度に収まっています。また12cm角のファンでケース内の気温が6℃以上下がり室温よりわず
かに上回る程度になりました。具体的な数値は取っていませんが、かなりの効果が確認できます。しかし代償とし
てホコリがたまるので時々清掃が必要です。

各種ファンを取り付ける場合はケーブル類の巻き込み災害等に十分注意しましょう。
また参考にされる方は各自の責任で実施してください。

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