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1999年05月29日

今回は、ゴールドコーストにいるガイド友達がシドニーへ遊びに来たので、その子と一緒にポートスチーブンスへ行きました。ゴールドコーストでもあるテーマパークではイルカと遊ぶことはできます。心苦しいのですが、オーストラリアの中で観光都市ゴールドコーストを支える、テーマパークで彼らは活躍させられているのです。また、外海に住んでいる野性のイルカの餌づけをできるリゾートもあります。

慣れたはずのパブトラ(PUBLIC TRANSPORT=公共交通機関)で、時刻表も見ずに出かけること2時間半、ニューキャッスルの町に着きました。バスに乗りかえてはやる気持ちを抑えて、もう1時間の辛抱、、、とおもいきや、土曜日だったことを忘れてました。いつもなら1時間ちょっとで着くはずのところ、バスはニューキャッスルを出たらすぐにちょっとした渋滞に。「なんで?」と。途中も地元の子供たちが乗り降りするのでまた時間が思ったよりもかかり、「あとどのくらい」との彼女の質問にも軽くかわすことでしのぐという有様。そうしているといつも乗っているはずのクルーズの出発時間になってしまいました。

ようやくネルソンベイに着いたときは午後の1時40分、いつも乗っている、1時30分のクルーズがまだ埠頭に着いていました。バスを降りてすぐにダッシュをかけて、チケット売り場に駆けつけ、ハーハーいいながら、「午後のクルーズは他にもあるの?」と尋ねると、「2時のクルーズがあるわよ」とのこと。

「ああ、神様、イルカ様、有難う。」

そして、初めて乗るクルーズは、デッキがちょっと狭く感じました。ポートスチーブンスのクルーズにお約束の「ブームネット」も勇ましく?左舷についています。でも冬のシドニーで水着だけでのっかるのは、ちょっと厳しい、、、埠頭から出発して、いつもこの辺で出てくるんだよ、とか町について簡単なガイディングをしていくと。遠くのほうにイルカのヒレが見えてきました。「イルカがいたよ」とあたりまえのことをいって(だって、ここは彼らのすみかですからねえ)、自分でも変だなと思いながら、もっと近くに顔を見せてくれないかと思い続けていました。こんなときちょっと自分が自分勝手に思えてきます。

しばらく遠くを行ったり来たりしているうちに見えなくなりました。自分勝手なことはやはりうまく通じないもんですね。気分をかえて、久しぶりに来たところですから(3ヵ月ぶり)、景色を眺めて、山の様子とか海の色とか、前にシュノーケリング(素潜り)して見た魚が海のなかでどんなことしているんだろうかとか、そんなことをいろいろ考えてました。すると、また彼らの背ビレが見えてきました。「久しぶりだねー。元気ー。」といった、駅前で女の子たちがいいそうなことをささやいていると、また姿が見えなくなりました。と、そのとき、船の近くでぷしゅーと聞こえたと思ったら、、、

 

(ちょっと青がきつめになりましたが、見えますか?)

彼らが近づいて来ているのがわかります。そして10頭ものイルカが近づいてきました。大きなイルカは大人のイルカでそのなかにちょっと小さめのイルカが見えます。お友達の「かわいー」という声も聞こえてきます。

日がだいぶ傾いてきて、そろそろ帰港の時間です。どうだった、とお友達に聞いて見ると、「テーマパークのイルカの方が今日よりもずっと近く見れると思うけど」と前置きして、「やっぱり野性のイルカがいい」と。世界のどこかで同じように野性のイルカとあうことが出来て、彼らの本当の姿を大切にしてあげられる人がこれからももっともっと増えていくといいですね。

私たちはたまたま陸上に棲むことになった哺乳類。イルカやクジラはそこからまた海へ戻っていった哺乳類。私たちは彼らを尊重して、その棲む場所を大切にしてあげて、時々お互いに近づくことがあって。そしていつかコミュニケートが出来たりして、、、そんなことを考えて帰りの電車のなかで眠ってしまいました。

またもや使い捨てカメラですが写真をとりました。今回も写真をクリックすると大きくなります。一枚だけ青を強くしたものもあります。

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