3月に入って三宮の市役所・花時計前のコブシの木に白い花が咲いています。「♪♪こぶし咲く・・・北国の春♪♪」と歌われるように春を呼ぶ花で、冬枯れの街なかに色彩を呼び戻してくれます。コブシは、モクレン科モクレン属の落葉高木。樹高5~18mになり樹皮は灰色で割れ目がなく葉は単葉で互生です。葉の表面は緑色で裏面は帯白淡緑色で鋸歯はなく全縁で少し波打っています。葉に先立って白色の花が咲き、花の下に一枚の葉がつきますが、コブシによくにた「タムシバ」には葉がありません。神戸市内ではコブシがよく見られますが、六甲山系で多く見られるのは「タムシバ」です。六甲山系で自生する「タムシバ」をコブシと思い違いしてコブシを植樹したのかもしれません。「タムシバ」がカムシバ(噛む柴)に由来するように「タムシバ」の葉には芳香と甘みがあり山仕事の人々が口に入れてかんだといいます。六甲山高山植物園近くのドラブウエイに沿って植樹されているタムシバ?を見つけ早速その葉をかんでみました。しかし期待は裏切られました。コブシでした。六甲山に植樹するのだったら「タムシバ」が相応しいと思うのですが。
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花時計そばのコブシ |