マグマ形成プロセス


 

 球でマグマができる場所は、大きく分けて3カ所あります。一つは地球の割れ目、中央海嶺。もう一つは、日本のように海洋プレートが大陸プレートの下にもぐり込んでいるところ。そして、最後がハワイ島など、海洋プレートのまん中にいきなり火山がある、ホットスポットとよばれるところです。

 グマは岩石がとけたものです。地下の深いところでできたマグマが地上に上がってきて、火山となります。岩石がとけるということは、固体から液体へかわる(→物質の3相)ということですから、温度が上がるか、圧力が下がる必要があります。あるいは、岩石には水がしみ込むととけやすくなるという性質があるので、厚い岩石に水が加わると、とけてマグマになることがあります。

 央海嶺では、海洋プレートの割れ目がどんどん広がっているので、それをうめるために、地下から熱いマントルが上がってきます。地下の深い所より浅いところのほうが圧力が低いので、マントルはとけてマグマになるのです。

 洋プレートがもぐり込んでいるところでも、マグマができます。このときどのようにしてマグマができるのかということは、実はまだよく分かっていません。水をたっぷりしみ込ませた海洋プレートがもぐり込んだときに、水がしぼり出されるので、その上にあるマントルがとけるのだ、という人もいます。そうではなくて、海洋プレートが沈みこんでいくことで上向きのマントルの流れができるためにマグマになるのだという人もいます。上のほうがマントルにかかる圧力が低いためです。でも、海洋プレートそのものがとけてマグマになるということはないだろう、といわれています。なぜなら、海洋プレートは長い間地球の表面を移動してきたので、冷たく冷やされてしまっているからです。でも、地球がまだ若く、今よりも熱かったころ、もぐり込む海洋プレートがとけて、大陸ができたのだろう、といわれています。大陸はもう大きくなれないのです。

 ットスポットでは、その下にまわりより熱いマントルがあります。するとなべの中の水と同じように、軽くなった熱いマントルは上に上がってきます。上に上がるにつれて圧力が下がるので、マントルがとけるのです。でも、どうしてホットスポットの下に、まわりより熱いマントルがあるのかは、まだよく分かっていません。