リン酸(phosphate)
リン酸は、リンの原子のまわりに、酸素の原子が4つくっついた、酸性の物質です。リン酸は、核酸やリン脂質の材料となるだけでなく、細胞のエネルギー源であるアデノシン3リン酸という物質をつくる大切な働きをしています。また、人間を含めた脊椎動物(魚や爬虫類、ほ乳類など、背骨を持った生きもの)の骨は、リン酸とカルシウムがくっついた、リン酸カルシウムという物質からできています。
リン酸は植物の3大栄養素としても知られていて、生きものはリンを周りから吸収できないと生きていくことができません。しかし環境中にあまりたくさんないため、いつも他の生きものと取り合いになっています。
ほんの少しですが岩の中にもリン酸は含まれていて、雨やかぜによって削られると、水にとけだして生きものが取り込むことができるようになります。火山がたくさん噴火すると、リン酸の量も増えるので、生きものが大発生すると考える人もいます。