「表現方法いろいろ」ではA〜Eというランキングでそれぞれのフォーマットの違いを表しました。ここでは、「では実際どのくらい違うのか」ということを説明します。以下の表は、同じMIDIファイルをそれぞれのPCM形式で保存したときのサイズを表しています。ちなみに元となったMIDIファイルの大きさはわずか17.9KBです。本当はすべてのデータを聞き比べてもらうのが一番いいのですが、さすがに26MBもサーバに置くのは気がひけるので残念ですがやめておきます。
すべてステレオ形式です。MP3およびRealAudioフォーマットのデータは、同じ周波数の16bitWAVデータから作成しています。一部の作成不能だったMP3データは空白にしてあります。
WAVファイルはその形式によってずいぶん大きさが変わります。16bitデータは8bitデータの倍の大きさになりますし、44,100Hzデータは22,050Hzデータの倍の大きさになります。
ところが見て分かるとおり、MP3やRealAudioは元のWAVファイルの周波数にかかわらずほとんど同じサイズになります。しかし、それぞれの音質は元のWAVファイルと同等かそれ以下になります。このことから、MP3やRealAudioフォーマットのデータを作る際には元のWAVファイルをできるだけ高品質にするとよいことがわかります。このことは「PCM」のところでも少し触れています。
128Kbit/secのMP3フォーマットは、同じ周波数のWAVファイルと比較してもほとんど遜色ありません。にもかかわらず、ファイルサイズは10分の1以下に抑えられます。フォーマットとしては非常に優れたものだと言えるでしょう。しかし、MP3ファイルをサーバ上に置くことを許可していないところも多くありますので、注意が必要です。なぜ許可されないのかは、「MP3」を参照してください。
RealAudioデータはもともとストリーム再生のためのフォーマットなので、モデムやTAの速度によってデータの精度が異なります。当たり前ですが、転送速度が速ければ高品質のデータを送ってもつっかえずに再生できる、ということで128Kbit/secのほうが28.8Kbit/secよりもいい音が出ます。ですが、一般のダイアルアップ環境で128Kbit/secで転送できる(ISDN MP)人というのはそう多くないと思います。したがって、RealAudioフォーマットでも「ファイルをいったん保存してから再生する」という形式をとる場合が多くなりますので、通常は高品質な128Kbit/secでデータを作ります。
上記の表から少しだけサンプルを置きます。
MIDIデータとMP3データ、およびMIDIデータとRealAudioデータの音が全然違う、という人もいるかもしれません。これが「表現方法いろいろ」で書いたMIDIの再現性の悪さです。MIDIで曲を公開する場合は正しく聞いてもらえない可能性があることをよく覚えておいてください。
MP3データとRealAudioデータを比べると、RealAudioのほうがドラムの音が悪いです。ファイルサイズが違うのだから当然、という考え方もありますが、この差はビットレートを下げることによってより顕著になります。64Kbit/secのMP3よりも128Kbit/secのRealAudioのほうが音がクリアではありません。